世界の5人に3人以上がヘルス・エクスクルージョン(健康における包括的機会への障壁)の影響を受け、特に若年層がそのターゲットに
<2023年11月20日 英国>
•HaleonがサポートするEconomist Impactのヘルス・インクルーシビティ・インデックス(健康における包括
性のインデックス)の第2フェーズでは、40カ国における42,000人のヘルス・インクルージョン(健康における包括性)の実態を調査
•ヘルス・インクルーシビティ・スコアは実体験データが追加されたことで世界的に悪化し、高所得国における政策と実践の大きなギャップが明らかに
•調査回答者の66%がヘルス・インクルージョンに対する障壁を経験し、社会的に弱い立場の人々が最も影響を受けている
•Z世代とミレニアル世代は、健康へのアクセスの大きな障壁、およびより高いレベルの不公平さを経験
コンシューマーヘルスケア企業HaleonがサポートするEconomist Impactのグローバル・ヘルス・インクルーシビティ・インデックスの第2フェーズによると、世界の5人に3人以上がヘルス・エクスクルージョンを経験し、Z世代とミレニアル世代が最も影響を受けています。
40カ国における42,000人を対象とした2023年 の調査では、調査対象者の66%が医療サービスへのアクセスに関して少なくとも1つの障壁に直面していることが明らかになりました。最も多く報告されている障壁は、予約が取れない、都合の悪い時間帯、通院の距離と費用、および医療サービスへの信頼の欠如でした。驚くべきことに、このインデックスでは、世界の5人に1人(20%)が地域のメンタルヘルスサービスを利用できず、17%が性と生殖に関する医療サービスを利用できないことも明らかになりました。
この調査では、Z世代のヘルス・エクスクルージョン率が最も高いことが示唆されており、Z世代のほぼ半数(45%)が、年齢、健康状態、その他の個人的要因により、彼らが受けられる医療の質が損なわれているのに対し、ベビーブーマー世代の回答は19%でした。Z世代(28%)とミレニアル世代(32%)のほぼ3分の1は、自身の痛みや健康状態が医療提供者に重く受け止められていないと回答しています。また、Z世代(21%)とミレニアル世代(22%)のほぼ4分の1が医療に全くアクセスできていないと報告しているのに対し、ベビーブーマー世代ではわずか8%でした。
医療サービスを受ける際の主な障壁として、予約の取り難さおよび通院の距離と費用に加えて、Z世代は医療提供者に対する信頼の欠如と不公平さの懸念を挙げています。Z世代の44%が信頼できる健康情報やアドバイスの情報源としてソーシャルメディアを挙げており、これは調査したすべての世代で最も高い割合でした。
Haleonのサステナビリティおよびソーシャルインパクト担当バイスプレジデントのサラ・マクドナルドは次のように述べています。
「この最新の調査結果は、世界の医療システムが、ヘルス・エクスクルージョンの影響を最も強く受けている若者のニーズと期待を満たしていないことを示しています。さらに、このインデックスは、政策と実践の間に明白なギャップがあることを明らかにしており、世界で最も豊かな国々の多くが目指している健康における包括的な状況は、それらの国の人々の現実とはかけ離れています。すべての人は、年齢、性別、人種、民族、セクシュアリティ、または障がいに関わらず、できるだけ長く健康な状態で生活する権利を有しています。私たちは、この最新データを用いて、世界の政策立案者がヘルス・インクルーシビティを推進するよう働きかけてまいります。」
社会から取り残されたり、慢性疾患を抱えたりするなど、社会的に最も弱い立場の人々も、医療へのアクセスの難しさを報告しています(26%)。主な障壁は不公平さであり、社会から取り残されたり、慢性疾患を抱えている等の人々の4分の1以上(27%)が、医療提供者からの不公平な対応を経験しています。
2022年に実施した本インデックスの第1フェーズでは、包括的な医療制度、政策とプログラムの有無、対象範囲、および有効性を調査しました。2023年の第2フェーズでは調査方法を強化し、ヘルス・インクルージョン/エクスクルージョンに関する42,000人の実体験の把握・評価を含めました。
この実体験データが追加されたことで、第2フェーズのヘルス・インクルーシビティ・スコアは、調査対象国の85%で悪化しました。例えば、英国のスコアは13%低下し、1位からオーストラリア、スウェーデンに続く3位になりました。1カ国を除くすべての国が100点満点中80点未満であったことから、各国の政府・行政と政策立案者がヘルス・エクスクルージョンを克服するには長い道のりがあることは明らかです。
スコアが年々低下していることは、包括的医療政策・制度を提供しようとする政府・行政の目標と、それに関する国民の実体験との間にギャップがあることも明らかにしています。
ギャップが最も大きいのは高所得国で、包括的医療政策と国民の実体験の間のスコアの差は平均で18ポイントあり、最も大きい差を示したのはドイツでした。このことは、世界で最も豊かな国々の多くが、包括的医療政策・制度を効果的に提供することに苦慮しており、社会から取り残されたり、社会的に弱い立場にある人々が障壁のリスクに最も晒されていることを示しています。
Economist Impactのポリシーおよびインサイト担当グローバルヘッドのジョナサン・バードウェルは次のように述べています。
「質の高い医療の提供に関する国の能力を測定するには、その国の政策だけではなく、医療サービスの利用に関する国民の能力を測定することも含まれます。それが、この実体験指標をEconomist Impactのヘルス・インクルーシビティ・インデックスに追加した理由です。今回の第2フェーズ調査の結果は、高所得国では政策を効果的に実践するには多くの改善が必要であることを示しています。」
昨年の調査結果と同様に、この調査の第2フェーズでは、国民と地域社会が自身の健康に関してより強い主体性を持つことが、ヘルス・インクルージョンの重要な推進要素であると結論付けています。低中所得国は、地域社会におけるサービス、セルフケアおよびヘルスリテラシー・プログラムに重点を置いているため、この分野では高所得国を上回っています。例えば、低中所得国では国民の73%が自宅での健康管理に関する助言や情報を受け取っているのに対し、高所得国では65%です。
その結果、低中所得国における平均的な政策-実践ギャップはわずか3ポイントであり、慢性疾患を抱えて社会から取り残されたグループやZ世代などへのヘルス・インクルージョンをより効果的に確保しています。インフラが整備されておらず、財政支出が少なく、リソースの少ない国の方が、国民レベルのヘルス・インクルーシビティを実践する上でより効果的であるという事実は、高所得国と低所得国の両方にとって、貴重な学びになっています。
Haleonは、コンシューマーヘルスにおける世界的リーダーとして、このインデックスから得られた知見を活用し、世界中の政府・行政、政策立案者およびパートナーと協力しながら、すべての人々の日々のより良い健康を実現する上で、最大の障壁を取り除くことに取り組んでまいります。
ヘルス・インクルーシビティ・インデックスの第2フェーズでは、オーストラリアが最も高いスコアを獲得し、スウェーデン、英国、米国、フランス、イスラエル、カナダ、韓国、ドイツ、スイスおよびタイがそれに続いています。
ヘルス・インクルーシビティ・インデックスの第2フェーズの詳細な結果は、こちらからご覧いただけます。
https://impact.economist.com/projects/health-inclusivity-index
編集注記:
Haleonとヘルス・インクルーシビティについて
Haleon が掲げるソーシャルインパクトの達成目標は、年間数百万人の人々が日々の健康を増進させる機会にもっと恵まれるようにすることであり、2025 年までに年間5,000 万人を達成することを目指しています。2022年には、2,240万人以上がその機会に恵まれました。
Haleonでは、ヘルス・インクルーシビティの主な障壁となる3つを特定しました。当社はこれらに対処する上で有利な立場にあります。その3つは以下のとおりです:
•ヘルスリテラシー
•ヘルスケアへのアクセス、手の届きやすさ
•先入観および偏見
ヘルス・インクルーシビティの障壁を取り除くためのHaleonが行っている取り組みの事例として、以下があげられます:
ヘルスリテラシー:
中国において、私たちのカルシウムサプリメント・ブランドであるCaltrateは、骨粗鬆症のリスクとその積極的な予防・管理方法についての認知度を高めるために、いくつかのイニシアティブを実施しています。医療専門家と協力して、オンライン教育、対面でのアウトリーチおよび骨密度検査を通じてより多くの消費者に働きかけることもその一つです。
ヘルスケアへのアクセス、手の届きやすさ:
私たちのブランドをより入手しやすくするために、私たちはMicrosoft社と協力してHaleon製品のためのSeeing AIアプリの機能を拡張しました。Seeing AIアプリは、製品ラベルの情報をスキャンして読み上げてくれる無料のモバイルアプリです。生活者は、英国および米国にて販売しているHaleon製品のバーコードをスキャンし、名称、成分、使用方法などの重要な情報を聞くことができます。
先入観および偏見:
Advil Pain Equity Projectは、Advilが立案し、モアハウス大学医学部およびBLKHLTH(注:医療における人種差別解消を目指すアトランタ拠点の非営利団体)とのパートナーシップの下で開始された、米国における公平で利用しやすい疼痛緩和を推進するための長期的な取り組みです。Advil Pain Equity Projectの最初のキャンペーンである“Believe My Pain”は、黒人コミュニティにおける疼痛緩和の不公平の課題を明らかにすることに焦点を当てています。
Economist Impact(エコノミスト・インパクト)について
エコノミスト・インパクトは、シンクタンクの厳密さとメディアブランドの創造性を融合させ、世界的に影響力のある読者を取り込んでいます。私たちは、証拠に基づく洞察が、議論を広げ、視野を広げ、進歩を促進すると信じています。エコノミスト・インパクトが提供するサービスは、以前はEIUソートリーダーシップ、EIUパブリックポリシー、EIUヘルスポリシー、エコノミストイベント、EBrandConnect、SignalNoiseといった別組織としてエコノミスト・グループ内に存在していました。私たちは、75年間205カ国にわたる分析の実績を積み重ねています。フレームワークの設計、ベンチマーキング、経済的・社会的影響分析、予測、シナリオモデリングに加え、クリエイティブなストーリーテリング、イベントの専門知識、デザイン思考のソリューション、市場をリードするメディア製品を提供し、エコノミスト・インパクトはクライアントに測定可能な成果を提供する独自の地位を確立しています。詳細はwww.economistimpact.comをご覧ください。
【グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン株式会社】
GSK コンシューマー・ヘルスケア・ジャパンは、コンシューマーヘルス分野における世界的リーダーである Haleon(ヘイリオン)(本社・英国)の日本法人です。Haleon は世界中で何百万人もの消費者から信頼されている 数多くのブランドを展開、170 の市場にて 22,000 人以上の従業員を擁し、「Deliver better everyday health with humanity.」(もっと健康に、ずっと寄りそって)というパーパスの実現を目指しています。 当社は日本国内にて「シュミテクト」「カムテクト」「ポリデント」「ポリグリップ」などのオーラルヘルスケア製品、「コ ンタック」「ボルタレン」をはじめとした OTC 医薬品などを展開しています。 詳細情報は https://www.haleon.jp/をご参照ください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像