国際NGOプラン・インターナショナル来日中の元オーストラリア首相ジュリア・ギラードGPE理事会議長と教育への支援拡充へ向けた協力で合意

2017年12月1日、プラン・インターナショナル事務局長の佐藤活朗と、同団体アドボカシー担当の城谷尚子は、世界銀行東京事務所において、元オーストラリア首相のジュリア・ギラード氏と面会し、教育支援拡充にむけたNGOの取り組みを伝え、世界の子どもたちの良質な教育機会の確保に向けた連携体制の強化を確認し合いました。
ギラード氏は、オーストラリア初の女性首相を2期3年つとめ、現在は教育のためのグローバル・パートナーシップ(Global Partnership for Education以下、GPE)の理事会議長をつとめています。
世界の子どもたちの教育支援拡充へ
GPEは、開発途上国、先進国、国際機関、市民社会、民間企業などが協力している、開発途上国の教育を支援するための国際的なパートナーシップで、初等教育に焦点を当てつつ、就学前教育、中等教育の支援を実施。女子教育や紛争影響地域への教育支援も優先分野として活動しています。4年に1度、各国政府や企業などから資金を調達し、開発途上国がデータや調査結果に基づいた政策をたて効果的な教育制度を構築するよう支援しています。

ギラード氏は、河野太郎外務大臣への表敬や議員との面会の報告と、「持続可能な開発目標(SDGs)」により教育目標が定められたこと、今回の資金調達会議がフランスとセネガルの大統領が中心的な役割を担っていることもあり、前回の資金調達会議よりも教育への機運が高まっていると認識しており、日本政府の拠出金額が経済規模に見合った額になることを期待すると発言しました。

城谷からは、JNNE(途上国で教育支援を行う21団体からなる「教育協力NGOネットワーク」)が行っている「世界一大きな授業」の教材の中でGPEにも触れており、多くの市民にGPEを知る機会を提供していること、また、「国会議員のための世界一大きな授業」を実施し、議員のGPEの理解促進をすすめ、日本政府に対しGPEへの拠出増加を働きかける政策提言を行っていることを伝えました。

GPE、JNNEの参加者とGPE、JNNEの参加者と

 

 

 

プラン・インターナショナルの取り組みを説明する事務局長 佐藤プラン・インターナショナルの取り組みを説明する事務局長 佐藤

日本での取り組みを報告する城谷職員日本での取り組みを報告する城谷職員


GPEとプラン・インターナショナルの協働
GPE設立当初から協働しているプラン・インターナショナルは、2018年2月にセネガルのダカールで開催される「ダカールGPE資金調達会議」にむけて、今後4年間に財政的コミットメントを取りつけるために各国へむけた宣言も発しています。日本でも、途上国で教育支援を行う21団体からなる「教育協力NGOネットワーク(JNNE)」の副代表や、「世界一大きな授業」の事務局を毎年つとめて、他団体と協働した市民への啓発活動や日本政府に対するODAにおける教育支援の拡充を訴えています。

世界の教育の現状
2015年に世界の指導者たちは、SDGsのなかで、2030年までにすべての子どもが初等・中等教育を無償で受けられることを約束しています。その達成のためには、政府が教育予算を増やす自助努力と、不足分の資金援助が必要です。
2017年現在、1億6000万人の女の子が学校に通えず、現状が続くならば、低所得国と中所得国の4億人以上の女子が2030年になっても中等教育を受けられないことになります。

「ダカールGPE資金調達会議」へむけて
プラン・インターナショナルは、ウガンダ、セネガル、パキスタン、フィリピンの活動国でも、女子教育への投資を増やすよう各国政府に呼びかけています。「開発途上国を含むすべての政府は、国家予算の少なくとも20%、またはGDPの6%を教育が教育に割り当て、国の教育制度にもっと多くの資金を投入する必要がある」と、プラン・インターナショナルのシニア教育政策顧問のヨナ・ネステルは述べています。

プラン・インターナショナル アドボカシー担当 城谷 尚子のコメント
「日本のODAのうち教育支援への支出はわずか1.9%。
GPEへの拠出もG7諸国の中では一番低く、0.5%です。各国政府の努力により、『女の子だから』学校に通えないという状況は大きく改善しました。しかし、次の中等教育にすすむにはまだまだ障壁があります。子どもたちが質の高い教育を受け、必要なスキルを身につけることは、SDGsを達成するうえで不可欠です。」

 

プラン・インターナショナルは、子どもの権利を推進し、貧困や差別のない社会を実現するために世界70カ国以上で活動する国際NGOです。創立は1937年。長年にわたり、子どもや若者、地域の人々とともに地域開発を進めてきました。すべての子どもたちの権利が守られるよう、とりわけ女の子や女性への支援に力を入れています。市民社会、政府機関や国際機関と連携しながら、世界を持続的に、前向きに変えていきます。

 



 

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会社概要

URL
https://www.plan-international.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22 サンタワーズセンタービル10階・11階
電話番号
03-5481-6100
代表者名
池上 清子
上場
未上場
資本金
-
設立
1983年05月