人事の6割は"望まない配属"だった。それでも7割以上がやりがいを実感。「人事」という専門職の知られざるキャリア実態
過半数が今後も人事キャリア継続を希望。副業・フリーランス等、多様なキャリアの可能性が明らかに。

フリーランスと企業のマッチングサービスを運営する株式会社テックビズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:中島一樹、以下「テックビズ」)は、全国の人事経験者500名を対象に「配属・キャリアに関する意識調査」を実施しました。
調査の結果、人事経験者の約6割が希望していない配属で人事職に就いていた一方、希望外配属者の約7割が仕事にやりがいを感じていることが分かりました。また、過半数が今後も人事領域でキャリア継続を希望している一方で、3人に1人は将来像を具体的に描けていない実態も明らかになりました。
近年は副業やフリーランスなど多様な働き方への関心が高まる中、人事領域でも企業内に留まらないキャリア形成の可能性が広がっています。本調査では、人事職のキャリア実態や課題、新たな選択肢への意識について分析しました。
調査サマリ
①人事配属を「希望していなかった」が約6割(59.2%)。そのうち7割以上(70.3%)がやりがいを実感
②過半数が今後も人事領域でキャリア継続を希望。一方、3人に1人は将来像を描けていない
③キャリアを描けない理由上位は「ロールモデル不足」「スキルが通用するか分からない」
④半数以上がフリーランスをキャリアアップと認識。しかし実際に踏み出した人は5.5%
⑤人事部門の約8割が人手不足を実感。「人材開発・組織開発」「採用」領域で不足感
調査の実施背景
日本では、新卒一括採用や総合職採用が広く定着しており、職務を限定せずに入社後配属を決定するケースも少なくありません。厚生労働省の若年層雇用研究会資料でも、日本独自の雇用慣行として整理されています。特に、毎年5月は新卒社員の配属が決定する時期であり、その後のキャリア形成を左右する重要なタイミングです。近年では「配属ガチャ」という言葉が一般化し、配属結果が本人のキャリアや仕事の満足度に与える影響も注目されています。
一方、人材採用や育成、組織開発などを通じて企業成長を支える人事職は、経営戦略とも接点の多い専門領域でありながら、本人の希望によって配属されるケースばかりではありません。元々希望していなくても、配属後に仕事の魅力ややりがいを見出していく職種でもあると考えられます。
また、人事として経験を積んだ後のキャリア形成においては、社内でのポジションの限界や、専門性の定義の曖昧さから、将来像を描きづらいと感じる人も少なくないと考えられます。近年では、副業・兼業人材の活用や採用代行(RPO)市場の拡大などを背景に、人事領域でも業務委託や副業人材の活用が進み、「フリーランス人事」という働き方にも注目が集まっています。
そこで今回、人事経験者を対象に、「人事配属の実態」「現在の仕事のやりがい」「今後のキャリアへの意識」について調査を実施しました。テックビズは、人事職のキャリアの多様性を可視化し、一人ひとりが自分らしいキャリアを選択するきっかけにつながることを目指しています。
調査結果
①【配属とやりがいのギャップ】 人事配属を「希望していなかった」が約6割(59.2%)。そのうち7割(70.3%)がやりがいを実感
「人事部門に初めて配属された際、それはご自身の希望によるものでしたか?」という質問に対し、「希望していなかった」「どちらかというと希望していなかった」と回答した人は59.2%となり、約6割が希望外配属で人事になったことが分かりました。一方で、希望外配属者に対して「人事の仕事にやりがいを感じていますか?」と聞いたところ、「感じている」「どちらかというと感じている」の合計は70.3%でした。配属時点では希望していなかったとしても、実務経験を通じて人事職の魅力を感じるケースが多いことがうかがえます。
具体的なやりがいとしては「人や組織の成長に関われる」(55.7%)、「経営に近い立場で組織全体に影響を与えられる」(39.6%)、「幅広い業務経験・スキルが身につく」(34.6%)が上位となりました。

②【キャリアの不透明性】 過半数が人事キャリア継続を希望する一方、3人に1人は将来像を描けていない
「今後、人事領域でキャリアを築きたいですか?」という質問では、「築きたい」「どちらかというと築きたい」の合計が60.0%となりました。人事という仕事への納得感や継続意向は高い一方、「今後、人事領域でどのようなキャリアを築きたいか具体的にイメージできていますか?」という質問では、33.4%が「できていない」「どちらかというとできていない」と回答しました。仕事へのやりがいと将来像の明確さは必ずしも一致していないことが明らかになりました。

③【キャリア形成の壁】将来像を描けない理由は「ロールモデル不足」「市場価値の不透明さ」
「キャリアの具体的なイメージができていない理由はなんだと思いますか?」という質問に対しては、「ロールモデルが見つからない」(31.1%)、「自分のスキルがどの程度通用するか分からない」(26.9%)、「経験業務の幅が狭く想像つかない」(19.2%)が上位に挙がりました。人事職は担当領域ごとに業務が細分化されるケースも多く、社内では自身の専門領域以外に触れる機会が限定されることもあります。その結果、キャリアの成功事例を身近に感じづらく、自身の将来像を描きにくい状況が生まれている可能性があります。
一方で、「次のキャリアステップとして興味があるもの」では、「転職」(27.6%)「副業」(24.2%)「フリーランス」(14.6%)「起業」(12.0%)が挙がり、社外での経験や他社との接点に関心を持つ人も一定数存在することが分かりました。社外との接点が、キャリアの選択肢を広げる機会になっている可能性があります。

④【フリーランスという選択肢】半数以上が「キャリアアップ」と認識する一方、94.5%は踏み出せていない
「人事職において、フリーランスの働き方はキャリアアップだと思いますか?」という質問では、「思う」「どちらかというと思う」の合計が55.2%となりました。フリーランスという働き方自体は、人事キャリアの選択肢として一定の認知が進んでいることが分かります。一方で、現時点で実際にフリーランスとして一歩踏み出した人は5.5%に留まりました。

踏み出せない理由としては「価格交渉や契約手続きへの不安」(47.9%)、「案件を継続獲得できるか不安」(47.9%)「自分のスキルが通用するか分からない」(37.0%)が上位となりました。スキルの市場価値や継続的な仕事獲得への不透明感が、独立への障壁になっていることがうかがえます。

⑤【人事部門の人材不足】人手不足を感じる人事は約8割(76.4%)、「組織開発」「採用」で顕著
「現在の人事部署に人手不足を感じていますか?」という質問では、「感じている」「どちらかというと感じている」の合計が76.4%となりました。また、特に不足している領域として「人材開発・組織開発」「採用(新卒・中途)」「人材マネジメント」が上位となり、特に上流の担い手が不足していることが明らかになりました。
企業内では人手不足が進む一方、人事職側では「自分のスキルが通用するか分からない」「需要があるか分からない」と感じている実態も見えており、認識と市場ニーズの間にギャップが存在している可能性があります。企業にとっては社外専門人材を柔軟に活用する余地が今後さらに広がり、人事にとっても社外にキャリアの選択肢が広がることが示唆されました。

調査概要
調査期間:2026年4月28日〜5月7日
調査方法:インターネット調査
調査対象:人事経験者/正社員/男女/500人/20代-50代/人事経験年数1年〜20年未満
調査実施:株式会社テックビズ
総括
本調査では、人事経験者の多くが希望外配属を経験している一方、実際に業務を経験する中でやりがいや魅力を感じ、今後も人事領域でキャリアを築きたいと考えている方が多いことが、明らかになりました。
一方で、仕事への納得感が高いにもかかわらず、3人に1人が将来のキャリアを具体的に描けていないという結果も見られました。その背景には、ロールモデル不足や、自身のスキルがどこまで通用するのか分からないといった、人事職特有の悩みがあることがうかがえます。
人事は採用、育成、制度設計、組織開発など担当領域が幅広く、社内では目の前の業務に向き合う時間が多いため、自分自身のキャリアについて考える機会が後回しになりやすい職種でもあります。しかし今回の調査では、副業やフリーランス、転職など社外のキャリアに関心を持つ方も一定数存在しており、企業内に限らない選択肢にも目が向き始めていることが分かりました。
キャリアの悩みや不安を感じている人事にとって、本調査が将来を考える一つのきっかけになれば幸いです。テックビズは今後も、人事職の皆さまが自分らしいキャリアを描けるよう、多様な働き方や選択肢との接点づくりを支援してまいります。
慶應義塾大学大学院 経営管理研究科 講師 岩本隆氏 コメント
人事経験者の希望外配属者の約7割が人事の仕事にやりがいを感じ、過半数が人事領域でのキャリア継続を希望しているという調査結果は興味深い。AI等のテクノロジーの進化により、従来の人事業務の多くがテクノロジーに代替される一方で、人事の仕事が経営に直接的な影響を与える戦略的な仕事にシフトしており、それがやりがいを高める要因になっていると考えられます。
米国をはじめとした海外では、戦略的な人事を体系的に学べるビジネススクールや団体が多くあり、経営に直接的に関与するCHROやHRBPのキャリアに向けて入社前からスキルや経験を積み上げる機会が多いが、日本ではそういった機会が少ないため、フリーランス等によって戦略人事の経験を積み上げることは、人事キャリア希望者が将来像を具体的に描けていない現状に対する効果的なソリューションになり得るでしょう。
【プロフィール】
慶應義塾大学大学院 経営管理研究科 講師 岩本 隆

東京大学工学部金属工学科卒業。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院応用理工学研究科マテリアル理工学専攻Ph.D.。日本モトローラ(株)、日本ルーセント・テクノロジー(株)、ノキア・ジャパン(株)、(株)ドリームインキュベータを経て、2012年6月より2022年3月まで慶應義塾大学大学院経営管理研究科特任教授。2018年9月より2023年3月まで山形大学学術研究院産学連携教授、2023年4月より2026年3月まで山形大学客員教授。2022年12月より2025年3月まで慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授。2023年4月より慶應義塾大学大学院経営管理研究科講師。(一社)ICT CONNECT 21理事、(一社)日本CHRO協会理事、(一社)日本パブリックアフェアーズ協会理事、(一社)SDGs Innovation HUB理事、(一社)日本DX地域創生応援団理事、(一財)オープンバッジ・ネットワーク理事、ISO/TC 260国内審議委員会副委員長などを兼任。
テックビズの取り組み
テックビズでは、人事職特化のフリーランスエージェントサービス「HRBIZ」を提供しています。採用代行・採用アシスタント・人事制度設計など専門領域におけるフリーランス人材の紹介はもちろん、人材ポートフォリオ設計やHR業務の棚卸しなど、人事組織の課題整理から支援しています。
また、人材不足の解決だけでなく、人事担当者一人ひとりのキャリア形成支援にも取り組んでいます。人事担当者同士が交流できるイベントやコミュニティ運営、フリーランスや副業など多様なキャリアに関する情報発信、実務に役立つノウハウコンテンツの提供など、人事職の方々がキャリアを考えるきっかけや、新たな選択肢と出会う機会づくりも行っています。実際、今回の調査で「人事としてキャリアアップするために欲しいサービスはありますか?」という質問に対し、「ロールモデルが見つからない」といったキャリアへの不安を抱える方も多いことが明らかになりました。また、「人事同士で情報交換や相談ができるコミュニティ」(39.2%)、「人事業務に役立つノウハウ・事例を学べるメディア/コンテンツ」(37.4%)へのニーズも高く、人事担当者が社内外の情報やつながりを求めている実態も見えてきました。
テックビズは今後も、人事領域における人材課題の解決と、人事職の皆さまの多様なキャリア形成支援の両面から、人事業界の発展に貢献してまいります。
「HRBIZ」
・フリーランス人材向けサービスページ:https://hr.techbiz.com/
・法人向けサービスページ:https://hr.techbiz.com/client/

株式会社テックビズについて
テックビズは「働き方を変え、世界を変えていく」をスローガンに掲げ、国内最大級のITフリーランス向けエージェント「TECHBIZ」を運営しています。近年ではマーケティング、人事、財務経理といったビジネス職のフリーランスと企業をマッチングするサービスにも事業領域を拡大しております。
専任コンサルタントによるテクニカルスキルとヒューマンスキルの双方からの高品質なマッチングにより、稼働継続率約96%を実現。フリーランスには長期的で安定した働き方と主体的に働ける環境を、企業には人材不足やDXといった経営課題の解決を通じた持続的な事業成長を支援しています。
当社は、フリーランスを重要な「人的資本」として捉え、その価値を社会全体で共有する「人的資本の社会的共有」という新概念を提唱し、日本経済全体の活性化に貢献する新たな働き方の創造を目指しています。
【会社概要】

|
会社名 |
株式会社テックビズ |
|
所在地 |
東京都渋谷区恵比寿1-19-19 恵比寿ビジネスタワー3F |
|
代表取締役 |
中島一樹 |
|
設立 |
2019年9月2日 |
|
事業内容 |
ITフリーランス向けのマッチングサービス「TECHBIZ」の運営など |
|
コーポレートサイト |
|
|
サービス |
「TECHBIZ」https://freelance.techbiz.com/client/ |
|
オウンドメディア |
「TECHBIZメディア」https://techbiz.com/media 「HUMAN CAPITAL + 」https://humancapital-plus.com/ |
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
