【新商品】バリ取りに特化した高圧水部品洗浄機「JCC 104 HYBRID」を開発
部品洗浄機にバリ取り用の高速スピンドルを搭載し、高圧水との二刀流でバリを徹底除去!
本商品は、11月8日(火)~11月13日(日)まで東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される、工作機械の見本市「JIMTOF 2022 ※2」に出品します。
1.装置概要
水を超高圧で噴射し、あらゆる部品のバリ取り・洗浄を行う、高圧水部品洗浄機のベストセラー「JCC」シリーズの新商品です。最高50MPaの高圧水を噴射して、部品のバリや切りくずを除去する「JCC 104 WIDE」に、バリ取り用の高速スピンドルモーター「BARRIQUAN (バリカン)」を搭載しました。
部品の外側のバリは「BARRIQUAN」を用いて素早く取り除き、交差穴・深穴といったツールが届かない部品内部のバリは、高圧水で狙い撃ちして除去します。また、中空2軸傾斜円テーブルを搭載したことで、ワークの6面全てのバリにアクセス可能になりました。これ1台にバリ取り工程と洗浄工程を集約でき、設備費用と設置スペースを抑制しながら、金属部品のバリを徹底的に除去します。
2.開発背景
部品加工時に発生するバリの除去は、作業者による手作業で実施することが多く、特に鋳物のように部品の形状が安定しない場合などは、自動化が難しい分野です。また、日本では少子高齢化が進み、世界と比較して生産性が低い点などから、自動化・省人化が求められています。
近年、バリ取り分野では、各社から多様なツールが盛んに開発され、ロボットによるバリ取り装置などが販売されています。当社では、ユーザフレンドリーで使いやすい自動化バリ取り装置を目指し、本機を開発しました。開発でこだわった点は以下のとおりです。
① 加工現場で使い慣れたCNC制御を採用。
② 座標管理のしやすい直行軸で構成されている。
③ フローティング加工や高圧水バリ取り加工は、狙いプログラムの調整が簡単である。
3.特長
(1)フローティング加工で高効率なバリ取りを実現!
最高20,000min-1のフローティング機構付き高速スピンドルモーター「BARRIQUAN」の、JCC専用機種を搭載。刃具をワーク形状にならわせるため、ワーク寸法にばらつきがあってもバリの取り残しや削り過ぎを防ぎます。
(2)高圧水による圧倒的な洗浄力!
最高50MPaの高圧水は、交差穴・深穴・段差部といったツールが届かない箇所もバリ取り可能です。また、高圧水でのバリ取りは同時に洗浄も行うことができ、工程を集約できます。
(3)CNC制御で、誰でも操作可能!
NC装置で制御するため、使い慣れたGコード ※3で操作可能です。ロボットのように複雑な教示や特別なスキル・資格は必要ありません。日頃から加工機や洗浄機を使っている現場であれば、すぐにご活用いただけます。
(4)ワークの6面全てを同一条件でバリ取り!
全ての面を一台でバリ取り・洗浄するために新開発した、底面がオープンになっている中空2軸傾斜円テーブルを搭載。割り出し5軸制御により、取り付け面も含めたワークの6面全てでバリ取りが可能です。斜めに空いた穴やリブ部などへも容易にアクセスできます。
(5)バリ取りと洗浄の工程集約で、生産性を向上
バリ取り工程は手作業で行われていることが多く、多くの時間とコストが必要です。本機はこれ1台で精度の高いバリ取りと洗浄をまとめて行えるため、自動化・省人化に貢献し、生産性を向上させます。
(6)省エネパッケージ「JCC-eSmart」搭載で環境にも優しい!
部品洗浄機で最も消費電力が大きい高圧水発生ポンプの動力を最適化し、消費電力を大幅に削減する省エネパッケージ「JCC-eSmart」を標準搭載しています。「JCC-eSmart」による動力の最適化は、消費電力を削減するだけでなく、高圧水を用いたバ
リ取り条件の調整にも効果を発揮します。
4.仕様等
5.用語・補足
※1 バリ取り
金属部品の加工時にできる突起を「バリ」と呼び、このバリを除去することを「バリ取り」と言います。バリを残したままにしていると、部品の組み付けに支障をきたしたり、脱落したバリが装置の故障を引き起こしたりするため、取り除くことが基本です。
※2 JIMTOF2022
「世界四大工作機械見本市」の一つとされ、最先端の工作機械やその関連機器・技術が世界中から集結する展示会です。
■会期:2022年11月8日(火)~11月13日(日)
■会場:東京ビッグサイト
■主催:一般社団法人日本工作機械工業会、株式会社東京ビッグサイト
■URL :https://www.jimtof.org/jp/index.html
※3 Gコード
Gコードとは、NC工作機械の内部設定を処理するためのコードです。Gコードで指令することで、NC工作機械の工具などの軸移動や座標設定、回転、対象加工物の加工方法などを、細かく設定することが可能です。
【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】
株式会社スギノマシン
精密機器事業本部 技術統括部(滑川事業所) 応用開発課
TEL:(076)475-5112
<会社概要>
■会社名:株式会社スギノマシン ■代表者:代表取締役社長 杉野 良暁
■本社所在地:〒936-8577 富山県滑川市栗山2880番地
■TEL:(076) 477-2555(代) ■創業:1936年3月1日
■事業:高圧ジェット洗浄装置、超高圧水切断装置、原子力発電保守用機器並びに廃炉機器、湿式・乾式微粒化装置、ドリリングユニット、タッピングユニット、マシニングセンタ、拡管工具・装置、抜管装置、鏡面仕上工具、バイオマスナノファイバー、産業用ロボット等の開発、設計、製造、販売
■URL:https://www.sugino.com/
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