米Cyclopure社へ出資し、「DEXSORB」を活用したPFAS対策事業の展開を米国から加速
栗田工業株式会社(本社:東京都中野区、社長:江尻 裕彦、以下「クリタ」)は、革新的なPFAS吸着材の開発に特化した米国企業のCyclopure Inc.(サイクロピュア、本社:米国イリノイ州エバンストン、Chief Executive Officer:Frank Cassou、以下「Cyclopure社」)へ出資し、米国におけるCyclopure社のPFAS除去材「DEXSORB」の産業・上水道向けの独占販売権の取得を含む、同社とのパートナーシップを拡大しました。本出資を通じ、「DEXSORB」を活用したPFAS対策事業を、米国を起点に加速していきます。
1万種類を超えるとされるPFAS(*1)のうち、PFOSおよびPFOA(*2)は、水や油をはじく効果や高い耐熱性・耐薬品性といった特性から、工業用から消費者向けまでさまざまな製品に使われてきました。しかしながら、発がん性や子どもの成長への影響などの有害性や、環境への残留による影響が指摘され、近年欧米を中心に規制が強化されています。特に、米国では、上水におけるPFOAおよびPFOSに対してそれぞれ4ng/Lを基準とする規制が2024年に導入されており、PFASの分析、除去・濃縮や、無害化処理に係るソリューションへの需要が急速に高まっています。
Cyclopure社は、2016年に米国イリノイ州で設立された、PFAS吸着材の開発に特化した水処理技術会社です。なかでも、植物由来のβ-シクロデキストリンをもとにした「DEXSORB」は、PFASを選択的に除去できるほか、NOM(天然有機物)・無機イオン・pHの影響を受けにくく、さまざまな水質環境下でも安定した性能を発揮します。また、再生が容易で、PFAS廃棄物の濃縮にも対応できます。これらの特長により、環境負荷の低減、健康・安全への貢献および高い費用対効果が期待されており、「DEXSORB」は、米国を中心に上水や産業排水、地下水、家庭向けなどのPFASの除去・廃棄物濃縮を行う装置や運用向けのソリューションとして実用化されています。
クリタグループの米国事業会社Kurita America Inc.(以下「クリタ・アメリカ社」)は、Cyclopure社とPFAS除去に係るソリューション拡大のためのパートナーシップを、2025年9月に締結しています(*3)。本パートナーシップのもと、クリタ・アメリカ社は、同社が米国で展開する上水道および産業用途向け水処理装置へ「DEXSORB」を適用するための技術検証を進めています。また、クリタ・アメリカ社は、Cyclopure社が米国ミシガン州に建設予定の、使用済み「DEXSORB」の再生処理およびPFAS廃棄物の分解処理に向けた濃縮を行う再生工場の設備の設計・建設・試運転を担当しています。
今後、クリタ・アメリカ社とCyclopure社は、米国における上水道や産業向けをターゲットにした、商業規模の「DEXSORB」の再生工場の立ち上げや再生品の流通を含む事業の拡大に共同で取り組んでいきます。あわせて、クリタ・アメリカ社は、米国の水道事業者向けに展開する水処理装置に「DEXSORB」を実装し、米国の厳格な基準に対応するPFASの効果的な除去に係る実績を蓄積していきます。これらの取り組みを通じ、クリタグループとして、米国を起点に、日本や欧州など他の地域への「DEXSORB」ソリューション展開のためのPFAS対策事業の基盤を確立していきます。
クリタグループは、創立以来培ってきた水に関する知を駆使して、お客様と社会に新たな価値を提供する技術、製品・サービスや、ビジネスモデルを創出し、水と環境に関する社会課題の解決を通じた持続可能な社会実現への貢献を引き続き目指してまいります。
注)
*1: Per- and Polyfluoroalkyl Substancesの略で、工業的に生成された有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物の総称。
*2: それぞれ、ペルフルオロ(オクタン-1-スルホン酸;Perfluorooctane Sulfonic Acid)、ペルフルオロオクタン酸(Perfluorooctanoic acid)の略。
*3: 2025年9月30日付クリタ・アメリカ社ニュースリリース「Kurita America and Cyclopure to Deliver Groundbreaking PFAS Removal and Regeneration Solutions」参照(英語のみ)。
<参考URL>
※DEXSORBは、Cyclopure Inc.の米国およびその他の国における登録商標です。
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