東京都「5G技術活用型開発等促進事業」採択アクセラレータープログラム「GO BEYOND DIMENSIONS TOKYO」最終報告会を開催
今注目のスタートアップ5社の5Gを活用した最先端技術が集結、未来の東京をのぞき見
本プログラムでは、東京都が目指す「東京版Society 5.0『スマート東京』」の実現に寄与するため、リアルとデジタルを融合させたイノベーションの社会実装により、スタートアップ、大手企業、行政、大学・研究機関等との共創を通じたイノベーションエコシステムの構築強化をミッションに掲げています。強固なイノベーションエコシステムの構築により、スタートアップの成長支援を加速させ、「5G技術の活用ならでは」×「親しみやすい街中実装」の両面を満たす事業/サービスの確立に向けて事業開発・実証活動を実施してきました。本プログラム開始から3ヵ年を経て、5Gを活用したサービスを実際に社会に実装する際のパートナーとして連携する各「街中実装パートナー」とその取り組みの詳細を発表しました。
当日は前半にて採択スタートアップ5社より、本プログラムでの実証実験の内容や、開発中のプロダクトについてデモンストレーションを交えて成果発表会を行い、後半ではそれぞれのスタートアップのプロダクト体験会を実施。ご来場いただいた方に5Gを活用した最先端技術を通して、未来の東京を一足先に体験いただきました。
■ 採択スタートアップ企業の取り組み概要
■ 採択スタートアップ企業 プロジェクト詳細
Holotch株式会社 :https://holotch.com/
<代表者>代表取締役 小池 浩希
<事業内容>ホログラム配信が簡単に可能となるプロダクトを開発、"対面"に限りなく近いオンラインコミュニケーションや、リアルとバーチャルを掛け合わせたエンターテイメントの提供
▼プロジェクト「5G通信を用いて遠隔地をホログラムによって繋ぎ、スポーツ指導やコンテンツのリアルタイム配信を行うサービス」
◎協力街中実装パートナー:東京都立大学
Holotchのホログラム配信システムを活用することで、遠隔地をホログラムによって繋ぎ、動画配信に代わる新しいスポーツ観戦の取り組みや、指導員不足や部活動の地域格差の問題をホログラム配信システムでの解決など、「デジタルで対面と同様の自然なコミュニケーション」の実現を目指します。
▼体験会当日の発表内容
発表パートでは、指導員不足や地域格差の問題などにより、在り方が議論されている部活動のシーンで、ホログラムを活用したスポーツ指導の実証実験の様子をご報告。Meta Quest 2を使用した1対1での遠隔トレーニングの実証実験を行い、「ホログラムの臨場感で全体の動きと細かい動きの両方を理解しやすくて良い」という結果が得られました。一方で、映像のクオリティ向上を課題としてあげ、今後5Gで大容量のデータを扱えることを念頭に開発行うことで、必要とされるレベルまで向上していきたいと考えています。
また、言葉だけでなくジェスチャーを伴うような英会話でも、ホログラムの臨場感を活かしたサービスの提供ができるのではないかというフィードバックもあり、様々な用途におけるユースケースの創出を目指していきます。
サイトセンシング株式会社:https://site-sensing.com/
<代表者>代表取締役 平林 隆
<事業内容>非GPS環境下における移動体(人、車両、ドローン等)向け測位技術である自律航法(PDR)をベースとした「位置情報事業」、及び、撮影画像から3Dデジタルモデルを作成する「三次元モデル事業」を展開
▼プロジェクト「5Gによる災害時の被災状況のリアルタイム把握・PDRを応用した人物追跡サービス」
◎協力街中実装パートナー:東京都立大学
①迅速な減災初期対応に役立てるリアルタイムな被災状況把握サービスを目指すことを背景に、屋内環境におけるドローンの自律飛行検証と、ドローンに搭載したカメラによる撮影映像の配信検証、及び、撮影画像を利用した新たな価値創造の一例を示す。
②サイバー空間に比べ、これまで正確に計測されて来なかったリアル空間での来店者・来場者の実動線の解明を目指す。
▼体験会当日の発表内容
発表パートでは、非常時にはローカル5Gの本領が発揮できると考え、ド
ローンの自動飛行による被災者/避難者のリアルタイム探索の実証実験の結果を報告。実験の結果、避難者のリアルタイム探索は、自動飛行ドローンにて可能だが、土砂に埋まった被災者の探索は、1.5~2m程度まで近付く必要があること、被災者が携帯する端末からの電波は、BLEではなくUWBが良いという実証結果が得られました。
同時に、ロボット・人に寄る避難者/被災者の探索は一通り可能なものの、リアルタイム性に課題があることが明らかになりました。
LOMBY株式会社:https://lomby.jp/
<代表者>代表取締役 内山 智晴
<事業内容>ラストマイル輸送領域への労働力供給を目指した遠隔操作型自動配送ロボットLOMBY *を開発中。屋外は国内外からの遠隔操作、屋内は自律走行が可能なハイブリットなロボットで、まずは宅配物の非対面配送を検証中。
▼プロジェクト「5G遠隔操作/監視でどこからでも配達員になれる自律走行ロボット」
◎協力街中実装パートナー:東京都立大学、南大沢スマートシティ協議会、株式会社多摩ニュータウン開発センター
高信頼・低遅延な5G技術を活用することで、遠隔監視/操作時も鮮明な画像配信とリアルタイムでクイックな操作を実現し、人材不足に苦しむラストマイル課題の解決を図ります。
▼体験会当日の発表内容
発表パートでは、当初のビジョンとして掲げていた「どこからでも空き時間に配送員になれる」から「新たな労働力を作り出す」ことを目標にアップデートし、コストを抑えながら実現を目指し開発を進めてきたことをご説明。5G環境下での自律走行ロボットの複数台制御及びモニタリング機能開発、8個の遠隔監視・操作用カメラを搭載し、4G及び5G環境下で2台のLM-R1(試作3号機)による同時走行と監視の機能を開発し、キャンパス内実施した走行試験の結果をご報告しました。
5G通信の可能性として4G回線の場合、通信を安定させるため2回線以上を結合させて利用するが、ローカル5Gエリア内では1回線で稼働できるため、運用コスト(通信費)の引き下げの効果が期待できる点と、また、LOMBYが街を走ることで、南大沢市のニュータウンの認知にも貢献し、団地でコンビニが少ないという点でも地域に貢献ができる点も確認できました。
株式会社GATARI:https://gatari.co.jp/
<代表者>代表取締役 竹下 俊一
<事業内容>Mixed Reality(MR)プラットフォーム「Auris(オーリス)」の開発、MRコンテンツの制作
▼プロジェクト「ARcloud技術を用いた商業施設向け音声ガイドサービス」
◎協力街中実装パートナー:三菱地所株式会社、株式会社竹中工務店
実際の病院を想定した大人数が行き交う空間での双方向且つリアルタイムな共体験型の商業施設向けMR音声ガイドサービスの実現を目指します。
▼当日発表内容
発表パートでは、GATARIが提供するMixed Realityプラットフォーム「Auris」を活用し、「COT-Lab®大手町」が入居している”Inspired.Lab”にて眼鏡型デバイスを用いて行った、医療施設向け案内、誘導コンテンツの実証実験の結果をご報告。健康診断などすでに予定が事前に確定していることが多い患者に対し、マップや音声の指示をだして、目的地へ予定通りに誘導できるか検証。利用者へのアンケート結果では、利用できないという回答はなく、将来に大きな期待が持てることが確認されました。
医療施設の案内ガイド設計では、情報を細かく伝えすぎることで逆にユーザーの利便性の妨げになってしまうこともあり、一人一人「Auris」の音声案内が利用者の利便性を高めることが期待されており、今回の実証実験で出てきた課題を改善し、病院での社会実装を目指していきます。
株式会社Spatial Pleasure(旧:株式会社Placy) :https://spatial-pleasure.xyz/
<代表者>代表取締役 鈴木 綜真
<事業内容>都市の最適化に必要となる多様な指標の開発および分析、音楽を通じた「感性」で場所を探せる地図アプリを開発・提供
▼プロジェクト「5G技術を活用し正確な位置情報をもとに交通事業者のカーボンクレジット創出を目指すコンサルティングサービス」
◎協力街中実装パートナー:神姫バス株式会社
5G技術を活用してCO2排出量等のバス走行データ収集・分析をすることにより「バスの交通マップ」を作成し、交通カーボンクレジットを通じた都市全体の最適化・環境負荷低減を目指す。
▼当日発表内容
発表パートでは、神戸エリアにて神姫バス様と実施した5G通信を活用したバスの位置情報の取得の実証実験の結果をご報告しました。
5G環境で取得し位置情報データの方が、GPSデータに比べて精度が高く、データ上でも、誤差が約2倍程度あり、5Gで取得した位置情報データが高精度であることが明らかになりました。今後は、高精度なバス位置情報データを基に、バス車両のCO2排出量分析に加え、透明性の高いカーボンクレジット創出に取り組んでいきます。
■ 本アクセラレータープログラム概要
名称: GO BEYOND DIMENSIONS TOKYO
実施期間: 2021年11月10日(水)~2024年3月31日
特設サイト: https://5g-beyond-dimensions.tokyo/
■ 東京都「5G技術活用型開発等促進事業」の事業概要
東京都では、スタートアップ企業等による新しい日常に寄与するような5G 技術を活用したイノベーションの創出や新たなビジネスの確立を促進するための仕組みとして「5G技術活用型開発等促進事業/Tokyo 5G Boosters Project」を開始しています。スタートアップ企業を支援する事業者として東京都より採択された開発プロモーターが、選定したスタートアップ企業に対して東京都、通信事業者等と連携・協働を図り、スタートアップ企業等の5G技術に関連するサービスなどの開発・事業化を資金的、技術的な側面からのサポート、マッチング支援等ネットワーク面の支援を行うことで、非接触型社会や Society5.0 の実現等を目的としています。
■ 会社概要
社名: ReGACY Innovation Group 株式会社
代表者:代表取締役社長 成瀬 功一
所在地:東京都千代田区神田神保町1丁目24−1 CIRCLES神保町Ⅱ10階
設立:2022年2月2日
URL:https://regacy-innovation.com/
事業内容:イノベーション戦略策定・実行管理、イノベーション組織・制度、CVC設立、新事業インキュベーション、オープンイノベーション、ベンチャー投資・M&A、プロダクト開発・ラボ事業、プライベートエクイティ事業
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