【東日本大震災についての投稿調査】10年目を迎えた2021年は2019年の約2倍のSNS投稿、3年でネガティブ投稿比率増加

東日本大震災から10年となる2021年、SNS上での投稿数はここ数年増加している。「東日本大震災」という言葉を含むSNS上の投稿は、2019年の419,391件から2020年は810,873件の約2倍となり、2021年は1,540,225件とさらに約2倍増となった。投稿内容においては、ネガティブな内容の割合が年々増えていることが確認できた。ネガティブ投稿の割合は2019年の0.09%から2021年は0.13%に増加した。「東日本大震災」というキーワードと一緒につけて投稿されるハッシュタグにおいても各年の特徴が見られた。

シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所(所長:佐々木 寿郎、住所:東京都新宿区、以下「研究所」)は、東日本大震災から10年の節目となる今年、3月11日直前の「東日本大震災」に関する投稿の調査分析を行いました。

今回、2019年から2021年の「東日本大震災」に関する投稿を分析するにあたり、Decahose(※)でTwitterの投稿数を調査しました。

■調査ツール:TDSE提供のソーシャルアナリティクスツール「Netbase」を使用
■調査対象:「東日本大震災」に関する投稿
■調査キーワード:「東日本大震災」
■調査期間:2019/2/9~3/8、2020/2/9~3/8、2021/2/9~3/8
■取得言語:日本語
※Decahoseとは、ツイートデータの10分の1の母集団のこと。10分の1のデータを実態に近い数値にスケーリング(拡張)して調査。
※その他の仕様は「Netbase」の仕様に準拠。

■投稿数推移


2019年から2020年、2021年と投稿数は毎年増えていることが分かった。

2019年から2020年にかけて増加している原因としては、2月に新型コロナウイルスの感染が拡大し、国内で死者がではじめた(2月13日)ことから国内で混乱が起こっていたことが挙げられる。その混乱状況を東日本大震災の状況に重ね合わせ、東日本大震災時の政府の対応と新型コロナウイルス感染拡大時の政府の対応を比較し、現在の対応を批判する内容が多く確認できた。今後の事態が予測できない不安な状況を東日本大震災後の状況と重ねあわせ、生活への影響や不安を感じていることを多く投稿されたため、前年に比べ投稿が増えたと推測される。

2020年から2021年にかけて増加している原因としては、2021年2月13日23時過ぎに福島県沖の最大震度6強の地震が発生したため、地震発生後の対策や防災についての投稿が増加したからだと推測される。2021年2月13日23時過ぎの地震発生後、「本震は50時間後 まだ油断しないで」「【拡散希望】 地震。東日本大震災経験者としてお願いします。 東北勢は、今すぐお風呂に水を張ってください。」というような地震後に対応すべき呼びかけを拡散する動きが広がった。また、東日本大震災から今年で10年であることから、自身の震災の経験談や振り返りの機会として投稿を行う人が増えたことも要因の一つである。

■ネガティブ投稿、ポジティブ投稿の割合の変化


2019年と比較し、2020年はネガティブ投稿の割合が増えた。2021年になるとさらにネガティブの割合が多い結果となった。

2019年にリツイートが多かった投稿は警視庁警備部災害対策課から配信された、東日本大震災などの災害現場で役立つ知識の投稿や、様々な方面から東日本大震災への復興支援が行われている実態を広める内容の投稿が拡散されていた。復興に向けての発信や活動が多くの割合を占めているため、ポジティブな内容の投稿割合が多かった。

一方、2020年においてネガティブな内容の投稿が増えた原因として考えられるのは、
「桜を見る会」と「新型コロナウイルス」についての話題が注目を集めている時期であり、政治批判を含む内容や感染拡大への不安についての投稿が増加したためだと推測される。
特に注目されていた投稿は、コロナウイルス感染拡大の中「トイレットペーパーが不足する」というデマが流れ、東日本大震災のときも生活資材が不足して「買い占め」や「買い溜め」に対して敏感になっていたことを伝える投稿や、今後の新型コロナウイルスの感染拡大を心配するものであった。また、「桜を見る会」や「新型コロナウイルス」への安倍政権の対応に対して、批判的意見が多く投稿されていたことからネガティブの割合が増加したと推測される。

2021年においては、2021年2月13日23時過ぎに福島県沖の最大震度6強の地震が発生し、地震後に対応すべき呼びかけや、東日本大震災に匹敵する大きな地震が来ることへの危機感を表す内容が投稿・拡散された。また、デマ情報への注意喚起として投稿された「日本大震災のとき、LINEはまだなかった ので「震災当時はLINEで云々」とかの話を見かけたら信じないで」という内容の投稿も拡散されたことで、ネガティブの割合が多くなったと推測される。

■キーワード、話題の特徴

 

 



2019年から2021年にかけて「#東日本大震災」「#復興に向けて手を繋ごう」「#smap」というハッシュタグがついた投稿は共通して見られた。

「#復興に向けて手を繋ごう」「#smap」というのは2016年に解散したSMAPの番組SMAP×SMAPにおいてメンバーが毎週被災地への支援金募金を呼びかけていた活動をファンが引き継ぎ拡散しているものであった。放送は2016年に終了しているものの、ファンのツイッター上でこの活動は引き継がれており、毎週月曜日(旧SMAP×SMAP放送時間)にこのハッシュタグをつけて拡散されている。

2020年は「#安倍はやめろ」「#新型コロナウイルス」「#新型肺炎」というハッシュタグも一緒に多く投稿されていた。安倍政権の「桜を見る会」や「新型コロナウイルス」に対する国の対応を批判するものや、「東日本大震災」の頃の政府の対応のほうが良かったことから、このようなハッシュタグが増加したと推測される。

2021年は「#緊急地震速報」「地震」「#あれから10年」と2月13日に発生した地震や、東日本大震災から今年で10年であることを振り返る内容のハッシュタグが多く投稿された。

また、「#草彅剛」は震災10年後を舞台としたNHKドラマに出演するため話題となっており、「#八乙女光」はHanakoという雑誌が震災から10年ということで制作した「ハナコの防災ガイドブック」の雑誌にて表紙を飾っていることからランクインしたと見られる。


■シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所の概要
近年、デジタルメディア上での「炎上」と呼ばれる事態(以下、「炎上事案」と称する)やインフォデミック(正確な情報と不正確な情報が混じり合い、急速に拡散し、社会に影響を及ぼすこと)が増加傾向にあり、マスメディアや様々なステイクホルダーを巻き込み、企業、団体や個人の活動をより一層危機的な状態にしています。

炎上事案やインフォデミックは、ソーシャルメディアなどのデジタル上に存在するメディアを起点とする傾向にあります。炎上事案の発生が日常化しており、デマ・フェイクニュースも含めて、マスメディアや事案に関係する内外の関係者、社会に大きな影響を与え、世論をリードしています。

我々は、炎上やインフォデミックなどのデジタル・クライシスに関する研究を行い、正しい対応方法を普及させ、社会問題の解決及び企業活動に貢献することを目的として活動を行っております。安心安全に情報を発信・取得できる世の中を作るために、様々な事例の分析や統計資料の発表を行っていきます。



■シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所について
設立日:2020年1月10日
住所:東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービル38F
所長:佐々木 寿郎
主席研究員:桑江 令
研究員:前薗 利大、嶋津 幸太、門屋智晃、小島奈々絵

アドバイザー:
村上 憲郎(元Google本社副社長及び日本法人代表)
芳賀 雅彦(元博報堂・PR戦略局シニアコンサルタント)
山口 真一(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授)

主な研究内容:
1.国内、及び、関係する海外のソーシャルメディア他媒体の特性研究
2.国内、及び、関係する海外のデジタル・クライシスの事例研究
3.「デジタル・クライシス白書」の発行(年1回)
4.「デジタル・クライシス事例レポート」の提供(月1回)
5.会員向けデジタル・クライシス研究会の開催(隔月1回)
URL:https://dcri-digitalcrisis.com/
 
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