株式会社ストラテジックキャピタルが株式会社ワキタへの株主提案及び同提案に関する特集サイトの開設を公表
Shareholder Proposal to WAKITA and the Launch of the Campaign Website on the proposal.
弊社は、INTERTRUST TRUSTEES (CAYMAN) LIMITED SOLELY IN ITS CAPACITY AS TRUSTEE OF JAPAN-UP(以下「ファンド」といいます。)と投資一任契約を締結しており、ファンド及び株式会社ストラテジックキャピタル(以下「提案株主」と総称します。)は株式会社ワキタ(以下「当社」といいます。)の議決権を300個以上6か月前から引き続き保有しております。
提案株主は、本年3月19日に、当社に対し、来る5月開催予定の当社の定時株主総会について株主提案権を行使する書面を発送し、同月21日に当社への株主提案に係る書面の到達を確認しましたので、本件を公表いたします。株主提案の内容及び提案の理由は下記の通りですが、ポイントは、①DOE6%となる配当および、②PBR1倍を達成するための企業価値向上委員会の設置です。さらに、③社外取締役の取締役会議長就任および、④代表取締役報酬の個別開示を提案しております。
詳細な説明は、https://stracap.jp/8125-WAKITA/又は株式会社ストラテジックキャピタルのホームページ右上の特設サイトリンク(https://stracap.jp/)をご参照ください。
[1] 提案する議題の内容
1. 剰余金を処分する件
(1)配当財産の種類
金銭
(2)配当財産の割り当てに関する事項及びその総額
第64期末における1株当たり純資産(発行済株式数から自己株式数を控除するほか、企業会計基準適用指針第4号「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針」に従い算定した数値をいう。)の金額(小数点以下切り捨て。以下同じ。)に0.06を乗じた金額(以下「DOE6%相当額」という。)から、第64回定時株主総会において可決された当社取締役会が提案した剰余金処分に係る議案(以下「会社側利益処分案」という。)に基づく普通株式1株当たり配当金額及び当社定款34条に基づいて第64回定時株主総会の開催日までに2024年2月期末の剰余金の処分(処分の予定を含む。)として当社取締役会が決定した普通株式1株当たりの配当金額(以下合わせて「会社配当金額」という。)を控除した金額を、会社配当金額に加えて配当する。
なお、配当総額は、当社の第64回定時株主総会の議決権の基準日現在の配当の対象となる株式数を乗じた額となる。
(3)剰余金の配当が効力を生じる日
当社の第64回定時株主総会の開催日の翌日
なお、本議案は、第64回定時株主総会に会社側利益処分案が提案された場合、同提案とは独立かつ同提案と両立するものとして、追加で提案するものである。
2. 企業価値向上委員会の設立に係る定款変更の件
現行の定款に以下の条文を新設する。
第4章 取締役および取締役会
(企業価値向上委員会)
第29条 取締役会は、取締役会による意思決定の支援を行う企業価値向上委員会を取締役会の下に設置する。
2. 企業価値向上委員会は、当会社の社外取締役に加え、創業者である脇田冨美男氏の2親等以内の親族または姻族である個人(以下「創業者親族」という。)および創業者親族が議決権の過半数を保有する会社(以下「創業家等」という。)を除く、直近の年度末時点において当会社の発行済株式総数の3%以上を保有し、委員就任を希望する株主からなる委員により構成される。
3. 企業価値向上委員会は、自らの裁量で外部アドバイザーを選任し、当該外部アドバイザーは、当会社取締役会から独立した立場で、次項に定める企業価値向上委員会の活動に関する助言を与えることができる。
4. 企業価値向上委員会は、当会社取締役会とは独立し、当会社の企業価値向上を図る立場において、次の各号に定める活動を行う。
(1)当会社の企業価値向上に資する全般的な事業施策(不動産事業の改革を含むがこれらに限られない。)、財務施策(資本コストの評価・把握および資本効率の改善に向けた経営指標の設定などの資本政策を含むがこれらに限られない。)及びコーポレートガバナンスに関する施策(これらを総称して以下「企業価値向上策」という。)に関する、創業家等を含む株主からの意見聴取
(2)収集した情報を踏まえた企業価値向上策の検討および取締役会への提示
(3)取締役会に提示する企業価値向上策および提示の際にあわせて提供した参考資料などに関する株主及びその他のステークホルダーヘの説明
5.企業価値向上委員会の開催は四半期に1回以上とし、あらかじめ取締役会において定めた社外取締役が招集する。企業価値向上委員会の決議は、議決に加わることができる委員の過半数が出席し、その過半数をもって行う。その他、委員会の招集及び開催に関する手続の詳細、外部アドバイザーの選解任の方法、任期その他の事項は、企業価値向上委員会において定める企業価値向上委員会規則による。
6.委員及び外部アドバイザーの報酬を含む企業価値向上委員会の活動に要する費用は、当会社の負担とする。
3. 取締役会の議長に係る定款変更の件
現行の定款の第22条を以下のとおり変更する。
現行定款
(取締役会の招集権者及び議長)
第22条 取締役会は、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役社長がこれを招集し、議長となる。取締役社長に事故があるときは、あらかじめ取締役会において定めた順序に従い、他の取締役が取締役会を招集し、議長となる。
変更案
(取締役会の招集権者及び議長)
第22条 取締役会は、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役社長が招集する。取締役社長に事故があるときは、あらかじめ取締役会において定めた順序に従い、他の取締役が招集する。
2.取締役会の議長は、あらかじめ取締役会において定めた社外取締役がこれに当たる。当該社外取締役に事故があるときは、あらかじめ取締役会で定めた順序に従い、他の社外取締役が議長となる。社外取締役全員に事故があるときは、あらかじめ取締役会で定めた順序に従い、社外取締役以外の取締役が議長となる。
4. 代表権を有する取締役の個別報酬開示に係る定款変更の件
現行の定款に以下の章及び条文を新設する。
第7章 役員報酬の開示
(代表権を有する取締役の個別報酬開示)
第38条 当会社は、代表権を有する取締役に対して前事業年度に報酬として支給した金額(非金銭報酬を含む。)を、当会社が東京証券取引所に提出するコーポレートガバナンスに関する報告書において個別に開示する。
[2] 提案の理由
1. 剰余金を処分する件
本件は、自己資本の6%を配当金とすることを企図した提案である。
当社の自己資本比率は2023年2月末現在で、約71%と非常に高い。加えて、当社は政策保有株式等の本業とは無関係の資産も保有している。そのため、DOE6%(2023年11月期末で119円)を株主還元方針としていただきたい。
ROEが6%に満たない場合は、配当性向が100%を越えることとなるが、これにより徐々に自己資本を圧縮し資本効率の改善を図ると共に、安定した株主還元を行っていく方針を示すべきである。
当社は現在、総還元性向100%を株主還元の方針としているが、当社の時価総額は2024年3月11日時点で約798億円程度であることに加え、創業家等の安定株主の比率が50%を超えているものと推測され、市場からの自己株式取得はさらなる流動性の低下に繋がる。そのため、株主還元は配当を基本とし、自己株式は、別途安定株主から取得することが望ましい。
2. 企業価値向上委員会の設立に係る定款変更の件
当社のPBRは、2010年以降一度も1倍を上回っておらず、抜本的な経営改革や資本政策の変更が必要である。
例えば、当社は2023年2月期末現在で時価566億円にも上る賃貸等不動産を保有しているが、これを不動産投資信託(以下「リート」という。)へ適正な価格で譲渡し、当社又は当社子会社がリートの運用会社となれば資本効率は大幅に改善する。
また、当社の中期経営計画におけるROE目標は僅か5%であり、提案株主は計画の見直しを求めてきた。
しかしながら、当社はこのような提案を全く取り入れず、低迷する株価を放置しており、創業者親族による経営が企業価値向上の障害になっていることが懸念される。
そのため、創業者親族を除く大株主および社外取締役をメンバーとした委員会を設立し、外部アドバイザーの知見も活用しながら、取締役会からは独立した立場で当社の企業価値向上に向けた検討を行い、中期経営計画を策定し直すべきである。
3. 取締役会の議長に係る定款変更の件
コーポレートガバナンス・コードの原則4-3は、取締役会に対し、独立した客観的な立場から、経営陣に対する実効性の高い監督機能を果たすことを求めている。
この点、当社においては実質的な筆頭株主である創業者親族の脇田貞二氏が代表取締社長及び取締役会議長を兼ねており、取締役会の監督機能には疑問を持たざるを得ない。
当社の株価はPBR1倍を恒常的に下回って推移しており、取締役会は、経営陣が株主価値の向上に資する業務執行を行っているか否かを監督する機能を強化すべきである。そのために、取締役会議長は、業務執行者ではなく社外取締役が務め、コーポレートガバナンスをさらに改善するべきである。
4. 代表権を有する取締役の個別報酬開示に係る定款変更の件
当社の株価はPBR1倍割れが継続しているが、当社の経営陣は株主価値の向上が期待できる抜本的な施策を実施できていない。提案株主は、代表取締役社長が当社の株価水準が低迷する中で過大な報酬を得ていることによって、株主価値の向上に向けたインセンティブが欠如し、その結果株価の低迷が引き起こされているとの懸念を抱いており、その懸念の払しょくを目的として個別報酬の開示を求めるものである。
当社は、任意の指名・報酬委員会が設置されているものの、実質的な筆頭株主である創業者親族の脇田貞二氏が議長となっており、代表取締役社長に対する個別報酬の監督機能が十分に働いていない可能性が考えられる。従って、当社は、代表取締役の報酬を個別に開示することで、代表取締役の報酬が適正なものであることを示すべきである。
https://prtimes.jp/a/?f=d52343-67-6728b3a6dcd1b22865af93ef11dd6073.pdf
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