Jamf、AIを活用した管理機能と強化されたセキュリティ機能を発表
米国時間6月5日、企業・組織におけるApple製品の管理とセキュアな運用のための業界標準ソフトウェアを提供するJamf(本社:米国ミネソタ州、NASDAQ証券コード:JAMF)は、米国にて開催された同社のグローバルカスタマーイベント「Jamf Nation Live」において、Jamfプラットフォームの最新機能を発表しました。人工知能(AI)、自動化、コンプライアンス、ID管理におけるJamfの最新イノベーションにより、Appleデバイスの大規模導入・管理・保護を変革します。「Jamf Nation Live」は今後数カ月以内にヨーロッパとアジア各地でも開催される予定です。
IT業務の簡素化と意思決定の強化を実現する新しいAI機能
Jamfは、IT担当者の専門性を補完し、運用効率を向上させるAIツールを開発しています。Jamfの「AI Assistant」は、生産性向上と的確な意思決定を支援するように設計されたインテリジェントで、アクション指向の機能をIT管理者に提供します。
AI Assistantには「検索スキル」および「説明スキル」の2つの新機能が導入され、現在、テスト用のベータ版の利用が可能です。
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検索スキル:自然言語によるインベントリクエリの実行を可能にし、条件を満たすデバイスをより迅速に、より簡単に特定できます。手動フィルタリングへの依存を減らすことにより、トラブルシューティングやコンプライアンス監査、デバイス管理などの業務の迅速化が可能になります。
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説明スキル:複雑な設定とポリシーを明確でわかりやすい言語に変換することで、複雑なモバイルデバイス管理を簡素化します。これにより、管理者は十分な情報に基づいて意思決定を行い、トラブルシューティングを効率化し、ポリシー管理の信頼性を高めることができます。
「ブループリント」による「宣言型デバイス管理」の支援を拡充
昨年のJamf Nation User Conferenceでの事前公開に続き、Jamfはブループリントの一般提供を発表し、Appleの進化する「宣言型デバイス管理(DDM)フレームワーク」へのサポートを強化しました。ブループリントは、ポリシー、プロファイル、機能制限を単一の統一されたワークフローに集約することで、デバイスの設定を簡素化し、迅速化するように設計されています。ブループリントを用いることにより、企業・組織は設定の複雑さを軽減し、使用するAppleデバイスの全社的かつ継続的な管理をより効率化できます。
さらに、ブループリント内において「構成プロファイル」のベータ版をしました。これにより、新しい動的フレームワークを活用して、利用可能なすべてのMDM(モバイルデバイス管理)キーをより迅速かつ効率的に配布し、ITチームは大規模にデバイス管理を行う際の柔軟性、スピード、制御を向上させることが可能になります。
「Self Service+」のアップデートによるエンドユーザ支援とセキュリティ向上
Jamfは、macOS向けの最新のエンドユーザポータルであるSelf Service+を機能拡張し、ユーザの自律性と企業のセキュリティの両方を強化する新機能を追加しました。広く採用されている「Self Service」アプリの次なる進化版として2025年初めにリリースされたSelf Service+は、ユーザがアプリのリクエスト、ダウンロード、アップデート、デバイスのセキュリティの監視をすべて単一の合理化されたインターフェイスから行うことを可能にします。
今回、Self Service+は、ID管理機能が強化され、ユーザはアカウント詳細の表示、パスワード変更、一時的な管理者アクセスなどのワークフローの開始を、監査機能とコンプライアンスを維持しながら実行できるようになりました。これらの機能強化により、企業・組織は従業員のオンボーディングを迅速化し、IT部門の工数を削減し、就業初日から従業員のセキュリティ意識と自立性の向上を目指すことができます。
企業・組織のセキュリティ対策と監査対応を支援する新しいセキュリティ・コンプライアンスツール
Macを採用する企業や組織が増え続ける中、Jamfは、コンプライアンスを簡略化しつつ企業がリスクに先手を打って対策できるように設計された新しい統合セキュリティ機能を導入しています。
コンプライアンスベンチマーク:Jamf Proにて「コンプライアンスベンチマーク」機能の一般提供を開始しました。Appleのオープンソースイニシアティブ「macOSセキュリティコンプライアンスプロジェクト(mSCP)」をベースに構築された本機能により、ITチームはApple管理環境内のエンドポイント保護ワークフローを自動化できます。提供開始以来、数百もの企業・組織がコンプライアンスへの対応とセキュリティリスクの軽減のためにコンプライアンスベンチマークを採用しています。
Appインストーラのマルウェア検出機能:ソフトウェアの整合性を強化するため、「Appインストーラ」にJamf Threat Labsが提供するマルウェア事前検出機能が追加されました。これにより、Jamf App Catalogのすべてのアプリケーションは、デプロイ前に自動スキャンされ、アプリケーションの提供過程における重要なセキュリティ対策が追加されます。サポートされるアプリケーションのライブラリも拡大し、オリジナルソフトウェアベンダーから直接提供されるmacOSターミナルアプリ「iTerm」や「VLCメディアプレーヤー」などの需要の高いツールも含まれています。
脆弱性管理の強化:また、デバイス間での危険なアプリ検出に加え、主要なSIEM(Security Information and Event Management)プラットフォームと統合されたレポート機能により、脆弱性管理機能を強化しました。これにより、ITチームや情報セキュリティチームは、ソフトウェアリスクとその対応策の可視化と共有が可能となり、企業全体のリスク対処の作業を合理化できます。
操作の簡易性とセキュアな接続により、IT管理者とユーザのためのシームレスなエクスペリエンスを実現
連携と効率を強化したエクスペリエンスをIT管理者に提供するために、Jamfアカウントに「Appスイッチャー」を導入しました。Appスイッチャーが利用可能になったことにより、IT管理者はよりシームレスにJamfプラットフォームを操作できるようになり、ワークフローが加速され、統合されたプラットフォーム利用体験が強化されます。
今後の計画としては、近日中にJamfのネットワークリレーサービスを提供開始予定です。これにより、Macやモバイルデバイスのオンボーディングの際に、従来のVPNやゼロトラストネットワークアクセスソリューションに依存することなく、重要なサービスにセキュアにアクセス可能となります。また、この新機能により、IT部門は初期接続を完全に制御しながら、ユーザは就業初日からシームレスかつセキュアに業務を開始することができます。
Jamfについて
Jamfは、エンドユーザから愛され、企業・組織から信頼されるAppleエクスペリエンスの管理、セキュアな運用、業務の簡素化を目指しています。またJamfは、企業にとって安全で、ユーザにとってシンプルかつプライバシーが保護された「Appleファースト」環境を実現するための、管理およびセキュリティソリューション一式を提供する、世界で唯一の企業です。Jamfに関する詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。
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