ローデ・シュワルツとAutotalks社のコラボレーション:R&S CMP180無線機テスタの新機能を用いて世界初の5G-V2X用チップセットを検証
今回の連携にみられるように、イスラエルのファブレス半導体企業であるAutotalks社とローデ・シュワルツは、5G-V2Xの適正な動作を保証するため協力して取り組んでいます。この取組みによって、自動車の通信機能の強化や自動運転の安全性と効率を高めるための重要なステップとして、自動車産業のエコシステム全体に向けた次世代V2X技術の提供を可能にします。
R&S CMP180の新しい5G-V2X対応機能
R&S CMP180無線通信テスト・プラットフォームは、ワイヤレス機器のノンシグナリング・ソリューションであり、セルラー系と非セルラー系の両技術に対応しています。ローデ・シュワルツはすでに、R&S CMP180へ5G-V2Xテスト機能を追加していますので、Autotalks社製チップセットがサポートするすべてのV2X技術を1台の測定器でテストできるようになっています。このワンボックス・テスタは、アナライザと信号発生器をそれぞれ2台、8つのRFポートも2セット装備していることに加えて、複数台のテスタを積み重ねてさらに拡張することも可能です。そのため、研究開発でも量産でもさまざまな技術やデバイスの同時測定に最適なソリューションとなっており、お客様はこのR&S CMP180を使って3つのV2X サイドリンク規格すべてを同時にテストすることができます。
Autotalks社チップセットの新しい5G-V2X並列動作機能
Autotalks社のチップセットであるTEKTON3とSECTON3は、LTE-V2X・IEEE 802.11p(DSRC)・新しい5G-V2Xの802.11bdという3つのV2X サイドリンク通信規格をすべてサポートした初めてのチップセットです。これらのチップセットは5G-V2Xの動作をサポートするだけでなく、もう一つ別の無線技術を同時に用いながらの動作も可能です。そのため、旧来の普及した技術の基盤を維持しつつ、さらに5G-V2Xを導入することができます。例えば、最初に5G-V2Xが運用されるようになると思われるヨーロッパでは、DSRCを並行してサポートできるのです。
5G-V2Xで加速する道路交通のサイドリンク通信
V2Xは、通行の効率と安全性を高めるとともに自動運転の強化もはかれる重要な技術です。車両間(V2V)、車両とインフラ(V2I)、車両と歩行者(V2P)それぞれに直接的で信頼性の高い低遅延通信が可能になるからです。高次変調と双方向グループ通信を備えた5G-V2Xなら、車線合流時などの協調動作や高度なセンシング・データの共有といった新たなユースケースの実現も見込めます。
ローデ・シュワルツでモバイル無線テスタを担当する上級副社長のChristoph Pointnerは次のように説明しています。「先駆的なV2XチップセットベンダであるAutotalks社との緊密な協力関係を通じて両社のソリューションを相互に検証すれば、それぞれの顧客に信頼できるリファレンス・デザインを提供でき、エコシステム全体にわたる5G-V2Xの発展を加速に導けます。Autotalks社と協力できたことに加えて、この業界にとって重要な前進に当社の無線通信テスタの新しい5G-V2X対応機能が役立ったことを大変に喜ばしく思います」。
Autotalks社の研究開発担当副社長Amos Freund氏も次のように述べています。「検証作業は製品開発サイクルの重要なステップであり、相互運用可能なエコシステム実現の前提条件でもあります。ローデ・シュワルツとの協力から5G-V2X技術の成熟がさらに進んだことは、当社に限らず市場全体に貢献するものです。なによりローデ・シュワルツと連携して、世界初の5G-V2Xチップセットである当社の第3世代デバイスをテストできたことを大変光栄に考えています」。
ローデ・シュワルツは、バルセロナの展示場Fira Gran Viaで開催のMobile World Congress(MWC) 2024に、 Autotalks 社の第3世代チップセットとともにR&S CMP180による5G-V2Xテストセットアップを出展します。ぜひ、ホール5・小間番号5A80の展示ブースまでお越しください。ローデ・シュワルツのR&S CMP180について詳しくは https://www.rohde-schwarz.com/product/cmp180 でご確認いただけます。
MWC 2024におけるローデ・シュワルツの展示情報 www.rohde-schwarz.com/mwc もご覧ください。
www.rohde-schwarz.com
お問い合わせ:
欧州(本社):Patrizia Muehlbauer(電話:+49 89 4129 0、email:press@rohde-schwarz.com)
北米:Dominique Loberg(電話:+1 503 523-7951、email:Dominique.Loberg@rsa.rohde-schwarz.com)
アジア太平洋地域:Sze Ming Ng(電話:+603 5569 0011、email:press.apac@rohde-schwarz.com)
Autotalks社について
V2Xチップセット市場をリードするパイオニアAutotalks社(http://www.auto-talks.com/)は、その高機能な車載用チップセットを通じて道路での事故の削減をはかるなど、モビリティ社会の向上に貢献しています。同社のチップセットはグローバルに利用できる最も先進的で本当に安全かつ高性能なV2X通信ソリューションとなっています。Autotalks社の先進技術は、特に見通し線が確保できない状況や悪天候、暗い条件下などの場合でも他のセンサからの情報を補完するものとして、複数の大手自動車メーカーに採用されて多数が実際に稼働しています。自動運転車やオートバイ、歩行者を効果的に調整・整理して、全体的な道路の安全性を大幅に向上させています。
自動車向けテスト・ソリューション―テストするから、信頼できる
ローデ・シュワルツは試験・計測に関するソフトウェアや計測器、システムの世界的なトップメーカーとして、その高い専門技術を応用しながら、自動車の先行開発から生産まで全ライフサイクルに向けて革新的なソリューションを開発しています。世界中のOEM企業やティア1サプライヤ、半導体メーカー、技術サービス企業など皆様が、車載用レーダーや接続性、インフォテインメント、高性能コンピューティング、さらにはEMC適合性に対する当社の実績豊かな試験ソリューションに信頼を寄せています。とりわけ、レーダーの開発・統合・生産における革新的なテスト・ソリューションを通じて、ローデ・シュワルツは次世代のADAS/AD(先進運転支援/自動運転)システムを市場投入しようと取り組んでいるお客様の確かなパートナーとしてお応えしています。そのほか、ワイヤレス通信の分野でも長年にわたり積み重ねてきた経験と技術をもとに、5GやC-V2XからUWB、Wi-Fi、GNSSまで、あらゆる規格によるロバストな接続性の実現を支えています。当社の計測器は最先端のバス速度に対応するほか、高性能ドメイン・コントローラなどのECUを備えた車載ネットワークを開発・デバッグでき、さらにはEMC問題の解消にも貢献しています。ローデ・シュワルツは、CISPRやISOのあらゆる主要な規格、メーカー指定のEMC規格に沿って車両やその部品のEMIおよびEMS測定を実行できる電子計測機器はもとより、カスタムなターンキー試験システムも提供しています。こうしたシステムや機器をもとに、お客様独自のシステムと計測器による車載アンテナ・テストや無線共存テストを完全にサポートしているのです。さらにECU生産時の部品や基板レベルのテストに対応できる極めて優れたソリューションもご用意しています。世界中のパートナー企業やお客様がこれらの試験ソリューションを活用して、自動車部品とシステムの正確な機能や円滑で不備のない相互作用、外部との完全な通信が実現するように保証しています。
R&S®は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG.の登録商標です。
すべてのプレスリリースは、画像のダウンロードを含め、http://www.press.rohde-schwarz.com からインターネットでご提供しています。
ローデ・シュワルツについて
ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2022/2023会計年度(昨年7月から本年6月まで)には27.8億ユーロの純収益を上げました。また、2023年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約13,800名の従業員が全世界で活躍しています。
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