EF英語能力指数(EF EPI)2025年版発表「日本人の国別英語力ランキング」は、世界96位、“話す・書く力”が主要課題。
〜各国で“AI時代の英語格差”が拡大する2025年/世界最大規模の英語能力比較調査を公開〜 日本国内でも都市と地方で40ポイント超の差が発生し、“英語格差”が顕著に。
世界110カ国で教育・語学に関するリサーチおよび留学支援事業を展開する国際教育機関、イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン株式会社(本部:スイス、東京都渋谷区/代表:伊東グローニング七菜、以下EF)は、世界123カ国・地域を対象に成人の英語力を比較した「EF英語能力指数(EF English Proficiency Index/以下、EF EPI)」の第15回調査(2025年版)を発表しました。
2011年の初回調査から毎年実施、世界最大規模の英語能力比較調査として知られており、今回はAIによるスピーキング・ライティング自動評価を初導入しています。
< 調査結果サマリー >
① 日本の英語力は世界96位。「理解はできるが使いこなせない」課題が顕著」
☑ 日本は96位(スコア446)と、アジア平均(477)および世界平均(488)を下回る結果に
☑ スキル別では「読む・聞く」に対し「話す・書く」が低く、“理解はできるが使いこなせない”課題が明確に
② “英語が話せる地域”と“話せない地域”が二極化。若年層の“スピーキング離れ”も顕著
☑ 地域別では関東(478)が最高、中国地方(436)が最低。都市と地方で40ポイント超の差が発生
☑ 若年層(18〜25歳)が全世代で最もスコアが低く、AI学習やオンライン授業へのアクセス格差も影響か?
③ 世界的にも共通する“話す力”不足、AIがスキルギャップを可視化
☑ AIによるスピーキング・ライティング評価を初導入。半数以上の国でスピーキングが最も弱いスキルと判明
☑ 英語力が高い国ほど「人間開発指数」「世界人材競争力指数」が高く、英語が社会進歩の指標にも


調査概要
[調査名称]EF英語能力指数(EF English Proficiency Index)2025(第15回)
[調査機関]イー・エフ・エデュケーション・ファースト(EF)
[調査時期]2024年1月〜12月
[調査対象]世界123の国と地域の成人(18歳以上)
[調査方法]EFが独自に開発したオンライン英語テスト「EF SET(Standard English Test)」および「EF Placement Test」受験データを集計・分析(受験者数:約220万人/世界全体)
[評価内容]リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能をCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に基づいてスコア化。
2025年版よりAIによるスピーキング・ライティング自動評価を新たに導入
[評価スケール]1~800点のスコアを基準に、「非常に高い」~「非常に低い」の5段階で国別能力を分類
[分析対象スキル]リーディング(454)、リスニング(437)、ライティング(394)、スピーキング(393)
[備考]EF SETはCEFR準拠の無料オンライン英語力テストで、TOEFL®、TOEIC®、IELTS®と換算が可能なスコア体系を採用。AIに よる自動採点で一貫性・公平性を担保しています。
① 日本の英語力は世界96位。「理解はできるが使いこなせない」課題が顕著」
日本は前年に続き96位(スコア446)にとどまり、アジア平均(スコア477)を下回る結果となりました。
マレーシア(24位/スコア581)やフィリピン(28位/スコア569)など英語教育の進む国々との差は依然として大きい結果となっています。
今回、AIの導入により、発音・即応性・文章構成など、従来は測定が難しかった部分が可視化され、4技能間のバランスがより精緻に分析できるようになりました。
EF EPI分析チーム責任者ケイト・ベルは、次のように述べています。
「日本では、読む・聞くと比べて、話す・書くのスコアが相対的に伸びにくい傾向があり、今回のAI評価によってその差がより明確になりました。英語力全体の停滞は世界共通の課題ですが、日本では4技能のバランス改善が鍵となります。」


②“英語が話せる地域”と“話せない地域”が二極化。若年層の“スピーキング離れ”も顕著に
地域別では、関東(478)が最も高く、中国地方(436)が最も低い結果となり、都市部・地方での英語力の差が示されました。
首都圏を中心に英語を使うビジネスや留学ニーズが高まる一方で、必ずしも全ての地域で同じように学習機会や必要性が高まっているとは限らないことがうかがえます。
また、18〜25歳の若年層のスコアが全世代で最も低いことも特徴です。
本来は、学校教育やオンライン学習などで英語に触れる機会が多いはずの世代であるにもかかわらず、指数上は十分にスコアに結びついていない現状が示されました。デジタルネイティブ世代が「字幕やテキストで理解する英語」にとどまり、「自分の言葉として話す・書く経験」が相対的に少ない可能性も含め、EF EPI分析チームでは“AI時代に特有の英語との向き合い方”として今後も継続的な検証が必要だと考えています。

③世界的にも共通する“話す力”不足、AIがスキルギャップを可視化
2025年版のEF EPIでは、オランダ、クロアチア、オーストリア、ドイツが上位を占め、ヨーロッパ諸国が引き続き高い英語運用力を示しました。これらの国々では、理科や社会などを英語で教える「CLIL教育」や、実演型評価(口頭試験・即時ディスカッション)が広く導入されています。教師自身の英語基準や研修制度の高さも、英語力向上に寄与しています。
AIによるスピーキング・ライティング評価を導入したことで、世界の半数以上の国でスピーキングが最も弱いスキルであることが初めて明らかになりました。これは、読解や聴解中心の教育では限界があることを示しています。
また、EFでは毎年、EF EPIと国連開発計画(UNDP)の「人間開発指数」や、INSEADの「世界人材競争力指数」など、主要な国際指標との相関分析を行っており、教育・所得・生産性・イノベーションなどの分野でも高い水準を示すことが確認されています。
日本においても、AIを活用した発音・作文評価や、ビジネス現場での英語実務の標準化などを通じて、「理解する英語」から「使いこなす英語」へと転換していくことが期待されます。
【完全版レポートのダウンロード】
世界各国・地域の詳細データおよび分析は以下よりご覧いただけます。 https://www.efjapan.co.jp/epi/
【イー・エフ・エデュケーション・ファースト株式会社について】
イー・エフ・エデュケーション・ファースト(以下、EF)は、1965年にスウェーデンで設立された国際教育機関です。創業以来、「Education First(教育を第一に)」をモットーに、「教育を通して世界を開く」というミッションのもと、語学教育、留学、学位プログラム、文化交流を通じて、人々が国境を越えて学び、つながることを支援しています。
世界114カ国に拠点を持ち、従業員数は約5万人(うち約半数が講師)。自社運営による50都市以上の直営語学学校を展開し、統一された教育品質のもとで、安心・安全な留学環境を提供しています。日本では1973年より事業を開始し、札幌、東京、横浜、名古屋、大阪、京都、神戸、福岡の8拠点で留学サポートを実施。カウンセリングから出発準備、現地滞在、帰国後のキャリア形成まで、一貫したワンストップ体制でサポートしています。
EFは、世界の教育機関・政府から認定を受けた独自の学習メソッドと、ケンブリッジ大学との研究提携を通じて、科学的に裏づけられた語学習得を実現。60年以上にわたる実績をもとに、「人生が変わる留学経験」を世界中の学生へ提供し続けています。
EF公式YouTubeチャンネルでは、実際の留学生の声や現地での学びの様子を紹介。その他、企業サイト、公式LINE、Instagramからも最新情報をご覧いただけます。
EFの特徴
· 1965年創業:世界最大級の私立語学教育機関
· 全校舎直営制:フランチャイズではなく、自社運営による品質管理
· グローバルネットワーク:114カ国に展開、従業員約5万人
· ケンブリッジ大学との研究提携:科学的に実証された学習成果
· 一貫サポート:出発前から帰国後まで安心のワンストップ体制
公式サイト:https://www.efjapan.co.jp/
EF公式YouTube:https://www.youtube.com/@efjapan_ryugaku
海外留学EF Instagram https://www.instagram.com/efjapan
(注)事業拠点および語学学校数は2025年1月現在の情報です。
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