ファインバブル技術を用いた除菌水「Re:Clear(リクリア)」専用の霧化式空間除菌装置を開発,従来の1/3の時間処理で高い除菌効果を確認

〜IHI感染対策デザインラボの共創活動により誕生した次世代オゾン発生装置〜

 IHIのグループ会社である株式会社IHI物流産業システム(本社:東京都江東区,社長:笠 俊司,以下「ILM」)はこのたび,無刺激性,無残留性の特長を持つオゾンガス処理除菌水Re:Clear:リクリア(以下「リクリア」)の除菌能力をより高めるため,薬剤を霧状に発生させる霧化器を開発しました。なお,株式会社トヨタカスタマイジング&ディベロップメント(本社:神奈川県横浜市,代表取締役社長:稲垣 和也,以下「TCD」)の協力のもと実施した除菌試験において,従来の1/3 の処理時間で付着菌を99.99%除菌することを確認しました。
【オゾン水発生装置(霧化器)の除菌および材料劣化試験】
1.試験概要(図1参考)
(1)実施主体:株式会社IHI物流産業システム
 (車両提供:トヨタカスタマイジング&ディベロップメント)
(2)目的:実際使用される救急車内での霧化装置による除菌効果を検証
(3)評価方法:高規格救急車内の14か所(A〜N)に菌付着担体 を設置
(4)評価項目:菌付着担体の減菌率および器材の劣化状態
2.試験結果
(1)20分のリクリア霧化処理で99.99%以上の除菌効果を確認
 今回の除菌試験では,トヨタ救急車“ハイメディック”(高規格準拠, 運転席,傷病者室合わせて約10㎥,実測値)を提供いただき,一般菌(2菌種)を付着させた担体を救急車内の各所に配置。リクリア専用霧化装置(リクリア167ml投入)を20分間(15分霧化,5分蒸発保持)運転させ評価を行い,すべての場所で99.99%以上の除菌効果を確認。
(2)材料劣化に影響しないことを確認(図2参考)
 20分間オゾンガスに暴露させた天然ゴム手袋と45分間リクリアに暴露させた天然ゴム手袋を比較したところ,オゾンガスに暴露したものは劣化で多数の裂け目が生じたが,リクリアに暴露されたサンプルには劣化現象なし。また,救急車内に装備された医療機器やストレッチャーに影響がないことも確認。
 

 

 





 





     図1. 試験概要

   図2. 材料劣化に影響しないことを確認


 IHIとILMは去年,コロナ禍により変化した公衆衛生に関わる社会課題を解決すべく,IHI横浜事業所内に感染対策デザインラボ(以下「本ラボ」)を設立しました。本ラボでは,業種をまたいで公衆衛生に関わる数多くの企業・自治体から課題をいただき,IHIグループが蓄積してきたノウハウでお客さまごと適したソリューションを提供しています。その最初の成果物がリクリア専用霧化式空間除菌装置です。

 複数人が利用する車両(救急車やレンタカー,タクシー),医療や福祉施設(病院,老人ホーム),宿泊や宴会施設(ホテル,旅館,式場)では,感染症予防対策の一環でILMのオゾンガス発生方式とスプレーノズルによる噴霧加湿方式が空間浄化装置として幅広く使用されています。ガス方式は,空間内の隅々にまで満遍なくオゾンガスが行きわたるため,均一な除菌が可能ですが,除菌時間が長いことが課題です。一方,スプレー方式は,薬剤である除菌水(リクリア)がガスに比べ菌との接触面積が広いため,短時間での除菌が可能ですが,スプレーによる噴霧では粒子サイズが大きくすぐ落下することから隅積みにまで行きわたらせることが難しく,また,除菌した器材に水滴が残るため,2度拭きの付帯作業が発生しています。この状況に伴い,救急現場では,短時間で高い除菌性能を持つ次世代オゾン除菌方式のニーズが高まっていました。ILMは,このようなニーズに対応するため,リクリアを霧状に発生させ,ガスと液体のメリットを兼ね備えた除菌方式となる空間除菌装置(霧化器)を開発しました。

 本製品は,除菌およびウィルス対策を必要とする救急現場をはじめ,医療機器の消毒,車両・バス・航空機などの公共交通機関,などにおける感染拡大対策として,幅広く利用を想定しています。目標販売台数は,2023年度にリクリア100万本と,本製品7,000台です。ILMは,感染制御機器であるオゾン関連製品において,長年にわたり医療機関向け多数の販売実績を持っています。今後,この実績および技術を活かして,日本国内のみならず,海外向けの院内感染対策と公衆衛生対策に貢献してまいります。

※IHI感染対策デザインラボ(Infection Control Design Lab.)
 公衆衛生に関わる企業・自治体向けに,新たな感染対策のソリューションを具現化すべく,2021年にIHI横浜事業所内で設立した感染対策を専門にする研究ラボです。本ラボはIHI技術開発本部,IHI物流産業システム,研究機関,大学,政府機関の専門家が集結しています。また,業種をまたいで公衆衛生および市中感染対策を講じる数多くのお客さまからも参加いただき,現場での課題をヒアリングするなど,新たな時代に向けて「感染対策の価値」を作るべく,研究・開発を推進しています。

【オゾンガス処理除菌水「Re:Clear(リクリア)」の空間浄化装置の仕様】

 

電源 AC100V 50Hz/60Hz
消費電力 760W
加湿量  500mL/45分
寸法 W W 295mm  H 270mm  D230mm
ファン風量  216㎥/h
霧化方法  加熱蒸発皿式

 

【感染対策ラボ成果物の参考事例】
1.ミズホ株式会社 貸出医療機器および病院内設備機器消毒テント
 

                図3.デモ試験様子@ミズホ殿 千葉工場

・課題
手術台等,医療機器製造/販売するリーディングカンパニーで,医療機器の貸し出しも行っています。現行では,返却された医療機器の除菌作業につき,感染リスク低減のために定まった作業ガイドラインがなく,従業員の感染リスクを減らすべく,ICDLへ解決する方法の相談を受けました。

・ソリューション
返却された手術台および医療機器向け霧化式空間除菌装置とIHI製簡易折り畳み式テントを組み合わせ,簡易除菌室を設け,除菌効果を測定しました。
30分(15分霧化+15分保持)の霧化処理で99.99%以上の除菌効果が認められ,テント内に入れた手術台を短時間で除菌できることを確認しました。

                   表1.処理前後の菌数比較表


2.某カーディーラーおよび整備工場殿 車検・点検時の除菌脱臭サービス用除菌装置
 

                    図4.試験様子 
・課題
カーディーラーや整備工場の車検・点検時に行われる除菌脱臭サービスには,「オゾンガス発生器」を使用していました。現在は主に「オゾンガス」「次亜塩素酸水」「二酸化塩素」使用されていますが,溶剤による材料劣化の問題もあり,新たな除菌手段を求め,ICDLより相談を受けました。


・ソリューション
返却された乗用車内に菌付着担体を各所に配置し,除菌効果を確認しました。
20分(15分霧化+5分保持)のリクリア霧化処理で99.99%以上の除菌効果が認められました。
容積10㎥あれば,霧化装置1台で,ほぼ全ての車両に対応可能です。

                  図5.試験概要

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