IdeinとHmcomm、「AI異音検知ソリューション」のエッジ化で連携
安価・高性能なエッジ端末による機械や設備の予防保守・予知保全が可能に
■連携の目的
(1)ソリューションの概要
・エッジAIプラットフォーム「Actcast」:https://www.idein.jp/ja/actcast
「Actcast」は、画像や音声等の解析技術を用いて実世界のデータを収集・活用できるようにするエッジAIプラットフォームです。安価なデバイスを用いた高度なAI解析や、複数デバイスの管理・運用を行えることが特徴です。「Actcast」はAI/IoT版のアプリストアであるマーケットプレイス機能も兼ね備えており、160社を超える企業にパートナーとして参画いただいております。
・音による設備管理ソリューション「FAST-Dモニタリングエディション」:https://fast-d.hmcom.co.jp/
機械や設備が発する音をAIで分析することで異常を検知して、施設管理者に対して遠隔かつ24時間リアルタイムに出動や緊急対応の判断材料を提供するソリューションです。故障時の早期対応や部品交換時期の見極めに代表されるような予防保守や予知保全に活かせます。
(2)目的
「FAST-Dモニタリングエディション」と「Actcast」の連携により、エッジ端末の導入簡素化やソリューションの大規模展開時における品質安定化が実現し、異常検知ソリューションを従来よりも低コスト※で提供できるようになります。これには、高度なAI処理をエッジ端末で実行できることが不可欠であり、Ideinは独自のコンパイラ技術によりエッジ端末の処理能力の限界を引き上げることで実現しています。具体的な利用ニーズとしては、ビルメンテナンス業における非常駐拠点の保全や、業務用機器メーカーのカスタマーサービス業務などが挙げられ、例えばビルの空調機械室・ポンプ室の24時間リアルタイムでの異常検知が可能になります。これにより、施設管理業務や設備保全業界のDXの推進に貢献します。※他社製品比較によるHmcomm・Idein調べ
設備保全の現場では、電流計や振動計のデータに加えて機器等の不具合を人間が微小な異音を聞き分けながら確認しており、その大半は熟練技術者の経験を必要としています。一方で、熟練技術者の高齢化や、入職者の減少など、設備保全業務や故障発生時の切り分け、保守対応に関連する人材不足は深刻な社会課題になっています。
HmcommのAI異音検知技術および「FAST-Dモニタリングエディション」と、IdeinのエッジAI技術および「Actcast」を組み合わせてユーザーに満足度の高いサービスを提供することで、新技術を社会に広く浸透させるよう努めてまいります。
■メンテナンス業務に関する社会課題 ※Hmcomm株式会社の独自調査をもとに作成
・現場の労働力不足
現場担当者の悩みごとのトップとして現場作業員の不足があります。89.7%が「現場作業員が集まりにくい」と回答しており、慢性的な人手不足を解消することが非常に難しいことが分かります。ほかにも、60歳以上の作業員比率は約37.2%以上となっており定年退職の対応が必要となりますが、約77.2%の担当者からは「現場従業員の若返りが図りにくい」という悲観的な回答が出ており、抜本的な改善までは時間を要することがうかがえます。(※1)
・育成コストの高さとロスの多さ
作業員の離職率は18.7%あることから、人手不足に関する課題は採用の難しさだけにとどまらず、人材が十分に定着しないことも課題として残っています。5人に1人が離職することからも、感覚的な知識や経験が重要視される業務であるにもかかわらず、教育に関するコストで大きなロスが生じていることがうかがえます。(※2)
・抽象的なコミュニケーションの難化
外国人技能実習生のビルメンテナンス業務への受け入れは、72.2%の企業が前向きに検討中であることから、文化社会的背景などを含めてこれまで以上に多様な価値観をもった業務チームが構成されることになることがうかがえます。「音」に関する点検項目は抽象的な表現がほとんどである反面、メンテナンス品質維持のためには、数値情報を基にした定量的なコミュニケーションを取る必要が増していくことが予想されます。(※3)
(※1): 公益社団法人全国ビルメンテナンス協会発行 ビルメンテナンス情報年鑑 2023 (第53回実態調査報告書)より抜粋
(※2): 厚生労働省 令和3年雇用動向調査結果の概要より抜粋
(※3): 公益社団法人全国ビルメンテナンス協会発行 ビルメンテナンス情報年鑑 2020 (第50回実態調査報告書) -月商1億円以上の事業所における 在留資格「特定技能」を有する外国人の受け入れ意向(「受け入れを前提に検討している」「周辺状況を調査検討中である」の計)
Actcastの「国内シェアNo.1」表記について
デロイト トーマツ ミック経済研究所 『エッジAIコンピューティング市場の実態と将来展望 2022年度版』(https://mic-r.co.jp/mr/02530/) 「エッジAIプラットフォームのベンダシェア(台数)」の調査結果に基づく
【Idein株式会社について】
●会社名 Idein株式会社
●設立日 2015年4月7日
●本社 東京都千代田区神田神保町1-105
●事業内容 ・Actcast事業(エッジAIプラットフォームの開発・運営)
・受託開発事業(次世代自動車開発での協業等) 等
【Hmcomm株式会社について】
●会社名 Hmcomm株式会社
●URL https://hmcom.co.jp
●設立日 2012年7月24日
●本社 東京都港区芝大門2-11-1 富士ビル2階/5階
●熊本AIラボ 熊本県熊本市中央区桜町1-25 未来会議室 桜町店1階
●事業内容 産総研発のベンチャー企業として、産総研独自の音声処理技術を基盤とした
要素技術の研究/開発およびソリューション/サービスの提供を行っております。
音声処理プラットフォーム「The Voice」と異音検知プラットフォーム「FAST-D」を基盤とし、
「音から価値を創出し、革新的サービスを提供することにより社会に貢献する」を
理念としています。
●関連取得特許
特許4604178「音声認識装置及び方法ならびにプログラム」
特許4997601「音声データ検索用WEBサイトシステム」
特許5366169「音声認識システム及び音声認識システム用プログラム」
【国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)について】
日本最大級の公的研究機関として日本の産業や社会に役立つ技術の創出とその実用化や、革新的な技術シーズを事業化するための「橋渡し」機能に注力する研究所。全国10か所の研究拠点で約2,000名の研究者がイノベーションを巡る環境の変化やそれらを踏まえて策定された国家戦略等に基づき、イノベーション・ナショナルシステムの中核的、先駆的な立場で研究開発を行っています。
https://prtimes.jp/a/?f=d26271-66-6965608d296209144fc07bf067c06d80.pdf
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