【物価高直撃】遺児家庭の実質所得、5年間で20万減 遺児らの2割、進学断念を検討

あしなが高校奨学金、採用過去最多 ―少子化なのになぜ? 後輩遺児の「学びたい」守るため、全国で秋のあしなが募金

あしなが育英会

遺児や親に障がいがある子どもを支援する一般財団法人あしなが育英会(本部:東京都千代田区、会長:村田治)の「あしなが高校奨学金」(月額3万円・給付型)の2026年度採用者が、過去最多の2196人となりました。

本会が8月に実施した調査では、高校奨学生世帯の実質所得が5年間で約20万円減少しているほか、高校奨学生の21.5%が物価高の影響で進学断念を検討していることが明らかになりました。

深刻な物価高に苦しむ“後輩遺児”を支えるため、“先輩”にあたるあしなが大学奨学生らが中心となり、10月に全国各地で「あしなが学生募金」を実施します。

奨学生採用過去最多 少子化なのになぜ? 最新調査で、物価高の影響浮き彫りに

高校生人口が減る中で奨学金ニーズが高まっている背景を探るため、8月に全高校奨学生の保護者を対象にした調査を行いました(回答2735件、回答率59.6%)。

就労中の保護者の平均所得は178.1万円で、2021年の調査時から横ばいです。物価上昇を加味すると、実質所得は5年間で約20万円減少しています。奨学金ニーズの高まりには、保護者の所得が伸びないまま物価高が進み、家計が一層厳しくなっている状況があると考えられます。

さらに、21.5%が物価高の影響で進学を断念(検討を含む)しているほか、家賃の滞納率が昨年より5.2ポイント上昇するなど、物価高が遺児・障がい者家庭に深刻な影響を及ぼしている実態が浮き彫りになりました。

自由記述より

◆娘が18歳になったのですが、お金がなくて、大学進学を躊躇しています。勉強が大好きな娘は、不登校になりましたが、自学自習し努力に努力を重ねました。高校進学をせず、高卒認定を受けます。大学に行くことを夢見て勉強の努力をし続けてきましたが、親がお金がなくて夢を断念してしまうのが、申し訳なくて申し訳なくて。(群馬県・母親)

◆物価高の高騰。学習塾等を通わせることが金銭的な面で出来ない。自転車を買ってあげれない。通学用の靴を買ってあげれない。生活苦で子供に学校の日は2食で、休みや夏休み等の時は1食しか食べさせられず、身体検査でも痩せ過ぎになっている事。(福島県・母親)

◆物価高騰で日々の生活が困窮しています。 ダブルワークをしていましたが半月板を損傷してしまい 自宅療養を余儀なくされています。 早く復活したいのですが…なかなか体調も優れずな毎日を送っていて不安でしかたありません。(大阪府・母親)

調査結果の詳細は、調査レポートをご覧ください。

中学生に支援を拡大 新支援制度を学生募金で応援

今回を含むこれまでの調査で明らかになった現状をふまえ、本会は新たな支援制度として、「中学校進学支援金」を創設します。2027年4月に中学校に進学する、遺児と親に障がいがある子ども400人に、1人あたり5万円を給付します。「あしなが学生募金」へのご寄付も、従来の奨学金に加えて、この「中学校進学支援金」のために活用します。

支援のバトンをつなぎ、後輩たちの「学びたい」を守る

あしなが学生募金事務局(事務局長:金井優佳=日本女子大学4年)は、自らも奨学金を受け進学した遺児学生らが中心の学生団体です。10月17日から「第112回あしなが学生募金」を全国47都道府県の約120か所で実施し、後輩遺児たちに「支援のバトン」をつなぐべく、声を上げます。

一人でも多くの子どもたちに奨学金を届けるため、あしなが学生募金へのご協力をよろしくお願いいたします。

第112回あしなが学生募金 実施要項

 <主催>あしなが学生募金事務局

<協力>一般財団法人あしなが育英会

<募金使途>全額を日本国内の病気・災害・自死遺児と親に障がいがある子どもの奨学金として、あしなが育英会に寄付

※「奨学金」には「中学校進学支援金」も含まれます

<日程>2026年10月17日(土)、18日(日)、24日(土)、25日(日) 

※実施場所により、一部日程のみ開催

 <場所>あしなが学生募金ウェブサイトに掲載

あしなが高校奨学金について

  • 病気・災害・自死で親を亡くした、または親に障がいがある高校・高専生が対象 

  • 月額3万円を卒業まで給付(返還不要) 

  • 2026年9月現在、4946人に交付中

  • 採用実績の推移(下表)

2024年度

2025年度

2026年度

申請数

3487人

3217人

3448人

採用数

1538人

1878人

2196人

採用率

44.1%

58.4%

63.7%

中学校進学支援金について

困窮している病気・災害・自死で親を亡くした、または親に障がいがある小学校6年生に、中学校進学前(2月)に5万円を1回限り給付する。支援金をきっかけに接点を持ち、継続的な体験機会や支援情報の提供にもつなげる。

募集人数:400人

募集期間:2026年10月1日~11月13日正午 

申込方法:あしなが育英会ウェブサイトから申込

※中学校進学支援金について詳しくは、あしなが育英会ウェブサイトのこちらの記事をご覧ください

あしなが育英会について

一般財団法人あしなが育英会は、病気、災害、自死等により親を亡くした子どもや、親に障がいのある子どもを支援する、民間非営利団体です。

現在約7000人の遺児たちが本会奨学金を受け、高校や大学等へ通っています(2026年9月現在)。奨学金事業に加え、小中学生遺児を対象とした「心のケア」やオンライン学習支援プログラム、奨学生の連帯と自立を促すサマーキャンプ、大学奨学生寮の運営など、遺児たちを物心両面でサポートしています。また20年以上にわたり、海外の遺児支援にも取り組んでいます。

  • 設立:1993年4月

  • 会長:村田 治

  • 本部:東京都千代田区平河町2-7-5 砂防会館本館4F

あしなが学生募金について

あしなが大学奨学生を中心に組織される学生団体「あしなが学生募金事務局」が主催。毎年4月と10月に全国で、奨学金を募る街頭募金を実施している。1970年の第1回募金から累計で124億円のご寄付を集め、多くの遺児たちの進学を後押ししてきた。

【実績報告】 前回第111回募金(街頭募金は2026年4月実施。振込等によるご寄付は26年2月~7月に受付)では、9918万4747円のご寄付を頂戴しました。

【街頭募金以外でのご寄付】 ゆうちょ銀行 00140-4-187062 「あしなが学生募金事務局」

【お知らせ】 2016~25年はご寄付の2分の1をアフリカ遺児支援に充てていましたが、2026年からは全額を国内遺児支援に充てます

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会社概要

あしなが育英会

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URL
https://www.ashinaga.org
業種
教育・学習支援業
本社所在地
東京都千代田区平河町2丁目7番地5号 砂防会館本館4階
電話番号
03-3221-0888
代表者名
村田 治
上場
未上場
資本金
-
設立
1993年04月