NEDO「DER等を活用したフレキシビリティ技術開発」事業へ参画アグリゲーターとして系統混雑時の需要シフト・創出等の効果を検証
株式会社エナリス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:都築実宏、以下、エナリス)は、東京電力パワーグリッド株式会社(以下、東電PG)をはじめとする10者と共同で、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)が実施する「2025年度 電源の統合コスト低減に向けた電力システムの柔軟性確保・最適化のための技術開発事業(日本版コネクト&マネージ2.0)/研究開発項目1 DER等を活用したフレキシビリティ技術開発(以下、本事業)」の公募に応募し、採択されました。事業期間は2025年7月から2027年3月までを予定しています。
■本事業について
第6次エネルギー基本計画における「再生可能エネルギーの主力電源化」に向け、分散型エネルギーリソース(DER)を活用し、再生可能エネルギーの主力電源化を基盤とする次世代型の送配電ネットワークの実現が求められています。その実現手段として、DERの活用状況を共有し制御を可能とする仕組み「DERフレキシビリティ」を確立することが急務となっています。
本事業では、昨年度までに「電力系統の混雑緩和[1]のための分散型エネルギーリソース制御技術開発(FLEX DERプロジェクト)」[2]において抽出された「DERの運用高度化」や「DER不応動時のセーフティネット方策」といった課題を踏まえ、社会実装に向けた検討及び将来の適用領域拡大に向けて検討を進めます。
また、DER を系統運用と連携し全体最適を図りながら活用するため、DERを活用した系統混雑緩和と需給バランス等を維持する仕組みの検討も実施します。
■本事業におけるエナリスの役割
エナリスは、本事業の「フレキシビリティを活用した系統混雑緩和技術の確立(FLEX-DER検討)」のワーキンググループに、低圧リソース等のDERを制御するアグリゲーターとして参画します。ローカル系統エリアに設置されている多数の家庭用蓄電池、ハイブリッド給湯器といったDERを系統混雑緩和に活用することを目指し、群で束ねて管理・制御することによる効果を、フィールド実証を交えて検証します。

参加WG |
フレキシビリティを活用した系統混雑緩和技術の確立(FLEX-DER検討) |
WGの実施事項 |
・予測精度を踏まえたフレキシビリティの運用方法の確立 ・セーフティネットの技術的手段の確立 ・プラットフォーム機能に必要な技術の確立 ・フレキシビリティ活用に向けたDERの運用技術の確立 |
エナリスの検証テーマ |
①低圧DERの運用手法の確立(群管理技術の検討) ・系統エリアに設置されている多数のDERを束ねて群で管理する手法を検討する。 ・DERを群制御方式にて制御することによるDER制御における可用性向上について検討する。 ②フィールド実証を通じた検証 |
研究期間 |
2025年7月から2027年3月(予定) |
活用DER |
・家庭用蓄電池 ・ハイブリッド給湯器 ほか |
実証エリア |
栃木県那須塩原市内 ほか |
参考 |
NEDO発表プレスリリース URL:https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101869.html コンソーシアム共同リリース |
■エナリスとローカルフレキシビリティ
エナリスは、2024年度から北海道大学とローカルフレキシビリティに関する技術を獲得するための研究を始め[1]、ローカル・配電系統において、“いつ、どこで局所的な混雑が起きるか”“再生可能エネルギー余剰が発生し得るか”について解析し、そのエリアの再生可能エネルギー余剰を家庭用蓄電池等のDERに吸収させることによってローカル・配電系統の混雑を緩和する手法を検証しています。
本事業に参画することで、系統を運営する一般送配電事業者と連携した効率的な技術開発検討を行い、系統混雑緩和にDERを活用する仕組みの社会実装の早期化に貢献することを目指します。
エナリスは、社会が所有するDERを活用して再エネ主力電源化と電力安定供給の両立に寄与する仕組みをつくり、豊かな未来社会を実現してまいります。
[1] 変電所や送配電線などの系統設備に流れる潮流がその設備容量を超過してしまうことを電力系統の混雑という。一方、当該系統に接続される需要設備の消費電力量や発電設備の発電量を調整することで系統設備に流れる潮流を変化させ、それにより混雑を緩和させることを混雑緩和という。
[2] https://www.tepco.co.jp/pg/company/press-information/press/2022/1663247_8617.html
※エナリスは参加していません。
[3] https://www.eneres.co.jp/news/20240729.html
<エナリスについて>
エナリスは、2004年創業以来培ってきた需給管理のノウハウを基盤に、エネルギーの効率的な利用を支える各種サービスを提供。2016年より経済産業省のVPP実証事業に取り組み、2020年には「VPPプラットフォームサービス」の営業を開始。2018年からDRサービスとして電源Ⅰ´(調整力公募)に取り組み、現在は、アグリゲーターとして需給調整市場に参加。auエネルギーホールディングス株式会社の子会社、電源開発株式会社(Jパワー)の関係会社。
会社HP(https://www.eneres.co.jp/) サービスサイト(https://www.eneres.jp/)
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