「防災の日」前に見直したい“自宅で過ごす備え” 行政による「在宅避難」の呼びかけ、約8割が十分に認識せず

~政府推奨の7日分を備える人は約1割、半数以上が賞味期限切れを経験~

日本テトラパック株式会社

食品の加工処理機器および紙容器の充填包装システムの大手サプライヤーである日本テトラパック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ニルス・ホウゴー、以下、日本テトラパック)は、9月1日の「防災の日」に先立ち、20代〜60代の男女1,000名を対象とした「在宅避難と防災備蓄の実態に関する調査」を実施しました。

9月1日は「防災の日」です。令和8年熊本地震の発生から約1か月が経過した今、改めて災害は全国どこでも起こり得るものであることを認識し、日頃の備えを見直すことが重要です。

また、日本では地震をはじめ、台風や豪雨などの自然災害が各地で発生しています。直近では、千葉県で記録的な豪雨により浸水や停電、断水、交通網への影響が発生するなど、災害は地域や季節を問わず私たちの暮らしに大きな影響を及ぼす可能性があります。

近年、大規模災害時には、多くの住民が避難所へ集中し、避難所の受け入れ能力を超えてしまうことが懸念されています。一方で、建築基準法の改正などを通じて住宅の耐震性が向上してきたことから、自宅に大きな被害がなく安全が確保できる場合には、自宅で生活を続ける「在宅避難」が重要な選択肢とされています。在宅避難は、避難所の混雑緩和につながるだけでなく、避難所での生活を必要とする方々に必要な支援を確実に届けるためにも重要です。

こうした考え方のもと、政府や自治体は在宅避難の推進を進めるとともに、在宅避難者に対しても物資供給や生活支援が行き届くよう、民間事業者と連携した支援体制の整備を進めています。また、各家庭に対して、食品・飲料の備蓄など日頃からの災害への備えを呼びかけています(*1)。

一方で、在宅避難を行うためには、食品・飲料を一定量備えるだけでなく、賞味期限を把握し、いざという時に使える状態で維持することが重要です。そこで本調査では、生活者の在宅避難に対する認知や、家庭における食品・飲料備蓄の実態について調査しました。

具体的には、在宅避難の認知状況に加え、食品・飲料備蓄の量や内容、賞味期限管理の実践状況を明らかにしています。

◼️調査結果サマリー

  

・「在宅避難」をよく知っている人は4人に1人(25.5%)にとどまり、行政による呼びかけも約8割(79.6%)が十分に認識していない

・ 政府推奨の「7日分」の飲食料を備えている人は約1割(12.7%)にとどまり、約7割(72.1%)は3日分以下

・災害時に備える飲食料は「水」「主食」が中心。一方で4人に1人(25.2%)が「たんぱく質・カルシウム不足」に不安を感じている

・半数以上(51.0%)が備蓄食品・飲料の賞味期限切れを経験し、「賞味期限の確認が面倒」が管理上の負担として最多(39.9%)

・日常的に消費しながら備える「ローリングストック」を実施している人は3割未満(27.9%)にとどまり、7割以上(72.1%)が未実施または十分に理解していない

■「在宅避難」をよく知っている人は4人に1人にとどまる。行政による呼びかけも約8割が十分に認識せず

「在宅避難」という言葉を知っているか聞いたところ、「よく知っている」と回答した人は25.5%にとどまりました。一方で、「聞いたことはあるが、意味はよく知らない」が41.8%、「聞いたことがない」が32.7%となり、7割以上(74.5%)が在宅避難について十分に理解していないことが明らかになりました。

また、災害時に自宅の安全が確保できる場合、政府や自治体が在宅避難を呼びかけていることを知っていたか聞いたところ、「知っていた」は20.4%にとどまりました。一方で、「なんとなく聞いたことがあった」が35.6%、「知らなかった」が44.0%となり、約8割(79.6%)が行政による在宅避難の呼びかけを十分には認識していないことが分かりました。

■ 政府推奨の「7日分」を備えている人は約1割、災害時に自宅で過ごす想定の人でも15.2%にとどまる

災害時には、ライフラインの復旧や支援物資の到着に時間を要する場合があるほか、物流の停滞により、スーパーマーケットやコンビニなどで食品・飲料を入手しにくくなることも想定されます。そのため、政府は家庭での食品・飲料備蓄について、最低でも3日分、できれば1週間分を備えることを推奨しています (*2)。

一方で、自宅に世帯全員で何日間生活できる食品・飲料があるか聞いたところ、「7日分以上」を備えている人は、約1割(12.7%)にとどまりました。また、「3日分以下」は72.1%となり、多くの家庭で在宅避難を想定した備蓄が十分に確保されていないことが明らかになりました。

さらに、「災害時に自宅で過ごす」ことを想定している人に限って見ても、「7日分以上」の食品・飲料を備えている人は15.2%にとどまりました。自宅で過ごす想定がある人でも、政府が推奨する備蓄量を確保できていない人が多いことが分かりました。

■ 災害時に利用を想定している飲食料は「水」「主食」が中心。栄養バランスを意識した備蓄は限定的

災害時に自宅で利用することを想定している食品・飲料を聞いたところ、「水」が70.2%で最多となりました。次いで、「カップ麺・インスタント食品」が51.8%、「米・パックごはん・アルファ米」が49.1%となり、災害時に利用を想定している食品・飲料は、水や主食が中心であることが分かりました。

一方で、「栄養補助食品(栄養バー、ゼリー飲料、プロテイン飲料など)」は18.5%、「野菜ジュース・果物ジュース」は16.3%、「ロングライフ牛乳(常温で長期保存可能な牛乳)」は1.9%にとどまりました。

災害時の飲食料は、まず水や主食を優先して備える傾向がみられる一方で、たんぱく質やカルシウム、野菜・果物由来の栄養など、栄養バランスを意識した食品・飲料まで備えている人は限定的であることがうかがえます。

■備蓄は水・主食中心。一方で、4人に1人が「たんぱく質・カルシウム不足」を不安視

災害時の食事で不安に感じることを聞いたところ、「食料・飲料が足りるか」が40.7%で最多となった一方で、「野菜・果物が不足すること」も38.9%、「たんぱく質やカルシウムが不足すること」も25.2%に上りました。

前問では、災害時に利用を想定している食品・飲料が水や主食、インスタント食品を中心とする傾向が見られましたが、生活者自身も、量の不足だけでなく、栄養面に不安を感じていることが分かります。災害時の食品・飲料の備えにおいては、保存性や満腹感だけでなく、栄養バランスの視点も重要であることがうかがえます。

■ 「備えているつもり」が“いざという時に使えない備蓄”に。半数以上が備蓄品の賞味期限切れを経験

防災備蓄として保管していた食品・飲料について、気づいたら賞味期限が切れていた経験があるかを聞いたところ、半数以上(51.0%)が賞味期限切れを経験したことがあると回答しました。

また、備蓄食品・飲料の管理で負担に感じることとしては、「賞味期限の確認が面倒」が最多(39.9%)となっており、家庭で備蓄を継続するうえでのハードルとなっていることがうかがえます。

調査結果からは、家庭で備蓄を続けるうえで、食品・飲料の選び方だけでなく、管理のしやすさも重要な要素であることが示されました。

■防災備蓄のカギとなる「ローリングストック」、7割以上が未実施または十分に理解していない

日常的に消費する食品・飲料を少し多めに備え、使った分を買い足す備え方(ローリングストック)について、認知や実施状況を聞いたところ、「知っており、実践している」と回答した人は約3割(27.9%)にとどまりました。

一方で、7割以上(72.1%)がローリングストックを実践していない、または十分に理解していないことが分かりました。

■「防災の日」を機に、備蓄の量・管理・栄養バランスを見直す。「ロングライフ牛乳」も備えの一つに

今回の調査では、在宅避難に関する認知や、家庭における食品・飲料備蓄の量・内容・管理に課題があることが示されました。

大規模災害時には、自宅の安全が確保できる場合、在宅避難も重要な選択肢となります。一方で、在宅避難を行うためには、一定期間を自宅で生活するための食品・飲料を備えるだけでなく、賞味期限を把握し、いざという時に使える状態で維持することが重要です。

また、災害時の食事は水や炭水化物に偏りやすいため、備蓄の量だけでなく、栄養バランスにも目を向ける必要があります。日常的に消費する食品・飲料を少し多めに備え、使った分を買い足す備え方(ローリングストック)は、農林水産省の「災害時に備えた食品ストックガイド」でも紹介されており(*3)、日常生活の中で無理なく備えられる方法として有用です。

ローリングストックに取り入れる食品・飲料は、①保存性があること、②日常的に消費しやすいこと、③災害時の食事で不足しがちな栄養を補えることが重要です。その選択肢の一つとして、常温で長期保存できる「ロングライフ牛乳」があります。

ロングライフ牛乳の商品例

ロングライフ牛乳は、製造後、未開封であれば常温で約3~4か月間保存できるため、日頃の備蓄に適しており、停電時や冷蔵庫が使用できない状況でも活用できます。また、日常的に飲みながら備蓄することができるため、ローリングストックにも取り入れやすい食品です。さらに、非常時に不足しがちなたんぱく質やカルシウムの補給にも役立ち、日常利用と非常時利用を両立しやすい点も特長です。

「防災の日」を機に、家庭の備蓄を「あるか・ないか」だけでなく、「適切に管理できているか」「栄養面まで配慮できているか」という視点から見直すことが大切です。

※ロングライフ牛乳について、詳しくは こちら

■ 危機管理アドバイザー 国崎信江氏 コメント

今回の調査からは、「災害が起きても避難所に行けば何とかなる」という思い込みを持つ人が多いことがうかがえます。しかし、避難所の受け入れ人数には限りがあり、誰もが希望通りに利用できるわけではありません。また、避難所は災害直後、プライバシーの確保や衛生面などで劣悪な環境になりやすく、「自宅にいた方がまし」と考えて自宅に戻る方も少なくありません。自宅の安全が確保できるのであれば、在宅避難という選択肢を取れるよう、日頃からの備えを進めておくことが大切です。

政府は7日分の備蓄を推奨していますが、3日分以下の備えでは在宅避難の継続が難しくなる可能性があります。備蓄は「特別なものを用意する」のではなく、日常的に消費する食品・飲料を少し多めに備え、使った分を買い足す方法が現実的で続けやすく、賞味期限切れも防ぎやすいという利点があります。

災害時は店舗が休業や品薄になり、配給される食事も炭水化物が多いため、たんぱく質やカルシウムなど不足しがちな栄養素を補える食品・飲料を、日頃から意識して取り入れておくことが重要です。その点で、常温保存が可能で日常利用と非常時利用を両立できるロングライフ牛乳は、栄養バランスを意識した備蓄の選択肢の一つとして有効だと考えます。

(国崎信江氏 プロフィール)

危機管理教育研究所 代表

女性や生活者の視点から、家庭・地域・企業における防災、防犯、事故防止対策を提唱。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルティングのほか、内閣府や東京都などの防災関連委員も歴任。テレビ・ラジオ・新聞など各種メディアでも、防災・危機管理に関する情報発信を行っている。

公式サイト:https://www.kunizakinobue.com/

                                  

■ 調査概要

・調査対象:20代〜60代の男女 1,000名

・調査手法:インターネット調査

・調査期間:2026年7月22日(水)

■ 調査データの引用・転載に関して

・本調査結果を使用される際は、【日本テトラパック調べ】とご記載ください。

・ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記のリンクを設置してください。

https://www.tetrapak.com/ja-jp

■ 出典

*1: 内閣府「令和8年版防災白書」特集 第3章

*2: 政府広報オンライン「今日からできる食品備蓄。ローリングストックの始め方」

*3: 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」

■ テトラパックについて

テトラパックは、1951年にスウェーデンで創業した、食品加工と紙容器充填包装システムの世界的リーディング・カンパニーです。私たちは、「食品を安全に、そしてどこでも手に入るようにする」ことを使命とし、先進的な食品製造システムを提供しています。世界160以上の国で、24,000人以上の従業員が、お客様やサプライヤーと協力しながら、毎日持続可能な方法で食を守り続けています。私たちは、「大切なものを包んでいます (PROTECTS WHAT’S GOOD) ™」というモットーのもと、食品、人々、そして地球を守ります。テトラパックは、テトラパックグループの登録商標です。

詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。

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会社概要

日本テトラパック株式会社

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URL
https://www.tetrapak.com/ja-jp
業種
製造業
本社所在地
東京都港区元赤坂1-3-13 赤坂センタービルディング16F
電話番号
-
代表者名
ニルス・ホウゴー
上場
未上場
資本金
-
設立
1962年10月