【調査報告】Meta LlamaCon 2025分析で見えた重要要素を並べて全体像を理解させるキーノート構造
— ストーリーが分岐するのは、「話題が多いから」ではなく「全体像の見せ方」が要因 —
知識表現AIを用い、会話・文章情報から組織課題を可視化するコグニティ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:河野理愛、以下「コグニティ」)は、Metaが開催した「LlamaCon 2025」を対象に、キーノートの発話構造を分析した調査レポートのサマリーを公開しました。LlamaCon 2025は、ライブ感を持たせながら話は具体的な点から始まり、様々に分岐しながら主題を語るという構造上の特徴を示しました。さらに話題の群を確認すると、その分岐は単なる論点の多さではなく、AI時代の重要要素を横に並べて展開させながら関連付けて全体像を提示する“進み方”として現れていました。

■ 調査の背景
コグニティはこれまで、さまざまなキーノートの違いは単一の比較指標では説明しきれず、少なくとも「提示形態・起点設定・展開構造」という伝達設計三要素の組み合わせが必要であることを示してきました。その中で「展開構造」については、直線性が強い回/分岐性が強い回があること自体は示せる一方で、それぞれがどのような“進み方”を意味するのかは、なお整理の余地がありました。今回、LlamaCon 2025を加えて分析したことで、分岐性の強い構造が持つ意味を、より具体的に読み解くことができました。
*本キーノート分析シリーズでは、届け方(提示形態)/語り始め(起点設定)/進め方(展開構造)の3点で、キーノートを比較しています。
*既報
・【調査報告】Apple, NVIDIA, AMD, SoftBankキーノートを分析したら伝達設計の三要素が見えてきた: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000072.000012053.html
・【調査報告】スティーブ・ジョブズ、伝説の「WWDC1997」AI分析で見えた2つの基本モード: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000012053.html
・【調査報告】WWDC2025 Keynote分析で見えた「直線設計」: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000068.000012053.html
・【調査報告】SoftBank World年代比較分析で見えた「届け方」に加わる「語りの起点」という第2の軸: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000067.000012053.html
■ 分析の概要
本分析では、コグニティの特許技術「CogStructure」を用い、キーノートの発話を構造化して比較可能な指標へ変換しています。主な指標として、ストーリー展開(直線/枝分かれ/複数オプションなど)、1000文字あたりの指示語、フィラー、話すスピード(1分あたり文字量)、主要話題(上位話題)などを抽出し、伝達設計三要素(提示形態・起点設定・展開構造)の観点から分析し特徴づけます。
*本リリースに記載する数値・分類は、コグニティの調査によるものです。
※お問い合わせ先:https://cognitee.com/contact
■ 主な結果①:LlamaCon 2025は「ライブ感を保ち・機能中心・分岐性強」の特徴を持つ
LlamaCon 2025を伝達設計三要素で見ると、ライブ感が比較的強く、話題の起点は機能側に寄り、ストーリーの展開構造は分岐性が強いという特徴が見えてきます。全体の長さ31分50秒の中で、フィラーは「ええ・えー」24回、「えっと・ええと」15回、「まあ」2回、「ああ」1回が検出され、フィラー頻度は約4.6回/1000文字でした。対談形式に由来するライブ感が、構造上も保たれていることが分かります。また、主要話題の上位には「技術スタックのすべてを再考する必要がある」「世界クラスのサービスとしてのコンピューティング、ストレージ、ネットワーク、AIアクセラレータを構築したい」等が検出されており、語りの起点が機能側に寄っていることが確認できます。一方でストーリー展開は「直接的展開2/枝分かれ展開5」と、分岐性が強い構造として分析されています。

【図の見方】横軸=提示形態(編集度:フィラー頻度)、縦軸=起点設定(世界観比率)、ドット色=展開構造。WWDCはApple WWDC、SBWはSoftBank Worldの略、NVIDIAとAMDはその年のCESでのキーノートです。
*フィラー頻度は話量(文字数)で正規化し、回/1000文字で算出しています。
*横軸は対数表示のため、フィラー頻度が0(検出なし)の場合は、表示上は最小値(ε)に置換してプロットし、「検出なし」として扱っています。
*縦軸は主要話題3件のうち「世界観」判定の件数(0/3〜3/3)で4区分しています。
*ドット色は、赤が直線性強、緑が直線性弱、薄青が分岐性強を表しています。
【読み取れること】LlamaCon 2025は、ライブ感を保ちながら「機能中心・分岐性強」の位置に現れます。
【示唆】分岐性は、編集度の高さだけに結びつくのではなく、ライブ感を伴う構成でも現れ得ます。
■ 主な結果②:LlamaCon 2025の主題は、AI時代を支える「関係要素の総体」にある
分析結果から上位話題と説明のある話題を追うと、主題は単一機能の訴求ではなく、AI時代の実装を支える複数の重要要素へ広がっています。具体的には、オープン/クローズドの併存、マルチモデルアプリケーション、プロトコルや標準化、エージェントが使用するツールとインフラ、既存ワークフローへの統合、ドキュメント/アプリケーション/Webサイトの境界再編などが繰り返し語られています。これらはAIを基軸としつつも、一本の主線へ単純に畳み込まれず、関係要素が横に展開され「AI時代の全体像」を構成する総体として提示されています。つまり、「関係展開型」の分岐が現れていると整理できます。
(以下の図2-1~2-3はLlamaCon 2025で横展開される関係要素を示します。)

【図の見方】
聴衆に印象を残せたと分析された話題のうち、上位10件をリストアップしています。

【図の見方】
抽出された話題のうち、説明がされている話題は10件であると検出されています。

【図の見方】
何らかの掘り下げをした話題、および代表的な実文を抜粋しました。全話題の網羅ではなく代表例のみを提示しています。
【読み取れること】上位話題・掘り下げ話題・実文のいずれでも、オープン/クローズド、インフラ、コパイロット、ワークフロー統合等の“関係要素”が並び、それぞれの単一機能としてではなく総体として語られています。
【示唆】本件の分岐性は「論点が多い」ではなく、重要要素を横に展開しながら全体像として理解させるための構造=「関係展開型」の分岐と読めます。
■ 主な結果③:展開構造は、主題の“進み方”を示す設計変数として読み替えられる
既報のWWDC2025分析では、直線性の強いストーリー展開は、複数の論点を横に展開するのではなく、主線に沿って重要要素を順に積み上げる構造として整理してきました。ここでの直線性は「論点が少ない」ではなく、複数要素が一つの主題へ向かって収束していく進み方を示す、と読めます。一方、LlamaCon 2025では、分岐性の強い展開が、関係要素を横に展開しながら全体像を提示する手法として用いられている可能性が示唆されました。すなわち、直線性は「主題への収束度」、分岐性は「関係展開による全体像提示」を意味すると捉えられ、展開構造は“主題をどう進めるか”という設計方針を表す変数として読み替えられます。

【図の見方】上:WWDC2025型「収束型の直線」、下:LlamaCon 2025型「関係展開型の分岐」を概念図で示します。
【読み取れること】収束型では、複数の話題が一本の主線上で統合されながら前進します。一方、関係展開型では複数の話題が横方向に展開され、主題が全体像として理解されます。
【示唆】展開構造の違いは複雑さの差ではなく、「何をどう進めるか」という設計差として読むべきです。
■ コグニティの示唆
今回のMeta LlamaCon 2025では、ストーリーの分岐は「話題が多いこと」や「主題の散漫さ」を意味していませんでした。オープン/クローズド、インフラ、コパイロット、ワークフロー統合など、AI時代を支える複数の重要要素を横に展開して関係づけし、全体像として理解させるための進ませ方として分岐が現れていました。
一方で、WWDC2025の分析では、主線で語り切る直線性の強いストーリー展開が明らかになっています。これらより、伝達設計三要素の「展開構造」は、論点の多少ではなく、主題提示の設計方針を表す変数だと整理できます。すなわち、主題を一本の軸へ畳み込みながら前進する「収束型」と、関係要素を横展開して全体像で理解させる「関係展開型」という、少なくとも二つの進め方が存在します。
企業がキーノートを設計する際には、広い主題を一本の軸へ収束させるのか、関係要素を横に展開しながら全体像として示すのかを、事前に選ぶ必要があります。コグニティは今後も、発話・文章の構造分析を通じて、キーノートにおける主題の進め方の違いを、改善に使える指標へ変換してまいります。
■ 分析レポートについて(限定公開)
本分析の詳細版(構造図、比較観点の定義、抽出ルール、参考図表を含む)は限定公開です。技術プレゼンに関係する皆様には、世界的Tech企業の事例から得られる「伝える技術」に関する情報を共有します。取材・内容確認・レポート閲覧をご希望の方は、下記お問い合わせ先までご連絡ください。
※お問い合わせ先:https://cognitee.com/contact
*本リリース中で言及している会社名・製品名は、各社の商標または登録商標です。
*本リリースに記載する数値・分類は、コグニティの調査によるものです。
*イベント内容は公開情報に基づき整理しています(代表例は網羅ではありません)。
*本分析は発信構造の比較であり、特定の企業・人物の優劣を断定するものではありません。
■ トライアルのご案内:Baseline Review機能
コグニティは、会話・文章などの定性データを、独自の構造化技術により「改善に使える指標」と「行動に落ちる示唆」に変換する分析サービスを提供しています。商談・会議・社内共有・研修・顧客対応・IRなど、目的に応じてコミュニケーションの“伝わり方”と“成果につながる要因”を可視化し、改善の優先順位と打ち手を提示します。
その入口として、短期間で現状の課題と改善の方向性を把握できる「Baseline Review(お試し)」を5万円(税別)で2026年1月27日にリリースいたしました。個人・組織の力量を確かめるため、パフォーマンスが良いトーク/悪いトークの違い(構成・論点の置き方・説得の流れ等)や最終版の再レビュー(Before/After比較)として、録画・音声・書類等を2本ご提出いただくことで、分析結果とブリーフィング1時間でフィードバックします。(個人利用の場合は、ブリーフィングに代わりメールもしくはオンラインセミナーにて実施)

申込ページ:https://cognitee.com/baseline-review-cog-evidence
【コグニティ株式会社 会社概要】
◯ 社 名:コグニティ株式会社
◯ パーパス :技術の力で、思考バイアスなき社会を。
◯ 事業内容 :定性情報の定量化技術を使った組織分析サービス
◯ 本 社:〒140-0015 東京都品川区西大井一丁目1番2-208号
◯ 設 立:2013年3月28日
◯ Web:https://cognitee.com/
◯ 資本金:6億円(準備金含む)
◯ 従業員:71名(リモートワーカー含む)
◯ 代表者:代表取締役 河野 理愛
◯ 受賞歴他 :
■EY Innovative Startup エンタープライズ部門受賞(2019)
■第11回 HRアワード 人材開発・育成部門 最優秀賞(2022)
■第22回 一般社団法人日本テレワーク協会 テレワーク推進賞 優秀賞受賞(2022)
■第3回TOKYOテレワークアワード 推進賞(2023)
本件に関するお問合せ
コグニティ株式会社 広報担当:奥井
Email: okuinagisa@cognitee.com TEL: 03-4212-8445
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