2025年4月10日(木)QPS研究所の小型SAR衛星9号機 「スサノオ-Ⅰ」による初画像(ファーストライト)として、高精細モード画像を公開

世界トップレベルの小型SAR[※1]衛星の開発・運用を行う株式会社QPS研究所(福岡市中央区、代表取締役社長 CEO:大西俊輔、以下QPS研究所)は、2025年4月10日(木)に小型SAR衛星QPS-SAR9号機「スサノオ-Ⅰ」の初画像(ファーストライト[※2])として取得した試験観測画像を公開いたします。
QPS研究所が北部九州を中心とした全国25 社以上のパートナー企業と共に開発・製造した「スサノオ-Ⅰ」は米国ロケット・ラボ社のロケットElectron (ミッションネーム:The Lightning God Reigns)によって2025年3月15日(土)9:00a.m.(日本時間)に打上げられ、同9:55a.m.に予定されていた軌道に投入されました。そしてその約90分後には初交信に成功し、翌日の夜に収納型アンテナの展開をいたしました。その後、衛星機器の調整を続け、本日、この度取得した画像を公開する運びとなりました。QPS-SARは分解能1.8mの通常モード(ストリップマップモード)と分解能46cmの高精細モード(スポットライトモード)の観測ができ、この度は軌道投入されてから1ヶ月かからず両モードでの観測に成功しました。本プレスリリースでは、そのうち高精細モードの画像をご紹介いたします。
【代表取締役社長 CEO 大西 俊輔 コメント】
「QPS-SARも9機目となり、これまでエンジニアチームが地道に積み重ねてきた知見と経験の蓄積が、初期調整の安定化と効率化という形で実を結び、今回は打上げから3週間ほどという短期間で、スポットライト(高精細モード)観測を実施する運びとなりました。これから打上げのペースはさらに加速していきます。しかし、私たちはそれにしっかりと対応できる体制づくりを着実に進めており、コンステレーション[※3]の構築に向けて、確実に、そして力強く歩みを進めていることを実感しています。この前進の一歩一歩が、チーム全体の努力の結晶であり、非常に誇らしく、心から感謝しています。」
ファーストライト画像詳細

観測日時 |
① 2025年4月3日(木) 15:01(日本時間) ② 2025年4月7日(月) 18:34(現地時間) ③ 2025年4月8日(火) 13:33(日本時間) |
観測場所 |
① 熊本県 阿蘇市 阿蘇山(観測時の天候:曇り) ② 米国 カリフォルニア州(観測時の天候:晴れ) ③ 京都府 京都市(観測時の天候:晴れ) ※天候は気象庁および気象情報サイト公開データより |
分解能[※4] |
① アジマス[※5] 分解能46cm x レンジ[※6] 分解能61cm(オフナディア角21.9度) ② アジマス分解能46cm x レンジ分解能62cm(オフナディア角21.6度) ③ アジマス分解能46cm x レンジ分解能36cm(オフナディア角39.5度) |
画像処理 協力 |
[※1] SAR (合成開口レーダー):電波を使用して地表の画像を得るレーダー。雲や噴煙を透過し、昼夜を問わず観測することができる点が特長。
[※2] ファーストライト:初画像のことを言います。公開した画像データは衛星の機能を試験・調整している中で初で確認できた試験データになります。
[※3] 複数の人工衛星の協業によって高頻度な地球観測を可能とするシステム。(コンステレーションは「星座」の意。)
[※4] 画像化した際の1ピクセルの大きさを指します。ファーストライトで試験観測した通常モードではアジマス分解能1.8m、スポットライトモードではアジマス分解能46cm相当に画像化しますが、レンジ分解能は観測条件によって可変となります。
[※5] アジマス:衛星の進行方向。
[※6] レンジ:衛星のマイクロ波を照射する方向。衛星の進行と直交する方向で、ここではグランドレンジを指します。
【ファーストライト SAR画像】
このリリースの資料上では広域画像は小さくなっており、圧縮をかけて容量を軽くしているため、弊社ホームページのニュース(https://i-qps.net/news/2636/)にて掲載している画像もご覧いただければ幸いです。
① 熊本県 阿蘇市 阿蘇山



② カリフォルニア州 アナハイム(スポットライトモード)



③ 京都府 京都市(スポットライトモード)





<株式会社QPS研究所>
社名 :株式会社QPS研究所(東証グロース市場 証券コード:5595)
本社住所:福岡市中央区天神1-15-35 レンゴー福岡天神ビル6階
代表者 :代表取締役社長 CEO 大西俊輔
創業 :2005年6月
URL :https://i-qps.net/
事業内容:人工衛星、人工衛星搭載機器、精密機器、電子機器並びにソフトウエアの研究開発、設計、製造、販売
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