三谷産業グループのACSD社200名超の「BIMエンジニアリングセンター」を新設立
~東急建設との協業を皮切りに、建築生産プロセスの変革に挑む~
三谷産業株式会社(本社:石川県金沢市/代表取締役社長:三谷 忠照、以下 三谷産業)のベトナム子会社で、建築・空調設備工事・住宅機器等の設計および積算を担うAureole Construction Software Development Inc.(本社:ベトナム社会主義共和国ホーチミン市/取締役社長:数野 博義、以下ACSD社)はこのたび、BIM(Building Information Modeling)関連のプロジェクトに特化した組織「BIMエンジニアリングセンター」を2024年4月に新たに設立しました。
また、新たな組織体制のもと、東急建設株式会社(本社:東京都渋谷区/代表取締役社長:寺田 光宏、以下 東急建設)と協業に関する基本協定を締結し、BIM生産設計業務の強化、生産現場におけるBIM活用の高度化や建築生産バリューチェーンにおけるデジタル活用に関する共同開発などを行ってまいります。
ACSD社は、ベトナムにおいて最大規模の技術者数を擁しながら設計・積算系技術業務を担っており、日本の大規模再開発や国際的なイベント施設、歴史文化遺産の修復保全などに係るBIMをはじめとしたデータ作成に幅広く参画してまいりました。ベトナム人技術者の豊富な経験による高い技術力と組織力を活かした「BIMエンジニアリングセンター」新設により、さらに高品質なサービスでお客様のニーズにお応えしてまいります。
BIMエンジニアリングセンターの提供価値
・BIMに必要とされる全工程を当センターのみで包括的に対応できる技術体制を確実に整備
・セキュアな情報管理を裏付けにお客様への専属体制を構築するため、お客様は当センターを社内組織のように運
用可能
・新たに設置する企画組織がBIM活用の在り方を提言・提案・企画を行うことで、日本のBIM発展に貢献
■「BIMエンジニアリングセンター」設立の背景
昨今、建設業における人手不足が深刻な問題となっている一方で、建設業の需要は年々拡大しています。需要の高まりに対して人材供給が間に合っていないため、業務の合理化・効率化による工数削減が喫緊の課題です。
こうした状況を解決する一手となるのが、BIMの活用です。BIMは、コンピュータ上で実物と同じような仮想3Dモデルをつくる設計手法で、建物のさまざまな情報を一元化することができます。全てのデータが連動しており、修正作業などの際には関係するデータに修正した内容が自動で反映されるため、大幅な工数削減が可能です。さらに、あらゆる情報を可視化して共有することができるため、施工計画や設計段階における作業関係者間の確認作業・合意形成を円滑に進めることができます。
また、国土交通省は2025年度より、これまで紙で処理することが多かった建築確認申請※にBIMデータを活用する運用を一部機関で試行します。2027年度には全国に展開するロードマップも示しており、今後ますますBIMデータ活用が建設業における変革の鍵を握ると考えられます。
※新築工事や大規模な増改築工事等に着手する際、確認検査機関等に必要書類を提出し、建築基準法や条例に適合しているか確認を受けるための申請
■「BIMエンジニアリングセンター」の概要
「BIMエンジニアリングセンター」は、BIM関連業務を専属体制で受注しているプロジェクトチームを従来の体制から分離させた、プロフェッショナルかつ総合的なBIM技術を要する部門です。
建設業では、生産プロセスにおけるすべてのBIM関連業務が一社のみに委託されることはなく、内容や分野ごとに複数社へ委託する方法が一般的ですが、当センターの誕生によりお客様のあらゆるニーズに対して専属体制で対応することが可能となります。また、お客様と当センターとの間だけでデータの受け渡しが完結し、セキュアな環境でのデータ管理が実現することから、社内組織に近い安心感のもと運用していただくことができます。
さらに、当センター内に新たに設置する企画組織では、BIM活用に関する提言・提案・企画を幅広く行ってまいります。お客様からの相談への対応だけに留まらず、一歩進んだ能動的な働きかけをすることにより独自の価値を創出し、ひいては日本のBIM技術の発展に貢献していきたいと考えております。
■建築生産プロセスの変革を目指し、東急建設と協業
ACSD社と東急建設は、2009年より長らく取引を継続しており多くのプロジェクトをともに手掛けています。特に2018年以降は、BIMデータの適用価値を高めるため様々な課題に向き合いながら双方に意見や情報を交わし、知見を深めてまいりました。
ACSD社においてBIM関連ビジネスの拡大およびBIMデータを用いた業務形態の改革へ意識を高めているなか、東急建設より、自社の建築事業における生産プロセス全体にBIMを活用するための体制を強化するとの話をいただいたことから、この度、生産現場におけるデジタル化の推進から定着に関する協業について基本協定を締結することとなりました。
この協定締結をきっかけとして、「BIMエンジニアリングセンター」を活用したBIM生産設計業務の強化、生産現場におけるBIM活用の高度化や建築生産バリューチェーンにおけるデジタル活用に関する共同開発など、両社にとっての利益のみならず建設業全体における業務形態の変革に貢献してまいります。
今後もACSD社は、BIMをはじめとするデジタルデータの作成・活用において、ワンストップソリューションを提供するリーディングカンパニーとしてグローバルマーケットから選ばれ続ける存在を目指してまいります。
(補足情報)
【Building Information Modeling(BIM)について】https://www.mitani.co.jp/business/ac/mitani-bim
BIMは、コンピュータ上で実物と同じような仮想3Dモデルをつくり、さまざまな属性情報を付加する設計手法です。設計・施工段階に加え、維持管理を含む建物ライフサイクル全体への活用が期待されています。当社コーポレートサイト「MITANI BIM」ページでは、三谷産業のBIMの取り組み、実績についてご紹介しています。
【ACSD社について】https://www.mitani.co.jp/aureole/acsd
2001年3月に設立され、ベトナムのホーチミン本社、ハノイ支社に約700名のベトナム人設計技術者を有しています。設立当時は紙ベースの図面のトレース事業から、現在は最先端技術であるBIM事業も手掛けており、日本国内の大規模再開発案件や国際イベント施設など数多くの建築案件における建築・設備・製造などのBIMデータ作成に携わっています。また、ベトナム人社員への日本語教育にも力を入れており、現在も多くのベトナム人エンジニアが日本で就業・研修を行っています。
【三谷産業グループについて】https://www.mitani.co.jp/
石川県金沢市で創業して96年、ベトナムで創業して30年の複合商社です。北陸、首都圏、ベトナムを拠点に、化学品/情報システム/樹脂・エレクトロニクス/空調設備工事/住宅設備機器/エネルギーの6セグメントで事業を展開しています。商社でありながら、時にメーカーとして、また時にコンサルタントとして、お客さまにとっての最適を追求するとともに、「創業90年を越えるベンチャー企業」として更なる進化へと挑戦しています。
2024年3月期:連結売上高 95,857百万円/連結従業員数 3,569名
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