日本DX大賞2024 受賞者発表
132エントリーから選ばれた優れた取り組みを表彰
一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会(本社:東京都千代田区、代表理事:森戸裕一、以下「JDX」)は、2024年6月21日(金)に渋谷ストリームホールにて「日本DX大賞2024」の受賞者を発表しました。今年で3回目を迎える本賞には132件の応募があり、5つの主要部門と特別賞、サイボウズ賞、ポスターセッションの各カテゴリーで、優れたDX推進の取り組みが表彰されました。本賞は、日本におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する優れた取り組みを表彰し、その成果を広く社会に共有することを目的としています。
開催概要
決勝大会開催期間:2024年6月17日(月)〜21日(金)
表彰式:2024年6月21日(金)
開催方式:オンラインおよびハイブリッド形式
応募総数:132エントリー
受賞者一覧および評価ポイント
1. 行政機関・公的機関部門
大賞:都城市
プロジェクト名:全国初!自治体専用生成AIプラットフォーム「zevo」で自治体の未来を切り拓く
評価ポイント:LGWANという閉じられた環境での生成AI活用を実現し、各自治体の共通課題を抽出可能なプラットフォームを構築。300自治体への無料提供と50自治体での予算化という具体的成果が高く評価された。
優秀賞1:福島市
プロジェクト名:高齢者にやさしいデジタル化から自治体ビジネスまで ~福島市が目指す地域全体のデジタル化~
評価ポイント:デジタルが苦手なシニアや市職員向けの取り組みなど、オーソドックスだが重要な課題に真摯に取り組んだ点が評価された。高齢者を含む幅広い層のデジタル化推進が、日本全体のデジタル化底上げに貢献すると期待される。
優秀賞2:佐賀市
プロジェクト名:住民・地域・企業・行政 みんなで創る「佐賀市公式スーパーアプリ」~佐賀市版DXで日本一便利なまちへ~
評価ポイント:市役所機能をアプリ内に集約するという革新的なアプローチが高く評価された。人口減少が進む中での画期的な取り組みとして、他の自治体への波及効果が期待される。
2. ビジネストランスフォーメーション(BX)部門
大賞:株式会社バルカー
プロジェクト名:設備点検プラットフォーム 「MONiPLAT」~創業96年の製造業、初めてのSaaS事業へ挑戦
評価ポイント:創業96年の製造業による斬新なビジネスモデル転換が高く評価された。最初の無料提供から収益化への戦略、さらに使用企業への製品販売の可能性を含めた価値創造型ビジネスの実現が、設備保全業界全体のトランスフォーメーションにつながると評価された。
優秀賞1:資生堂インタラクティブビューティー株式会社
プロジェクト名:新会社設立でデジタルIT人材を育成し、事業モデルを革新!
評価ポイント:機能的な価値だけでなく、会員とのエモーショナルなコネクションを高めることに成功した点が高く評価された。テクノロジーを活用しつつ、美しさに対する価値をどんどん高めていく可能性が感じられる取り組みとして注目された。
優秀賞2:株式会社クレディセゾン
プロジェクト名:CSDX ー 全社DX推進の実現
評価ポイント:全社的な内製化への取り組みと、当事者意識を持った自社のデジタルトランスフォーメーション推進が高く評価された。特に、リーダーシップの発揮と今後の発展可能性が注目された。
3. マネジメントトランスフォーメーション(MX)部門
大賞:株式会社後藤組
プロジェクト名:中小建設業が挑むデータ・ドリブン経営:ノーコード活用と「全員DX」
評価ポイント:中小建設業での全社的DX推進が高く評価された。特に、トップの強力な牽引力と、戦略的に一部門から全社へと浸透させていく手法が注目された。他の中小企業にも参考となる成功事例として高く評価された。
優秀賞1:松本興産株式会社
プロジェクト名:DXで重苦しい文化を軽やかに 皆が自立し意思決定できた
評価ポイント:全従業員を巻き込んだDX推進と、学びに対する効果的な動機づけの仕組みが評価された。地方の中小企業におけるDX推進の好例として注目された。
優秀賞2:日清食品ホールディングス株式会社
プロジェクト名:経営トップの発信による全社的な生成AI活用の企業風土の醸成
評価ポイント:大企業におけるチェンジマネジメントの困難を克服し、戦略的に管理部門やマーケティング部門から生成AI活用を浸透させた点が高く評価された。
4. サステナビリティトランスフォーメーション(SX)部門
大賞:株式会社果実堂
プロジェクト名:改善活動を基盤に全社で取り組むIoT・RPA技術を活用した休める稼げる農業DX
評価ポイント:日本農業の危機的状況をチャンスに変える姿勢と、高齢者と若者が協力してITを活用する取り組みが高く評価された。全国の農業へ波及効果が期待できる点も注目された。
優秀賞1:株式会社天地人
プロジェクト名:宇宙×水道DXの実現へ 持続可能性の維持向上を目指す水道事業体様向けサービス「宇宙水道局」
評価ポイント:地球観測データを活用し、自治体の水道施設管理の課題解決に貢献する実用的なビジネスモデルが高く評価された。自治体にとって、コスト抑制と少子高齢化対応の両立が期待される点が注目された。
優秀賞2:株式会社誠和
プロジェクト名:廃棄物をバイオマス資源に変換する農工連携型の資源循環社会を創るエネルギーデザインシステム
評価ポイント:自治体のカーボンニュートラル実現に向けて、地域資源活用と経済循環を可視化・定量化した点が高く評価された。自治体の意思決定に重要な示唆を与え、日本のカーボンニュートラル推進に寄与する取り組みとして注目された。
5. カスタマーエクスペリエンス(CX)部門
大賞:三井住友カード株式会社
プロジェクト名:モバイル総合金融サービスOlive
評価ポイント:金融業界の縦割り構造を打破し、グループ会社間の連携によって新しい価値を創造した点が高く評価された。顧客体験の向上と金融サービスの革新につながる取り組みとして注目された。
優秀賞1:株式会社ヤマップ
プロジェクト名:4トンのゴミ削減 & 絶滅危惧種ライチョウを救う!登山者と社会を巻き込んだ循環する「共助のDX」成功事例
評価ポイント:山を愛するコミュニティの形成に成功し、ユーザーに所属意識と自己実現の場を提供している点が高く評価された。環境保護活動との融合によるユニークな取り組みが注目された。
優秀賞2:株式会社エアークローゼット
プロジェクト名:曖昧性の高いファッション領域における顧客体験のDX〜ChatGPTを活用した対話型スタイリング提案システム〜
評価ポイント:ファッション業界でのDX推進と、テクノロジーを活用しつつ人間中心のアプローチを維持している点が高く評価された。特に、忙しい女性をターゲットとした実用的なサービス提供と、プレゼンテーション能力の高さが注目された。
6. 特別賞
受賞:佐賀県
プロジェクト名:産業DXフロントランナー"SAGA"プロジェクト ~そのモヤモヤを、明日のワクワクに。~
評価ポイント:地域の産業DX推進における先進的な取り組みが評価された。
受賞:株式会社IACEトラベル
プロジェクト名:「創業40年の旅行会社が挑むDX」 経営危機を乗り越え、労働集約型サービスからの脱却を果たす
評価ポイント:自社開発システムのOEM供給を視野に入れるなど、ビジネスモデルの更なる進化に向けた道筋が考えられている点が評価された。
受賞:日本電気株式会社
プロジェクト名:サイバーセキュリティダッシュボードによるデータドリブンなセキュリティカルチャー変革
評価ポイント:データ駆動型のセキュリティ文化醸成への革新的アプローチが評価された。
受賞:あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
プロジェクト名:DXソリューションパッケージ ~誰もが安全・安心に暮らせる地域・社会の実現に向けて~
評価ポイント:ビッグデータを活用し、顧客課題をデジタルで解決する大企業ならではのダイナミックな取り組みとして評価された。
受賞:アフラック生命保険株式会社
プロジェクト名:ADaaS/Aflac Digital as a Service ~リアルとデジタルの融合による一貫した体験価値の提供~
評価ポイント:顧客接点の包括的な革新につながっており、デジタルとリアルを融合させた新しい顧客体験の創出として評価された。
7. サイボウズ賞
受賞:株式会社後藤組
プロジェクト名:中小建設業が挑むデータ・ドリブン経営:ノーコード活用と「全員DX」
評価ポイント:ノーコードツールを活用した独自のDX推進手法が高く評価された。特に、ITスキルの高くない従業員でも参加できるDX活動の仕組み作りと、それによる業務改善の具体的成果が注目された。建設業界におけるデジタル化の好例として、同業他社だけでなく異業種の中小企業にも大きな示唆を与える取り組みと認められた。
8. ポスターセッション
最優秀賞:富士油圧精機株式会社
プロジェクト名:失われた30年をDXの力で取り戻す
優秀賞1:コマツ株式会社/同志社大学 理工学部 インテリジェント情報工学科 知的機構研究室
プロジェクト名:壁紙のAI識別アプリ「かべぴた」 ~人力で数時間かかった品番識別が数秒で完結!~
優秀賞2:株式会社成田デンタル
プロジェクト名:強い営業組織を作るためのマネジメントDX
■ 審査員
各部門の審査は、以下の専門家によって行われました:
行政機関・公的機関部門
- 谷畑 英吾 氏 滋賀県湖南市 元市長
- 中尾 潤 氏 可処分時間ラボ 共同代表、一般社団法人 熱海市観光協会ブランディングアドバイザー
- 中村 祥子 氏 伊豆市CIO補佐官
ビジネストランスフォーメーション(BX)部門
- 小野塚 征志 氏 株式会社ローランド・ベルガー パートナー
- 前刀 禎明 氏 株式会社リアルディア代表取締役CEO、ディアワンダー株式会社代表取締役CEO&CWO、AI inside株式会社取締役CMO
- 正能 茉優 氏 株式会社ハピキラFACTORY 代表取締役、パーソルキャリア株式会社「サラリーズ」事業責任者、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任助教
マネジメントトランスフォーメーション(MX)部門
- 岩本 隆 氏 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科特任教授
- 志水 静香 氏 株式会社ファンリーシュ 代表取締役
- 小柳 はじめ 氏 株式会社Augmentation Bridge代表取締役
サステナビリティトランスフォーメーション(SX)部門
- 奥谷 孝司 氏 株式会社顧客時間共同CEO 取締役、オイシックス・ラ・大地株式会社 専門役員 COCO(Chief Omni-Channel Officer)
- 八子 知礼 氏 株式会社INDUSTRIAL-X 代表取締役
- 吉高 まり 氏 一般社団法人バーチュデザイン 代表理事、慶應義塾大学 非常勤講師
カスタマーエクスペリエンス(CX)部門
- 小宮山 利恵子 氏 一般社団法人生成AI活用普及協会 理事、株式会社リクルート スタディサプリ教育AI研究所所長
- 酒井 真弓 氏 ノンフィクションライター
- 鈴木 康弘 氏 株式会社デジタルシフトウェーブ 代表取締役社長
ポスターセッション
- 安藤 昭太 氏 ノーコード推進協会 理事、株式会社ふえん 代表取締役社長
- 四宮 琴絵 氏 ノーコード推進協会 地方創生部 部会長、株式会社ジョイゾー 取締役副社長
日本DX大賞実行委員長 森戸裕一によるコメント
「日本DX大賞2024では、幅広い分野で革新的なDXの取り組みが見られました。受賞者の皆様の成果が、日本全体のDX推進の大きな原動力となることを確信しています。DXの本質は連携による付加価値創造です。この賞を通じて、新たな価値創造の輪が広がることを期待しています。」
■ 日本DX大賞について
本賞は、DXを通じた新しい価値創造に取り組む企業・団体を表彰する国内最大規模のアワードです。2024年で3回目の開催となり、年々その規模と影響力を拡大しています。
次回の日本DX大賞は2025年6月に開催予定で、2025年2月から応募受付を開始する予定です。
名称:日本DX大賞2024 決勝大会
日時:2024年6月17日(月)〜21日(金)
主催:日本DX大賞実行委員会
(一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会、一般社団法人ノーコード推進協会、Re-Innovate Japan)
後援:総務省、経済産業省、デジタル庁、一般社団法人生成AI活用普及協会
協賛:サイボウズ株式会社、アステリア株式会社、株式会社Massive Act、さくらホームグループ株式会社、スマートキャンプ株式会社
メディアパートナー:EnterpriseZine、DX Magazine、Ledge.ai、デジタル行政、データのじかん、中小企業×DX、coki
Webサイト:https://dx-awards.jp/
■日本デジタルトランスフォーメーション推進協会が運営しているメディア
「経革広場」:https://www.keikakuhiroba.net/
「Digital Workstyle College」:https://digitalworkstylecollege.jp
「TechTrends」:https://techtrends.jp/
【一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会】
事務局所在地:〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル5F KSフロア
代表者:代表理事 森戸裕一
発足:2010年6月(法人化:2010年10月)
URL:https://jdxa.org
事業内容:デジタルトランスフォーメーション(DX)推進人材の育成や組織づくりの支援、DXに関するイベントや勉強会の実施、地域におけるDX推進に関するプロジェクト、DXの啓蒙・普及・政策提言、DXに関する情報提供ほか
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