【2025年までに女性の就業率82%に向けた取り組みとは】自治体職員が注力する子育て支援施策、「地域子育て支援拠点事業」が40.6%で最多
~一方で、「指導員の確保」や「指導員の待遇改善」に課題が残る結果に~
子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ」を運営する株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗)(https://www.g-asuka.co.jp/)は、「子育て支援」に関する業務を行っている自治体職員101名を対象に、自治体職員の「子育て支援」に関する意識調査を実施いたしましたので、お知らせいたします。
- 調査サマリー
- 調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022年5月25日〜同年5月26日
有効回答:「子育て支援」に関する業務を行っている自治体職員101名
- 政府の掲げている目標「2025年までに女性の就業率82%」、約3割が認知
・知っている:31.7%
・知らない:68.3%
- 75.0%が、「2025年までに女性の就業率82%」の目標を意識して子育て支援業務を実施
・非常に意識して実施している:40.6%
・やや意識して実施している:34.4%
・意識して実施していない:25.0%
- 特に注力している子育て支援施策、第1位「地域子育て支援拠点事業」(40.6%)、第2位「ファミリー・サポート・センター事業」(28.7%)
・地域子育て支援拠点事業:40.6%
・ファミリー・サポート・センター事業:28.7%
・放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ):27.7%
・一時預かり事業:24.8%
・延長保育促進事業:18.8%
・養育支援訪問事業その他要支援児童、要保護児童等の支援に資する事業:15.8%
・乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業):14.9%
・病児・病後児保育事業:14.9%
・子育て短期支援事業:9.9%
・妊婦健康診査:9.9%
・利用者支援事業:8.9%
・実費徴収に係る補足給付:2.0%
・その他:6.9%
・わからない/答えられない:16.8%
- 他にも、「子育ての無償化」や「共働き世帯をサポートする事業」などの回答も
<自由回答・一部抜粋>
・50歳:子育ての無償化。
・32歳:共働き世帯をサポートする事業を重点的に動向確認している。
・42歳:待機児童問題。
・35歳:自園で園庭開放をしている。
・48歳:保育士及び子育て支援員への給与支援。
・59歳:ひとり親家庭支援施策。
・41歳:虐待防止の啓発。
・40歳:育児不安への対応、電話相談。
- 子育て支援施策の課題、半数以上が「指導員の確保ができない」と回答
・指導員の確保ができない:50.5%
・指導員の待遇の改善が難しい:44.6%
・活動場所を確保できない:30.7%
・子育て支援施策の認知度が低い:29.7%
・施策ごとの趣旨や目的の違いの説明が難しい:22.8%
・施策におけるNPO法人との境目が難しい:6.9%
・その他:13.9%
・特にない:2.0%
・わからない/答えられない:7.9%
- 75.2%が、「母子保健と児童福祉の連携に取り組んでいる」と回答
・積極的に取り組んでいる:35.6%
・やや取り組んでいる:39.6%
・あまり積極的に取り組んでいない:13.9%
・全く取り組んでいない:4.0%
・わからない:6.9%
- 約8割が、「母子保健と児童福祉の連携」に課題を実感
・非常に感じている:28.7%
・やや感じている:51.5%
・あまり感じていない:18.8%
・全く感じていない:1.0%
- 「シームレスな支援が難しい」や「即時に情報交換がしにくい」などの声」という声も
<自由回答・一部抜粋>
・41歳:シームレスな支援が難しい。
・57歳:職務を行う場所が離れていて、即時に情報交換がしにくい。
・45歳:虐待対応に対するリスクアセスメントの違い。
・46歳:同一の対象者に縦割りの支援になってしまいがち。
・61歳:人材の確保。
・54歳:連携をもっとスムーズに。
・31歳:地域によって差が出る場合がある。
・55歳:情報交換の場が少ない。
・50歳:住み分け、どちらが主管課になるかでモメる。
・43歳:互いの制度、分掌事務を把握してない。
- 今後さらに注力する子育て支援施策、「地域子育て支援拠点事業」(42.6%)や「ファミリー・サポート・センター事業」(36.6%)
・地域子育て支援拠点事業:42.6%
・ファミリー・サポート・センター事業:36.6%
・養育支援訪問事業その他要支援児童、要保護児童等の支援に資する事業:26.7%
・放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ):24.8%
・一時預かり事業:23.8%
・延長保育促進事業:23.8%
・病児・病後児保育事業:22.8%
・子育て短期支援事業:18.8%
・利用者支援事業:16.8%
・乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業):15.8%
・実費徴収に係る補足給付:11.9%
・妊婦健康診査:10.9%
・その他:5.9%
ー43歳:産後ケア
ー67歳:児童発達支援事業。
ー46歳:子ども食堂。
ー35歳:手続きのデジタル化。
ー37歳:障害児、医療的ケア児等の保育園や幼稚園の受け入れ。
・わからない/答えられない:17.8%
- 他にも、「一人親支援」や「見守る目の充実」などの支援施策に注力する意向も
<自由回答・一部抜粋>
・62歳:一人親支援。ヤングケアラー対策。
・40歳:見守る目の充実。
・32歳:企業等、働く場と連携したサポート。
・48歳:児童福祉に関係する従事者全般への待遇改善。
・67歳:発達障害児の児童発達支援事業の拡充。
・50歳:子育て無償化。
・49歳:給食費無料化。
・41歳:2歳児への子育てアンケート。育児不安の早期把握目的。
- まとめ
まず、政府が設定している目標である「2025年までに女性の就業率82%」について伺ったところ、約3割が認知しており、そのうちの75.0%が、この目標を意識して子育て支援を実施していると回答しました。そこで、注力している子育て支援には、「地域子育て支援拠点事業」(40.6%)、「ファミリー・サポート・センター事業」(28.7%)、「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)」(27.7%)が上位を占める結果となり、他にも「子育ての無償化」や「共働き世帯をサポートする事業」などに注力しているという声も見受けられました。
子育て支援施策についての課題については、「指導員の確保ができない」(50.5%)、「指導員の待遇の改善が難しい」(44.6%)が上位となりました。また、75.2%が、母子保健と児童福祉の連携を行いつつも、約8割が双方の連携に課題を感じていることが明らかとなり、「シームレスな支援が難しい」や「職務を行う場所が離れていて、即時に情報交換がしにくい」などの課題の声が寄せられました。今後(さらに)注力する意向のある子育て支援施策については、「地域子育て支援拠点事業」(42.6%)、「ファミリー・サポート・センター事業」(36.6%)が上位となり、他にも「一人親支援」や「見守る目の充実」などが挙げられました。
今回の調査より、政府が設定している「2025年までに女性の就業率82%」という目標自体の認知度は3割程度でありながらも、この目標を意識した取り組みが少しずつ各自治体で進んでいる実態が窺えました。目標達成には「子育て支援」が必要不可欠と考えられていますが、「指導員の確保」や「指導員の待遇改善」の他、「母子保健と児童福祉の連携」にも課題が潜んでいるようです。特に、母子保健と児童福祉においては、制度的にも物理的にも離れているため、「シームレスな支援」や「迅速な情報交換」などに課題を抱えている声が多く見受けられました。女性の就業率向上に欠かせない「子育て支援」ですが、地域全体で子育てができる体制をいかにうまく構築するかが重要となりそうです。
- 会社概要
設立 :1994年8月30日
代表取締役:萩野 吉俗
所在地 :東京都文京区小石川5丁目2番2号 明日香ビル3F
事業内容 :・保育室の設置・運営(院内保育室、企業内保育室、認可保育所)
・自治体と連携した子育て支援事業
(児童館、放課後児童クラブ、子育て支援拠点、こども広場等の運営)
・保育に関わる人材の派遣・紹介(保育士・幼稚園教諭・看護師・栄養士など)
・居宅訪問型子育て支援
(ベビー・キッズシッターサービス、家事代行サービス、自治体の委託業務)
・臨時保育室の設置・運営(イベント時保育サービス)
・保育に関わる人材の教育(研修会、講演会、各種セミナーの開催)
・新規保育事業の開発及びコンサルティング
URL :https://www.g-asuka.co.jp/
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