外国人労働者の育成をVRで!第一弾は介護教育。大阪APSらと共同開発、海外の日本語学校や国内受入施設に提供 VR training for foreign workers
医療・介護福祉分野を中心にVR人材育成サービスを展開する株式会社ジョリーグッド(東京都中央区、代表取締役:上路健介、以下 ジョリーグッド)は、国内産業の人材不足対策として急増する外国人労働者の職業教育をVRで体験学習することができる「外国人労働者教育VRサービス」を開発し、ベトナムや中国をはじめとするアジアの教育機関や国内の外国人材受け入れ企業向けに提供していきます。
第一弾として、日本が世界で高いレベルを誇る介護スキルのVR教育サービスを、大阪の3つの社会医療法人が連携して展開している外国人向け介護教育プロジェクト「大阪A・P・Sコンソーシアム」(以下、大阪APS)らと提携し、共同開発することで合意いたしました。
本サービスは、ベトナムの人材教育で豊富な実績を持つ「菅沼グループベトナム」をビジネスパートナーに迎え、年内はベトナムや中国での試験提供を実施し、年明け2020年2月から正式にアジア各国の大学や日本語学校(送り出し機関)、国内の外国人労働者受け入れ企業向けにサービスを提供していく予定です。
■外国人労働者増加で労働災害者数が過去最高、主な要因に「コミュニケーションが困難」
厚生労働省の発表によると、近年、日本で働く外国人の数はこの5年で倍増し、2018年10月時点で146万人を超えています。また、労働災害により死傷した外国人は2847人となり7年連続増加しています。その主な要因の一つに、外国人労働者の育成に携わる指導者の多くが、言語や文化の違いによりコミュニケーションが困難であることを挙げています。
■VRという体験学習が言葉の壁を越える
これまでの外国人材教育は、講師が日本語の会話をベースに技能の流れを教えていたため、日本語が未熟な生徒には文法の理解に時間がかかり過ぎてしまい、技能の習得までには多大な時間を要していました。
この度開発する「外国人労働者教育VRサービス」では、実際の日本の現場でのリアルな作業シーンを、母国語と日本語の360°VRで体験学習することができます。まだ日本語が未熟な生徒でも作業一連の流れを、介護士視点の母国語で体験できることで、日本語習得と並行した技能の習得が可能となり、外国人労働者教育の高速化と学習期間の短縮を実現することができます。
【VRによる外国人労働者教育のメリット】
1.言語に頼らず、リアルな現場と技能の流れを体験学習できる
2.教育レベルのバラつきを無くす(指導スタッフの力量に依存しない)
3.どこでもできる(現場や訓練室などへの移動が不要)
4.短い時間で理解、習得できる
5.苦手なポイントを自主トレーニングできる
■第一弾は日本式介護教育VRサービス「CareVR」(ケアブイアール)
高齢化社会が進む中、日本の介護業界では人材不足が深刻化しており、これを解決するには外国人材の労働力確保が必要不可欠だと言われています。またジョリーグッドは、今年7月に国内の介護教育者向けに介護研修VRサービス「ケアブル」を発表しており、先日発表された「日本e-Learning大賞」で最優秀賞を受賞するなど、介護やHR業界から高い評価を頂いています。
この度ジョリーグッドは、ベトナム・ハノイ市で介護技術を教育する「介護スキルラボ」を運営している大阪APSと共同で、日本式介護をVRで体験学習できる日本式介護教育VRサービス「CareVR」(以下、CareVR)を開発・提供いたします。CareVRは、日本式介護の概念から介助技術、そして日本文化を理解する上で必要な生活支援シーンまで、外国人労働者に必要な体験学習を高精度なVRで提供していきます。
■VR授業のベトナム人受講者は「毎日やってほしい」「習熟速度が速くなる」と回答
大阪A・P・Sコンソーシアムが運営し、ベトナムのハノイ市で日本式介護の基礎教育を行う「介護スキルラボ」にて、今年8月にVRによる介護授業を実施しました。受講したベトナム人生徒に実施したアンケートでは、「従来の教科書による授業はつまらなかったがVR授業は楽しい」「今までは高齢者の気持ちがわからなかったがVRだとわかる」「毎日授業でやってほしい」などの意見が多く、わかりやすさや習熟速度の向上に効果があると回答しました。
▲ほとんどが「従来より分かりやすかった」、習熟速度が「1.5倍以上早くなりそう」と回答
CareVRは、ベトナムや中国のほか、日本への送り出し労働人口が多いインドネシア、フィリピン、ミャンマーなどの国にも展開して行きます。
■集合VR研修ソリューション「GuruVR Multi Seminar」
CareVRは、ジョリーグッドが開発した集合VR研修ソリューション「GuruVR Multi Seminar(グルブイアール・マルチセミナー)」により、1対多のVR授業を簡単に運用することができます。本システムでは、講師が一斉に受講者のVRゴーグルを操作できるだけでなく、トレーニング中の視点を解析して受講者の理解度をスコア化することもできます。
■大阪A・P・Sコンソーシアム「介護スキルラボ」とは
「大阪A・P・Sコンソーシアム」は、大阪の社会医療法人愛仁会、社会医療法人ペガサス、社会医療法人生長会で構成する、ベトナム人材介護教育プロジェクトグループです。日本政府が東南アジア諸国との外交政策として行っている『アジア健康構想』に基づいて ベトナムに日本式介護の教育機関『介護スキルラボ』をつくり、日本の先進的な介護の技術移転と人材還流を進めています。
■社会医療法人 愛仁会 本部 統括部長 坪 茂典さんコメント
ベトナムの『介護スキルラボ』で限られた期間の中での膨大なカリキュラムの消化には限界があります。VRを導入することで、集中講義と同様の効果がひとりで行う実習で期待できるため、期間の短縮とクオリティの維持に大変有効的だと考えています。VRは日本で介護をしたことがない生徒たちにリアリティをもたせるのに本当に最適なツールです。介護技術だけでなく、日本の文化の違いを入国前にバーチャル体験することで入国後の生活支援にも大きく貢献できると思っています。
●菅沼グループベトナム(SUGANUMA GROUP Vietnam):ビジネスパートナー
ベトナムにおける人材教育、採用支援などで20年の実績を持つ、医療・介護の他、サービス業向けのオーダーメイドユニフォームで多くのシェアを有している株式会社ソーイングボックスの海外グループ企業です。国内の企業や自治体の高まる海外進出ニーズに応え、長年の経験を生かしたノウハウの提供だけはなく現地での事業運営支援など実現に向けた具体的な課題解決のサポートをしています。
■日本eラーニング大賞受賞!国内向け介護研修VRサービス「ケアブル」 (https://carevr.jp)「ケアブル」は、介護の現場で起こりうる様々なシーンを、介護職員と被介護者の両方を当事者目線で体験することができる介護研修VRサービスです。初任者の現場研修をVRで手間なく簡単に実施することで、多様化する介護人材の早期離職を防止します。また「ケアブル」は、一般社団法人e-Learning Initiative Japan主催の『第16回 日本e-Learning大賞』において、最優秀賞となる「大賞」を受賞いたしました。(https://www.elearningawards.jp/award-winner/)
■株式会社ジョリーグッドについて
ジョリーグッド(https://jollygood.co.jp/)は、高精度な“プロフェッショナルVRソリューション”と、VR空間のユーザー行動を解析するAI エンジンなどを開発するテクノロジーカンパニーです。先端テクノロジーをギークやマニアだけでなく「地域の生活者や企業が活用できるテクノロジープラットフォーム」にデザインして、数多くの企業や自治体に提供しています。
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