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文京学院大学
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株式会社コーセーと人間学部長野准教授の共同研究発表 「皮膚温応答性を用いたストレス耐性評価の試み」が第22回日本感性工学会大会にて優秀発表賞を受賞

~ストレス科学や研究法に関する知識を提供~

文京学院大学

 文京学院大学(学長:櫻井隆)は、株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林一俊)が、第22回日本感性工学会大会(2020年9月9日-11日、オンライン開催)にて、優秀発表賞(※1)を受賞した「皮膚温応答性を用いたストレス耐性評価の試み」に、人間学部心理学科の長野祐一郎准教授が共同研究者として参加し、個々人のストレス耐性を判別する評価法開発の指導に携わったことをお知らせします。
  • 人間学部心理学科 長野准教授と株式会社コーセーとの共同研究について
 人間学部心理学科の長野准教授と株式会社コーセーは、肌とこころの関係を可視化する研究の一環として、化粧品販売場面におけるストレス反応測定を想定し、心拍数や皮膚温(図1)など、簡便なストレス評価指標の応用可能性を検討してきました。その成果の一部として今回発表されたのが、「皮膚温応答性を用いたストレス耐性評価の試み」です。本研究ではアロスタシス理論(※2)にもとづき、ストレス耐性の高い人は、ストレス負荷に対して適切に応答し、ストレス負荷後は速やかに回復するという仮説をたて、ストレス負荷期、回復期の双方の生理反応を短時間で簡便に評価する方法の可能性を検討しました。本研究において長野准教授は、計画、実施、発表準備等、研究全般において協力を行いました。
 本研究の成果より、短時間で簡便に個々人のストレス耐性を判別する評価法が開発されました。ストレス耐性のタイプは、肌の状態や生活習慣などについても影響する可能性が考えられます。今後は、ストレス耐性のタイプに応じた心身へのお手入れ提案など、肌の状態だけでなく、個人が気づいていない心の変化にも寄り添う美容提案やカウンセリングサービスの提供に役立てられる予定です。

【長野准教授からのコメント】
 
本共同研究は、日本生理心理学会での研究発表時に、株式会社コーセーのご担当者様よりお声がけいただいたことをきっかけに始まりました。本学にて幾度となく行われたミーティングには、学生にも参加してもらい、美容と心理学の未来について積極的な意見交換が行われました。心理学の研究からは、今回のようなストレス科学だけではなく、人間の行動に影響を与える多くの知見が得られています。それらを有効に用いるためには、企業や地域社会と積極的にディスカッションを行い、社会のニーズを正確に知ることが大切だと思います。このような共同研究活動を通して、心理学を学んだ学生が、その知識やスキルを存分に活かすことのできる社会を創造してきたいと考えています。

【研究概要】
タイトル:皮膚温応答性を用いたストレス耐性評価の試み -アロスタシス理論に基づく分析-
発表者:株式会社コーセー
<具体的な研究成果>

 試験の結果、ストレス負荷期に皮膚温が下降して回復期に上昇するデータが得られ、3分間という短時間の中でストレス負荷および回復の双方の応答を捉えることができました(図2)。
 得られた結果から、ストレス負荷期(前期・後期)、回復期の計3区間について、皮膚温変化量および平均皮膚温を6つの評価指標に換算した値と、人格特性、および主観的ストレス状態をそれぞれ変数として分散分析および多重比較検定を行ったところ、皮膚温変化量の結果は、「人格特性の開放性」「誠実性」「主観的ストレス状態の集中力」に関する質問の回答結果との関連が見られました。一方、平均皮膚温では、「人格特性の神経症傾向」、「主観的ストレス状態の社会的活動障害」に関する質問回答に関連が見られました。
 これらの解析により、アロスタシス理論に基づく仮説通り、ストレスに対する負荷前期および回復期の皮膚温の応答性が高い人はストレス耐性が高いことが明らかとなりました。さらに、皮膚温のストレス応答性タイプの違いにより、急性ストレスだけではなく慢性ストレスについても判別でき、心理的要因の特性分析にまで応用できる可能性が示唆されました(図3)。

(図1)皮膚温測定装置(図1)皮膚温測定装置

(図2)全被験者の3分間の平均皮膚温変化(図2)全被験者の3分間の平均皮膚温変化

(図3)心理的要因から裏付けられた ストレス耐性と皮膚温応答性の関係(図3)心理的要因から裏付けられた ストレス耐性と皮膚温応答性の関係

 
  • 日本感性工学会大会について
 近年、サイバー空間と現実社会の高度な融合による経済発展(Society 5.0)の実現に向け、ビジネスイノベーションの連続的創出が強く求められるようになっており、新たな価値創造の源泉として、個々人の知的活動の多様性への注目が高まっています。
 現代の知識社会においては、組織内で『知的活動の多様性』を『知識創造』につなげることが最重要とされてきましたが、感性価値をいかに創造するかが重視される感性社会へのシフトが急速に進んでいます。感性価値は、機能や信頼性といった商品価値とは異なる、消費者の「感動」や「共感」を得て顕著化する価値と定義することができ、個々人の生活文脈の中でおこなわれるそれぞれの感性に基づく多種多様な活動の結果であり、その特徴を工学的に解明し新たな需要の喚起につなげるシステムの構築が感性社会の新たな課題とされています。そこで、日本感性工学会第22回大会では、個々人の知的活動の多様性について感性工学的側面から議論する場になればとの思いから、本テーマで開催されました。
公式HP https://www.jske.org/taikai/jske22

大会ポスター大会ポスター

※1 日本感性工学会大会 優秀発表賞:大会発表の中から予行原稿による事前審査、および、口頭発表によるという実審査の結果に従い、優秀な発表を行った若手会員を推奨する賞。
※2 アロスタシス理論:動的適応性。近年ストレスに対する生体内の恒常性維持を説明する上で、ホメオスタシス(生体恒常性)に変わり着目されています。


<文京学院大学について>
1924年、創立者島田依史子が島田裁縫伝習所を文京区に開設。建学の精神「自立と共生」のもと、先進的な教育環境を整備し、現在は、東京都文京区、埼玉県ふじみ野市にキャンパスを置いています。外国語学部、経営学部、人間学部、保健医療技術学部、大学院に約5,000人の学生が在籍する総合大学です。学問に加え、留学や資格取得、インターンシップなど学生の社会人基礎力を高める多彩な教育を地域と連携しながら実践しています。

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URL
https://www.bgu.ac.jp/
業種
教育・学習支援業
本社所在地
東京都文京区向丘1-19-1
電話番号
03-3814-1661
代表者名
福井勉
上場
未上場
資本金
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設立
-
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