安全なドナーミルクの提供をサポートする「母乳バンク支援自販機」第1号をピジョン本社内に設置
~飲料購入の販売金額の一部が日本母乳バンク協会へ寄付~
ピジョン株式会社(本社:東京、社長:北澤 憲政)は、早産・低体重で生まれた赤ちゃんや、専門的なケアが必要な赤ちゃんとご家族向けに行っている支援活動「ちいさな産声サポートプロジェクト」の1つとして、一般社団法人 日本母乳バンク協会(代表理事:水野 克己)の活動に賛同し、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社と連携し、同社が企画する「母乳バンク支援自販機」の第1号機を「日本橋 母乳バンク」がある当社本社のオフィスフロアに設置いたしました。
本自販機で当社社員が飲料を購入すると、販売金額の一部が日本母乳バンク協会に寄付される仕組みです※。本寄付金は、赤ちゃんに安全なドナーミルクを提供するため、母乳の低温殺菌や検査、ドナーミルクの発送などの費用に充てられます。
当社は昨年9月に当時日本で2拠点目(現在唯一稼働中)となる「日本橋 母乳バンク」を本社1階に開設を全面的にサポートするなど、同協会のゴールドスポンサーとして様々な支援を行っております。
より多くの「早く小さく生まれた赤ちゃん」にドナーミルクが届けられるためには、母乳バンクへの支援の輪がさらに広がっていくことが必要です。そのために、ピジョンは、官・民・学の垣根を越え、今後も積極的に連携してまいります。
※今後、本支援自販機は、コカ・コーラ ボトラーズジャパンにより拡大展開される予定です。コカ・コーラ ボトラーズジャパンが販売売上をとりまとめ日本母乳バンク協会に寄付します。
日本橋母乳バンクの開設から1年が経過し、ドナーミルクの使用病院も着実に増えて参りました。母乳バンクは、ドナーの皆さん、レシピエント家族、寄付をしてくださる方々、この活動に関わってくださる一人ひとりの愛と深い想いに支えられています。
ドナーミルクはNICUに入院する小さく産まれた赤ちゃんに提供されるものですが、この活動を通して日本中の皆さんが生まれてくるすべての赤ちゃんに思いを馳せていただけけるよう願っています。
コカ・コーラ ボトラーズジャパンは、1都2府35県を事業エリアとして、コカ・コーラ社製品を製造・販売しています。あらゆるシーンで、みなさまのニーズにお応えする「総合飲料企業」として安全・安心な製品を日々お届けしています。
https://www.ccbji.co.jp/
■ 日本母乳バンク協会概要
日本母乳バンク協会は、日本の新生児医療において「母乳」の活用を促進することを主な目的として2017年5月に設立された一般社団法人です。本協会は「母乳提供者の善意」を基盤に、以下を主な内容として活動をされています。
・提供者の健康チェック
・提供母乳の各種検査(血液検査によるスクリーニング検査を含む)
・提供母乳の安全な保管、保存、その方法の開発
・低出生体重児への母乳の提供
・低出生体重児の母親への母乳育児支援
・周産期医療における効果的な「母乳活用」の研究
https://jhmba.or.jp/
■ 会社概要:ピジョン株式会社
ピジョンは、育児用品をはじめ、マタニティ用品・介護用品・保育サービスなどを手掛けるブランドです。設立以来60年以上に亘る研究に基づき、製品やサービスを提供することによって、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にしたいと考えています。
ピジョンは、赤ちゃんが生まれながらに持つ素晴らしい力を育み、すべての赤ちゃんがありのままに輝ける世界の創造を目指していきます。
https://www.pigeon.co.jp/
【参考資料】
■「日本橋 母乳バンク」の実績
日本で最初に開設された「昭和大学江東豊洲病院 母乳バンク」が2021年3月に閉鎖となり、全業務が「日本橋 母乳バンク」に移管されました。本施設は、年間1,600Lの母乳を処理でき、約1,000人の赤ちゃんにドナーミルクを提供できる規模です。2021年度現在では、ドナーミルク利用病院は36病院へと拡大し(前年度22病院)、ドナーミルクを利用する赤ちゃんは500人を超える見込みとなり(前年度203人)、着実に実績を積み重ねています。また、ドナー登録者数は2020年度に161名と増加し、前年の約7倍(2019年度24名)になりました。
■日本橋母乳バンク紹介動画
ピジョンは日本母乳バンク協会のゴールドスポンサーとして、包括的な支援を今後も継続していきます。
■母乳バンクとは
母乳を必要とする早産・極低出生体重児(出生体重1,500g未満の赤ちゃん)が自分の母親から母乳を得られない場合、医療機関からの要請に応じ、寄付された母乳を処理した「ドナーミルク」を提供する施設が「母乳バンク」です。当施設では、国際的な運用基準に基づき、母乳の検査や低温殺菌処理を行い、安全に保管、保存することが求められます。また、ドナーミルクは赤ちゃんの医学的な必要性に応じて利用すべきという考えに基づき、無償で提供されています。国内では、2018年からドナーミルクを利用するNICU(新生児集中治療室)が増加しており、国内の需要に見合うだけの母乳バンクの整備と経済的サポートが必要とされています※1。
■母乳・ドナーミルクはなぜ必要なのか
母乳には、赤ちゃんにとって必要な栄養素がバランスよく、消化しやすい形で含まれており 「最適な栄養食」と言われます。特に、様々な感染症、病気にかかるリスクが高い早産児において、母乳には赤ちゃんの生死にかかわる壊死性腸炎(腸の一部が壊死する病気)に罹患するリスクを、人工乳のおよそ1/3 に低下させる効果があることがわかっており※2、「母乳は薬」とも言われています。また、早産児がかかりやすい未熟児網膜症や慢性肺疾患などの予防に役立つ物質が含まれているほか※3 ・4、長期的な神経発達予後を改善する効果についてのエビデンスも出てきています※5 ・6。しかし、全ての母親が、出産直後から充分な母乳が出るわけではなく、早産となった場合には、母親が必要量の母乳を与えられないこともあります。そのような際に、ドナーミルクを提供することで、上記のような疾患の罹患率と重症度を低下させ、長期的予後の改善を図ることができます。
※1 日本小児科学会雑誌 第123巻 第7号 日本小児医療保健協議会栄養委員会 早産・極低出生体重児の経腸栄養に関する提言
※2 Quigley MA. Henderson G. Anthony MY. et al. Formula milk versus donor breast milk for feeding preterm or low birth weight infants. Cochrane Database Syst Rev. 2007; (4):CD002971.
※3 Patel AL et al. Influence of own mother's milk on bronchopulmonary dysplasia and costs. Arch Dis Child Fetal Neonat Ed. 2017;102(3):F256-F261.
※4 Zhou J et al. Human milk feeding as a protective factor for retinopathy of prematurity: a meta-analysis. Pediatrics. 2015;136(6):e1576-1586.
※5 Lewandowski AJ et al. Breast milk consumption in preterm neonates and cardiac shape in adulthood. Pediatrics. 2016;138(1):pii:e20160050.
※6 Vohr BR et al. Beneficial effects of breast milk in the neonatal intensive care unit on the developmental outcome of extremely low birth weight infants at 18 months of age. Pediatrics. 2006;118(1):e115-123.
■世界の母乳バンクの現状と日本における母乳バンクの課題2002年にWHO(世界保健機構)より「母親の母乳が得られない場合は、ドナーミルクが第一選択である」と推奨されたことをきっかけに、今では世界50カ国以上で600カ所を超える母乳バンクが開設されています。日本では、2017 年に一般社団法人 日本母乳バンク協会が設立され、2019年当時日本に唯一の昭和大学江東豊洲病院内の母乳バンクでは、2018年9月から2019年8月までの1年間において80例に対応しました。しかし、日本においてドナーミルクが必要な赤ちゃんは年間3,000~5,000人と想定され、施設が圧倒的に不足しているのが現状です。一方で、2019年7月には、日本小児医療保健協議会栄養委員会から「自母乳が不足する場合や得られない場合、次の選択肢は認可された母乳バンクで低温殺菌されたドナーミルクである」との提言が出され、母乳バンクの普及が期待されています。
当社は昨年9月に当時日本で2拠点目(現在唯一稼働中)となる「日本橋 母乳バンク」を本社1階に開設を全面的にサポートするなど、同協会のゴールドスポンサーとして様々な支援を行っております。
より多くの「早く小さく生まれた赤ちゃん」にドナーミルクが届けられるためには、母乳バンクへの支援の輪がさらに広がっていくことが必要です。そのために、ピジョンは、官・民・学の垣根を越え、今後も積極的に連携してまいります。
※今後、本支援自販機は、コカ・コーラ ボトラーズジャパンにより拡大展開される予定です。コカ・コーラ ボトラーズジャパンが販売売上をとりまとめ日本母乳バンク協会に寄付します。
- 【一般社団法人 日本母乳バンク協会 代表理事 水野 克己 先生のコメント】
日本橋母乳バンクの開設から1年が経過し、ドナーミルクの使用病院も着実に増えて参りました。母乳バンクは、ドナーの皆さん、レシピエント家族、寄付をしてくださる方々、この活動に関わってくださる一人ひとりの愛と深い想いに支えられています。
ドナーミルクはNICUに入院する小さく産まれた赤ちゃんに提供されるものですが、この活動を通して日本中の皆さんが生まれてくるすべての赤ちゃんに思いを馳せていただけけるよう願っています。
- 【支援の仕組】
コカ・コーラ ボトラーズジャパンは、1都2府35県を事業エリアとして、コカ・コーラ社製品を製造・販売しています。あらゆるシーンで、みなさまのニーズにお応えする「総合飲料企業」として安全・安心な製品を日々お届けしています。
https://www.ccbji.co.jp/
■ 日本母乳バンク協会概要
日本母乳バンク協会は、日本の新生児医療において「母乳」の活用を促進することを主な目的として2017年5月に設立された一般社団法人です。本協会は「母乳提供者の善意」を基盤に、以下を主な内容として活動をされています。
・提供者の健康チェック
・提供母乳の各種検査(血液検査によるスクリーニング検査を含む)
・提供母乳の安全な保管、保存、その方法の開発
・低出生体重児への母乳の提供
・低出生体重児の母親への母乳育児支援
・周産期医療における効果的な「母乳活用」の研究
https://jhmba.or.jp/
■ 会社概要:ピジョン株式会社
ピジョンは、育児用品をはじめ、マタニティ用品・介護用品・保育サービスなどを手掛けるブランドです。設立以来60年以上に亘る研究に基づき、製品やサービスを提供することによって、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にしたいと考えています。
ピジョンは、赤ちゃんが生まれながらに持つ素晴らしい力を育み、すべての赤ちゃんがありのままに輝ける世界の創造を目指していきます。
https://www.pigeon.co.jp/
【参考資料】
■「日本橋 母乳バンク」の実績
日本で最初に開設された「昭和大学江東豊洲病院 母乳バンク」が2021年3月に閉鎖となり、全業務が「日本橋 母乳バンク」に移管されました。本施設は、年間1,600Lの母乳を処理でき、約1,000人の赤ちゃんにドナーミルクを提供できる規模です。2021年度現在では、ドナーミルク利用病院は36病院へと拡大し(前年度22病院)、ドナーミルクを利用する赤ちゃんは500人を超える見込みとなり(前年度203人)、着実に実績を積み重ねています。また、ドナー登録者数は2020年度に161名と増加し、前年の約7倍(2019年度24名)になりました。
■日本橋母乳バンク紹介動画
ロングver. :https://youtu.be/zsu9eba6pEY / ショートver.:https://youtu.be/u5Sq8yp67RA
※ロングver.では、母乳バンクの仕組みについてわかりやすく説明しています。
ピジョンは日本母乳バンク協会のゴールドスポンサーとして、包括的な支援を今後も継続していきます。
■母乳バンクとは
母乳を必要とする早産・極低出生体重児(出生体重1,500g未満の赤ちゃん)が自分の母親から母乳を得られない場合、医療機関からの要請に応じ、寄付された母乳を処理した「ドナーミルク」を提供する施設が「母乳バンク」です。当施設では、国際的な運用基準に基づき、母乳の検査や低温殺菌処理を行い、安全に保管、保存することが求められます。また、ドナーミルクは赤ちゃんの医学的な必要性に応じて利用すべきという考えに基づき、無償で提供されています。国内では、2018年からドナーミルクを利用するNICU(新生児集中治療室)が増加しており、国内の需要に見合うだけの母乳バンクの整備と経済的サポートが必要とされています※1。
■母乳・ドナーミルクはなぜ必要なのか
母乳には、赤ちゃんにとって必要な栄養素がバランスよく、消化しやすい形で含まれており 「最適な栄養食」と言われます。特に、様々な感染症、病気にかかるリスクが高い早産児において、母乳には赤ちゃんの生死にかかわる壊死性腸炎(腸の一部が壊死する病気)に罹患するリスクを、人工乳のおよそ1/3 に低下させる効果があることがわかっており※2、「母乳は薬」とも言われています。また、早産児がかかりやすい未熟児網膜症や慢性肺疾患などの予防に役立つ物質が含まれているほか※3 ・4、長期的な神経発達予後を改善する効果についてのエビデンスも出てきています※5 ・6。しかし、全ての母親が、出産直後から充分な母乳が出るわけではなく、早産となった場合には、母親が必要量の母乳を与えられないこともあります。そのような際に、ドナーミルクを提供することで、上記のような疾患の罹患率と重症度を低下させ、長期的予後の改善を図ることができます。
※1 日本小児科学会雑誌 第123巻 第7号 日本小児医療保健協議会栄養委員会 早産・極低出生体重児の経腸栄養に関する提言
※2 Quigley MA. Henderson G. Anthony MY. et al. Formula milk versus donor breast milk for feeding preterm or low birth weight infants. Cochrane Database Syst Rev. 2007; (4):CD002971.
※3 Patel AL et al. Influence of own mother's milk on bronchopulmonary dysplasia and costs. Arch Dis Child Fetal Neonat Ed. 2017;102(3):F256-F261.
※4 Zhou J et al. Human milk feeding as a protective factor for retinopathy of prematurity: a meta-analysis. Pediatrics. 2015;136(6):e1576-1586.
※5 Lewandowski AJ et al. Breast milk consumption in preterm neonates and cardiac shape in adulthood. Pediatrics. 2016;138(1):pii:e20160050.
※6 Vohr BR et al. Beneficial effects of breast milk in the neonatal intensive care unit on the developmental outcome of extremely low birth weight infants at 18 months of age. Pediatrics. 2006;118(1):e115-123.
■世界の母乳バンクの現状と日本における母乳バンクの課題2002年にWHO(世界保健機構)より「母親の母乳が得られない場合は、ドナーミルクが第一選択である」と推奨されたことをきっかけに、今では世界50カ国以上で600カ所を超える母乳バンクが開設されています。日本では、2017 年に一般社団法人 日本母乳バンク協会が設立され、2019年当時日本に唯一の昭和大学江東豊洲病院内の母乳バンクでは、2018年9月から2019年8月までの1年間において80例に対応しました。しかし、日本においてドナーミルクが必要な赤ちゃんは年間3,000~5,000人と想定され、施設が圧倒的に不足しているのが現状です。一方で、2019年7月には、日本小児医療保健協議会栄養委員会から「自母乳が不足する場合や得られない場合、次の選択肢は認可された母乳バンクで低温殺菌されたドナーミルクである」との提言が出され、母乳バンクの普及が期待されています。
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