リアルテックファンド、風を可視化し安全な空のインフラ構築を目指すメトロウェザーに追加出資を実施
■地上付近における風の課題
ドローン技術の急速な発展に伴い、インフラ点検・メンテナンス、物流等の幅広い分野における活用が期待されています。一方、ドローンが飛行する地上付近の風は乱れが多く大小様々な乱流が形成されており、ドローンの安全で正確な運航に対するリスクが存在している状況です。ドローンは原理上風の影響が避けられず、ドローン市場が拡大していく中で運航ルートにおけるリアルタイムな風況情報を正確に把握し、運航管理に活用することの重要性が増加しています。
また日本国内でも洋上ウィンドファームが続々と開発され、化石燃料利用料を削減するため風を動力として用いるエコシップが開発されるなど、風は様々な領域での活用が進みつつあり、その正確な把握が求められています。
■世界最小の3次元風況観測向けドップラーライダー
メトロウェザーは、高精度に風を測定する技術により、空の安全を実現する京都大学発ベンチャーです。京都大学生存圏研究所にて長年の研究で培った独自の信号処理技術を応用した、上空や海上など、遠く離れた場所の風の情報を高精度に測定する小型のドップラー・ライダーを開発しています。メトロウェザー社の開発するドップラー・ライダーは、広範囲かつ高分解能での風況観測が可能で、ドローンの安全運航を支える管制にとって必要不可欠なツールとなります。またメトロウェザー社の技術はゲリラ豪雨の事前検知や、洋上風力発電用の風況モニタリングなどの広範な分野への応用が可能であり、ドップラー・ライダーを通した「空の安全」の提供を目指します。
■資金調達の目的と将来展望
メトロウェザーは、調達した資金を活用しドップラーライダーを活用した風況情報を提供するシステム開発を行います。また今回参画した事業会社各社と共に、ドローンはもとより、エコシップや障害物検知技術の開発を進め、培った技術の社会実装を本格化させます。
■リアルテックファンド代表コメント
リアルテックホールディングス株式会社 代表取締役 永田 暁彦
言語の壁を超えて全世界70億人にイノベーションを提供する、これを実現できるのがリアルテックの価値です。メトロウェザーはこの実現に大きく近づきました。同社のドップラーライダーを活用したユースケースの拡大、そして空のインフラ構築を、今回参画頂いた事業会社等の力強い仲間と共に、今後もリード投資家として全力で支援して参ります。
*正式名称:「リアルテックファンド3号投資事業有限責任組合(通称:「グローカルディープテックファンド」)
■メトロウェザーについて
設立年月:2015年5月13日
所在地:京都府宇治市大久保町西ノ端1-25 宇治ベンチャー企業育成工場6号
代表者:古本 淳一
事業内容:リモートセンシング技術を応用した大気計測装置の開発・製作・販売
公式サイト:https://www.metroweather.jp/
■リアルテックファンドについて
地球や人類の課題解決に資する革新的テクノロジーを有するスタートアップ(リアルテックベンチャー)への投資育成を行うベンチャーキャピタルファンドです。国内外の政府・企業・自治体と密に連携し、技術の社会実装を最速・最大化させるためにフルハンズオンで支援を行っています。これまで200億円以上を運用し、国内外のスタートアップ60社以上に投資しています。 2021年には、ディープテック領域に投資するファンドとしては日本で初めてのインパクト投資ファンドを設立しました。
■リアルテックホールディングスについて
地球や人類の課題解決に資する革新的テクノロジー(リアルテック)の社会実装を目指して創設された、株式会社ユーグレナと株式会社リバネスの合弁企業です。研究開発型スタートアップとして幾多の困難を乗り越えてきたユーグレナと、研究から技術の社会実装への包括的な支援を行うリバネスの知見を活かし、投資育成などの事業を行っています。
HP: https://www.realtech.holdings
<お問い合わせ先>
リアルテックホールディングス株式会社
広報担当:成田
https://www.realtech.holdings/contact
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