精神科医も知らないマイナーな病気⁉「会食恐怖症」の克服法を人気カウンセラーが公開 発症のきっかけの62.5%は「完食指導」に【新刊案内】
年間相談者数のべ1000人超の人気カウンセラーが初の単行本を上梓
株式会社内外出版社(東京・上野/代表取締役社長:清田名人)は2018年10月31 日、一般社団法人 日本会食恐怖症克服支援協会 代表理事 山口健太氏の著書『会食恐怖症を卒業するために私たちがやってきたこと』を発売します。
◆「会食恐怖症」って何?
「会食恐怖症」とは、人前でご飯を食べること(会食行為)に対して耐えがたい不安や恐怖を引き起こす心の疾患のこと。「社交不安障害(SAD)」の一症例に分類されていますが、精神科医でさえ病名を知らないケースもある“マイナーな病気”です。
しかし、その悪影響は無視できません。会食恐怖症になると、会食の場面で吐き気、めまい、胃痛、動悸(どうき)、嚥下(えんげ)障害(食べ物が飲み込みにくい、または飲み込めない)、口の乾き、身体(首や手足)の震え、発汗、顔面蒼白、呑気(どんき。空気を飲み込んでお腹が張る)、緘黙(かんもく。黙り込んでしまう)などの様々な症状が現れ、当事者は会食の機会を避けるようになります。
とはいえ、会食は現代社会における重要なコミュニケーションツールの1つであり、これを避け続けて生活することは現実的に困難です。そのため、これまで多くの当事者がQOL(生活の質)の低下に悩まされてきました。
本書では、会食恐怖症を自力で克服した経験を持ち、現在はカウンセリングや講座などを通して、年間のべ1000人を超える当事者の克服をサポートする著者が、これまで体系化されることのなかった会食恐怖症の克服法を公開します。
◆発症のきっかけの62.5%が「完食指導」
学校や家庭における行き過ぎた「完食指導」の弊害や「給食ハラスメント」に社会の関心が集まる中、一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会が会食恐怖症が当事者に行ったアンケート調査では、当事者の62.5%が「学校や家庭における『完食指導』が会食恐怖症の発症のきっかけとなった」と回答しています(グラフ参照)。
本書では、給食コンサルタントとしても活動する著者が、子どもの気持ちに寄り添いながら、「給食ハラスメント」や行き過ぎた完食指導を防ぐための実践的な対応方法を紹介します。
【会食恐怖症を克服するために私たちがやってきたこと】
・外食が苦手になると「QOL」が急低下
・育った家庭環境が要因に?
・会食回避の習慣と症状悪化のスパイラル
・自分だけの誤った前提を突き止める
・不安や症状は「どうにかする」より「受け入れる」
・自分以外のものに注意を向けて不安を軽減する
・あまり食べないことを他人に指摘されたら?
・予期不安にどう対処すればいい?
・研修や合宿での食事にどう対処すればいい?
・誰かに症状を打ち明けるときに気をつけること
・完食できない子どもたちの「SOS」
・「残さず食べなさい!」と言わないで!!
・家族や周囲のサポートのコツ
・居心地の良い環境作りで会食恐怖症を克服した親子
<主な掲載事例>
・17年間病院に通っても治らなかった「震え」を克服。婚約者とコース料理を楽しめるようになった(40代女性)
・うつ、パニック障害、嘔吐恐怖などもあり、自殺も考える日々を乗り越えて充実した人生を取り戻した(30代女性)
・「合宿」「飲み会」などの関連ワードを聞くだけで「動悸」や「めまい」を発症していたが、同じ悩みを持つ仲間との会食練習で克服(20代男性)
・給食でのトラウマ体験から40年以上「吐き気」「発汗」に悩んでいたが「あえて残す」練習で症状が改善(50代男性)・パートナーへのカミングアウトをきっかけに、苦手だった家族との会食を楽しめるようになった(40代女性)
著者:山口健太(やまぐち・けんた)
一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会代表理事。2017年5月、一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会を設立(アドバイザー:田島治杏林大学名誉教授)。薬を使わず「会食恐怖症」を克服した自身の経験を生かし、会食恐怖症に悩む人へのカウンセリングを行っている。相談実績は年間のべ1,000件超。学校や保育所への給食指導コンサルティング活動も行う。岩手県盛岡市出身。
『会食恐怖症を克服するために私たちがやってきたこと』
定価:本体1,500 円+税
発売日:2018年10月31日
https://amzn.to/2zKvdjW
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