運動の種類で睡眠が変わる!筋トレで睡眠の質が向上  睡眠研究の権威・柳沢正史教授とアリナミン製薬が「疲れと睡眠の関係」共同研究の成果を発表

「疲れすぎると眠れない」に新たな発見―高強度有酸素運動は睡眠の質に課題も 抗疲労成分による睡眠改善の効果検証を10月からスタート

アリナミン製薬株式会社

アリナミン製薬株式会社(本社:東京都千代田区)は、9月29日に睡眠研究の権威である柳沢正史教授(国立大学法人筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS) 機構長、株式会社S’UIMIN会長)と2024年度から進めてきた「疲れと睡眠の関係、および抗疲労成分の効果」に関する共同研究プロジェクトにおける、研究成果発表会を開催しました。

【研究背景】

■「疲れと睡眠の関係」は未解明な部分が多い壮大なテーマ。「疲れると眠くなる」一方、「疲れすぎると眠れない」の声も。疲労による睡眠状態への影響を検証へ。

 アリナミン製薬は1954年に日本初のビタミンB1誘導体製剤「アリナミン糖衣錠」を発売して以来、70年以上にわたり「疲れ」に向き合い、多様化するニーズに応じた製品を提案し続けてきました。近年は「明日の元気を変えていく」をコーポレートメッセージに、疲労対処だけでなく「睡眠」の重要性にも着目し、「アリナミン ナイトリカバー」シリーズや「ベンザブロックYASUMO」を展開しています。

生活者が悩む「疲れと睡眠の関係」については、自覚指標もブレやすく、科学的なメカニズムが十分に解明されていません。一般的に「疲れると眠くなる」と言われる一方、「疲れすぎると眠れない」という声もあり、疲れと睡眠の関係性は未だ明確ではなく、壮大な研究テーマです。

こうした背景から、アリナミン製薬は、世界トップレベルの睡眠研究拠点である筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)および、脳波測定デバイスを用いた睡眠測定サービスを提供するS’UIMIN社と連携し、2024年9月より「疲れと睡眠の関係、および抗疲労成分の効果」に関する3か年計画の共同研究を開始しました。昨年9月3日に共同研究開始の発表会を開催した際には、「疲れすぎて眠れない、は本当か?」といった話題が広まり、「研究が進めば、スポーツ医学や産業医学にも役立つ成果が期待される」等のコメントも寄せられました。

本研究の第一段階では、「運動様式・強度の違いによる、疲労と睡眠への影響」を検証することを目的に、睡眠の質については、主観的な調査に加え、S’UIMIN社が提供している脳波測定デバイスを用いた客観的なデータも取得し、研究を行いました。

アリナミン製薬 森澤代表取締役社長
アリナミン製薬 西窪常務執行役員

【研究成果】

■運動様式・強度によって、睡眠への影響が異なる。高強度の筋トレでは睡眠の質が良好となり、高強度の有酸素運動では睡眠の質が低下する傾向に。

研究の結果、高強度のレジスタンス運動*を行った日は、主観的および客観的な疲労度が高く、睡眠の質が良好となることが明らかとなりました。一方で、高強度の有酸素運動**を行った日は、主観的および客観的な疲労度が高いのは同様でしたが、主観的および客観的な睡眠の質は低下する傾向が示されました。なお、どちらの運動様式も中強度であれば、疲労度にも睡眠の質にも変化はありませんでした。

すなわち、「疲れすぎて眠れない」という事象について、運動による疲労に関して言えば、高強度の有酸素運動では確かに「疲れすぎると眠れない」現象が確認されましたが、レジスタンス運動では確認されず、運動の強度や様式によって異なることが初めて明らかとなりました。

* 1 RM(1回だけ挙げられる最大重量)の80%相当の負荷で、上半身2種、下半身2種、計4種のマシンウエイトトレーニングを60分間、実施

** 最大心拍数の80%相当の負荷で、自転車エルゴメーターでの走行トレーニングを60分間、実施

筑波大学 柳沢教授
筑波大学 大藏教授

【今後の展望】

■高強度の運動を実施した日に、抗疲労成分フルスルチアミンを服用した際の、抗疲労および睡眠の質改善効果を検証する。

本プロジェクトは、長期的な計画で3年間の研究期間を設定し、スタートしました。

第一段階で得られた研究成果を基に、第二段階では抗疲労成分フルスルチアミンの睡眠の質改善効果の検証に本格的に取り組みます。具体的には、疲労度が高く、かつ睡眠の質が低下し得る運動、すなわち高強度の有酸素運動を実施した日に、同成分を服用した際の、抗疲労および睡眠の質改善効果を臨床試験により検証予定です。研究は2025年10月からスタートし、2026年度に結果が得られるスケジュールで、進めていきます。

<筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS) 機構長、 

株式会社S’UIMIN 取締役 CSO会長  柳沢 正史 プロフィール>

1960 年東京生まれ。筑波大学大学院修了、医学博士。米国科学アカデミー正会員。大学院在学中であった 1988 年に血管制御因子エンドセリンを、 1998 年に睡眠・覚醒を制御するオレキシンを発見。31歳で渡米し、24年間にわたりテキサス大学とハワードヒューズ医学研究所で研究室を主宰。2012年、文部科学省世界トップレベル研究拠点プログラム国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)を設立。2017年、株式会社S'UIMINを起業し、2022年より代表取締役。紫綬褒章(2016年)、朝日賞、慶應医学賞(2018年)、文化功労者(2019年)、ブレークスルー賞(2023年)、クラリベイト引用栄誉賞(2023年)など多数受賞。

<筑波大学 体育系教授、

国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS) 主任研究者 大藏 倫博 プロフィール>

兵庫県尼崎市生まれ。筑波大学大学院修了、博士(体育科学)。2003年に米国ルイジアナ州立大学ペニントンバイオメディカルリサーチセンターの研究員を経て、2004年筑波大学講師、2010年同准教授、2020年より体育系教授。2021年より国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS) 主任研究者。専門は健康増進学、運動疫学、体力測定・評価、肥満・高齢者の健康支援、転倒予防など。スポーツ庁健康スポーツ課技術審査委員会委員、日本体育測定評価学会常任理事、日本健康支援学会理事、日本体力医学会評議員などを務める。

【アリナミン製薬株式会社について】

会社名 :アリナミン製薬株式会社

本社  :〒100-0005 東京都千代田区丸の内一丁目8番2号

代表  :代表取締役社長 森澤 篤

事業内容:医薬品、医薬部外品、医療機器、食品等の製造および販売

URL  :https://alinamin-pharma.co.jp/

【株式会社S’UIMINについて】

会社名 :株式会社S’UIMIN

本社  :〒151-0061 東京都渋谷区初台1-51-1 初台センタービル817

代表  :代表取締役社長 大森 元気

事業内容:装着性の良い脳波測定ウエアラブルデバイスとAIを駆使した自動解析による睡眠測定サービスを提供。医療機器認証取得によるプロフェッショナルサービスも提供。

URL  :https://www.suimin.co.jp/

【筑波大学について】

大学名    :国立大学法人 筑波大学

筑波キャンパス:茨城県つくば市天王台1-1-1

学長     :筑波大学長 永田 恭介

URL     :https://www.tsukuba.ac.jp/

以上

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

アリナミン製薬株式会社

19フォロワー

RSS
URL
https://alinamin-pharma.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
東京都千代田区丸の内1-8-2 鉄鋼ビルディング23階
電話番号
03-6212-8501
代表者名
森澤 篤
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年04月