エミレーツ・グループ、野生動物と生息地保護の取り組みを再確認
- ドバイ砂漠保護区とエミレーツ・ウォルガン・バレーの成功例は、数十年にわたる投資の成果を示しています。
- エミレーツ航空の貨物部門であるエミレーツスカイカーゴは、野生生物の違法取引に対する徹底した方針を掲げています。
エミレーツ・グループは、3月3日の世界野生生物の日に合わせて、野生動物とその生息環境の保護に対する長年の取り組みを再確認しました。また、全世界の従業員を対象としたオンライン環境フォーラムでは、組織全体の保護活動にスポットライトを当てました。
環境フォーラムでは、ドバイ砂漠保護区、オーストラリアのエミレーツ・ワン&オンリー・ウォルガン・バレー、エミレーツ航空のスカイカーゴ部門の専門家が、ドバイでの絶滅危惧種や野生動物の保護活動、オーストラリアの山火事後の復旧活動、野生動物の密売を阻止するためのエミレーツ航空の取り組みなどについて講演しました。
二酸化炭素の排出量の削減と責任ある消費に加えて、野生動物の生息環境の保全は、エミレーツ・グループの環境持続性確保における3つの柱の1つです。エミレーツ・グループは、次世代の人々は本来の環境下での野生動物の姿を楽しむべきであり、世界の美しさと生物の多様性は旅行のインスピレーションになると考えています。
エミレーツ航空の野生動物保護への取り組みについて、こちらの動画をご覧ください。
https://youtu.be/_m4A1yc5BFM
野生動物と自然生息地の再生
2003年以降、エミレーツ・グループは、225平方キロメートルのドバイ砂漠保護区(DDCR)に資金を提供し、支援しています。ドバイ砂漠保護区は、560種類以上の生物が生息する内陸の砂漠の保護区で、31,000本の自生樹木が植えられています。ドバイ砂漠保護区は、固有の動植物を含む、ドバイ特有の砂漠環境を保護する上で重要な役割を果たしています。
その中でも、1999年に始まったドバイ砂漠保護区の再導入プログラムは成功を収めています。プログラム開始以降、アラビアオリックス、アラビアンガゼル、サンドガゼルなどの有蹄類の個体数は1,300以上に増加しました。この再導入プログラムの成功がきっかけとなり、一部の種を地域内の他の保護区に移すことになりました。さらに、2,800羽以上のフサエリショウノガン(房襟小野雁)がドバイ砂漠保護区に再導入されている他、サバクワシミミズやミミヒダハゲワシなどの重要な鳥類も保護区内に生息しており、一部の鳥類は衛星タグで監視されています。
ドバイ砂漠保護区は、生態学的研究における地域のリーダーであり、国内外の教育・研究機関と積極的に協力し、これまでに30を超える生物多様性プロジェクトを完了しています。ドバイ砂漠保護区はまた、持続可能な観光を推進し、本来の砂漠体験を提供するとともに、訪問客にドバイの繊細な自然と生きた遺産について教えてくれます。新型コロナウイルス感染症パンデミック以前、ドバイ砂漠保護区は年間29万人の観光客を受け入れており、この地域で最も訪問者数の多い保護区となっています。
オーストラリアでは、世界遺産に登録されているグレーター・ブルー・マウンテンズ地区にあるエミレーツ・ワン&オンリー・ウォルガン・バレーで、エミレーツは12年以上にわたりオーストラリアの自生樹木や低木の保護を支援しています。
エミレーツ・ワン&オンリー・ウォルガン・バレーは、環境や遺産への取り組みをスケールアップすることで、カーボン・ニュートラル・リゾートとしての強い信念を示しています。2020年初めにブルー・マウンテンズ地区の一部が被害を受けた山火事の後、エミレーツ・ワン&オンリー・ウォルガン・バレーのチームは景観の再生に乗り出し、野生生物や生態系が徐々に再生していく様子を監視するための環境データの調査要素として、いくつかの「生息地・リカバリー・エリア」を特定し、リゾートでの生態系の再生作業を強化しています。
影響があった部分は急速に回復し、野生生物の生物多様性と生態系はほぼ維持されています。この10年間で、フィールドガイドやホテルの従業員、宿泊客の協力を得て、25種類の在来種を代表する100万個以上の種子を集めたシードバンクを構築しました。これらの苗は現在、被害を受けた地域の再繁殖に重要な役割を果たしており、山火事の影響を受けた昆虫、爬虫類、小型有袋類の自然かつ複雑な生息環境を再現するために役立っています。
野生動物の違法取引を阻止するための取りくみ
エミレーツ航空の貨物部門であるスカイカーゴは、野生動物の違法取引や搾取との戦いにおいて、世界的なリーダーとして歩みを進めています。2016年、エミレーツ航空はバッキンガム宮殿宣言に署名し、野生生物の違法取引と戦う非営利団体「ユナイテッド・フォー・ワイルドライフ」のタスクフォースに参加しました。また、絶滅危惧種の違法輸送を取り締まる「ルート」のパートナーでもあります。
エミレーツスカイカーゴは、ライオン、ヒョウ、虎などの大型ネコ科動物や、ゾウ、サイ、爬虫類などを含む野生生物の違法取引に対して非常に厳しい態度をとっており、ワシントン条約*では合法とみなされる場合でも、趣味で野生動物を狩猟する「トロフィー・ハンティング」での動物の剥製や毛皮など野生生物に関連する製品の持ち込みや輸送を一切禁止しています。
エミレーツスカイカーゴは、啓発キャンペーンや、チームのために野生生物の違法取引に関する教育・訓練にも投資しています。貨物チームは、貨物の輸送及びスクリーニングの際に、密輸された野生生物製品の警告サインに注意するよう訓練されています。これには、書類の確認、コンテナやケージの検査、CITES*許可証の信憑性の確認などが含まれます。また、疑わしい行為については、社内の指定されたルートで報告し、調査を受けることが奨励されています。収集された情報は関連当局と共有されるだけではなく、さらに野生生物の密売防止を目的とした世界中のデータ収集にも役立てられます。
エミレーツスカイカーゴはまた、意識向上キャンペーンや、チームの違法な野生生物取引に関連する問題に関する教育とトレーニングにも投資しています。 貨物チームは、貨物の輸送およびスクリーニング中に、密輸された野生生物製品の警告サインに注意するように訓練されています。 これには、文書の検証、コンテナまたはケージの検査、CITES *許可の信憑性の確認が含まれます。 事業全体の従業員は、調査のために指定された内部チャネルを通じて疑わしい活動を報告することが奨励され、収集された情報は関係当局と共有されるだけでなく、野生生物の売買防止の目的で世界中のデータ収集に役立てられています。
エミレーツスカイカーゴは、ドバイ税関、ドバイ警察、その他世界各国の当局と協力し、2017年以降、野生動物の違法輸送を阻止することに貢献しています。
* ワシントン条約は、絶滅のおそれのある動植物の種の国際取引に関する条約で、CITESとも呼ばれます。エミレーツは、同条約に登録された製品や絶滅危惧種の動物・植物の一部の輸送を禁止しています。
エミレーツについて
エミレーツ航空は2002年に日本への就航を開始しました。成田国際空港と関西国際空港からドバイまで、最も快適な空の旅を提供しています。エミレーツ航空はその商品やサービスが評価され、世界のアワードの数々を受賞しており、今年のワールド・トラベル・アワードでは「リーディング・エコノミークラス」「エアライン・リワード・プログラム」「ビジネスクラス空港ラウンジ」の3部門で受賞しています。
お問い合わせ先
エミレーツグループ 広報代理店
REDHILL株式会社
ekjapan@redhill.asia
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