シアトル映画祭で三島有紀子監督が四冠!主演男優賞・妻夫木聡から今月開催の《三島有紀子特集》へ愛ある応援コメントも到着!
2024年6月26日から30日にアメリカシアトルにて行われた、インディペンデント映画を中心とした映画祭、第9回シアトル映画祭で、三島有紀子監督が映画祭最高賞である映画祭全部門の最優秀監督賞を受賞。
さらに、『Red』が長編映画国際部門の最優秀作品賞及び、主演の妻夫木聡が最優秀主演男優賞を受賞、『インペリアル大阪堂島出入橋』では撮影の山村卓也が短編映画国際部門の最優秀撮影賞を受賞し、三島作品は合わせて四冠を手にした。
本年2月に公開の映画『一月の声に歓びを刻め』(出演:前田敦子・カルーセル麻紀・哀川翔)が、監督作品として長編10作目にあたる三島有紀子監督。
NHKを退社後、東映京都撮影所で助監督として経験を積み、2009年に監督デビュー。その後さまざまな製作会社・配給会社とタッグを組みながら商業映画を撮り続けてきたが、オリジナル脚本かつ自身が設立した製作会社・ブーケガルニフィルム一社で完成させた第一作目と言う意味でも記念すべき作品になったことで、今月ミニシアター「ポレポレ東中野」にて《三島有紀子監督特集》の開催が決定している。
新作と旧作を連続上映する本企画は、過去の作品群と新作を並行してご覧いただくことで、多彩なテーマを多様なチームで撮ってきた理由が浮かび上がってくるはず。期間中には、キャスト・スタッフや三島監督が登壇するトークイベントなども開催予定。
また、本企画の開催に当たり、多くの映画評論家・作家・ライター・三島作品に携わったキャスト・スタッフからコメントが到着している。続々と集まり続けているコメントは、ブックレットとして販売予定だ。
ぜひこの機会に、映画監督・三島有紀子の世界を堪能してほしい。
<イベント概要>
『一月の声に歓びを刻め』公開記念《三島有紀子監督特集》
開催期間:2024年7月20日(土)~8月2日(金)
会場:ポレポレ東中野(東京都中野区東中野4-4-1-地下)
上映作品:『一月の声に歓びを刻め』『しあわせのパン』『少女』『繕い裁つ人』『幼な子われらに生まれ』『Red』「短編プログラム『オヤジファイト』『よろこびのうた Ode to Joy』『IMPERIAL 大阪堂島出入橋』」
詳細はこちら:https://pole2.co.jp
<シアトル映画祭公式/受賞結果一覧>
https://www.theseattlefilmfestival.com
<受賞コメント>
■三島有紀子 監督
最優秀監督賞&『Red』長編映画国際部門最優秀作品賞
『Red』と『インペリアル大阪堂島出入橋』に関わったすべてのみなさまの才能と情熱が、アメリカのシアトルのみなさまに届いたことが嬉しいです。この映画祭は、映画と映画作りを愛する人たちが集まっていて、メジャーインディペンデント問わず、いろんな映画を観ることができましたし、表現というのは本当に自由だなと、映画作りの原風景をあらためて感じさせてくれました。
妻夫木聡さん、山村卓也さん、すべてのスタッフ、キャストのみなさま、プロデューサーのみなさま、おめでとうございます。
作品の代表として、この賞を授かるという豊かな時間をいただき幸せです。
一緒に作ってくださり、心から、ありがとうございます。
これを励みにより精進を続けます。
■山村卓也
『インペリアル大阪堂島出入橋』短編映画国際部門最優秀撮影賞
こうした思い入れのある作品で賞を頂けてとても光栄です。
これからもますます精進して撮影に臨んでまいりたいと思います。
■妻夫木聡
『Red』長編映画国際部門最優秀主演男優賞
この度、シアトル映画祭にて映画『Red』が、シアトル映画祭国際長編最優秀作品賞、国際長編最優秀主演男優賞、そしてシアトル映画祭最優秀監督賞を頂きました。
4年前に日本で公開された『Red』が、シアトルでもこんなに愛されたことに、深く感動しています。映画に国境はないことを改めて痛感したし、日本映画の底力を感じました。私はこの映画の中で鞍田という役で生きただけです。短い時間でしたが、絶対的な幸せを感じられる瞬間でした。そういう瞬間を与えてくださった三島監督に深く感謝致します。そして、これからも世界で愛される映画を発信していけるよう、精進して行きたいと思います。
三島監督、最優秀作品賞、そして最優秀監督賞おめでとうございます。並々ならぬ覚悟で挑んできた三島監督の想い、届きましたね。それが本当に嬉しいことです。これからも唯一無二な三島監督であり続けてください。そんな監督とまたご一緒できる日を夢見ています。
《三島有紀子監督特集》への応援コメント
三島有紀子監督特集へのコメント、文字数気にせず、思いの丈を書かせて頂きます。
僕は三島監督が大好きです。三島さんは、常に本気です。生半可な気持ちでなく、いつも本気なんです。映画に恋して、役者に恋して、本気で作品と向き合っている。時間がある限り、精一杯映画に愛情を注ぎ込み、届ける。覚悟を持って突き進み、決して後ろを振り返らず、役者とスタッフを信じ、突き進んでいく。その覚悟は凄まじい。監督としての常識など関係なく、とにかく作品に献身する三島さんがとても好きだし、尊敬しています。
三島さんと話していて印象的だったのが、皆さんがお芝居ができるのは知っている、私はそれ以外のものを探し続けたいと仰っていました。芝居を越えた先にあるもの、それがリアルなのか答えなのかわからないけど、でも僕はそこにロマンを感じた。愛を感じた。役者はみんな、「知らない自分」に出会いたいものです。引き出してもらいたいし、自分の可能性を信じたいものです。三島さんは、貪欲に追い求めてくれる。
それってとても自分を信じてもらえてるってことなんですよね。それが本当に嬉しかったことです。
どれだけ惚れて死ねるかじゃないの?
『Red』で一番好きなセリフです。これが三島さんの全てを物語っているような気がします。(間違っていたらすみません!)
三島作品には愛がある。だからこそ生がある。生きましょう。行きましょう、どこまでも。
また三島さんと一緒に旅に出られるのを心より楽しみにしています。
<イベントに寄せて>
映画とは、何か。考え続けているがいまもよくわからない。でも、映画を作れば、知らない人と話すこともできる。映画を作れば、共に考えてくれる人もできる。映画を作れば、共に歓んでくれる人悔しがってくれる人もできる。映画を作れば、あなたをもっと知りたいと思う。映画は、友達ができる。映画の作り方も友達の作り方も不器用だけど、そんな軌跡とも言える。
ほぼ毎日ポレポレのカフェにいる居候だからか、ポレポレ東中野さんが特集を組んでくださった。心の底からありがとうございます。嬉しいです。
スタッフと役者さんたちみなさんの、映画への愛を、是非観に来てください。
三島有紀子
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『繕い裁つ人』の撮影にて、神戸で過ごした2週間は、まるでヴィスコンティーの作品のように高い美意識で埋め尽くされた三島監督の小さな聖域にて、誰にも邪魔されることなく作品だけに没入することが叶い、至福の時間でした。いつの日か再び、監督の笑顔見たさに撮影に励む日が訪れますように。
中谷美紀
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「三島監督と僕の最初の出会いは、映画『少女』(2016年公開)でした。その後4年の時を経て2020年久々に朗読劇『カラマツのようにより君を愛す』(小説『しあわせのパン』より)でご一緒する機会に恵まれました。どちらも大変印象に残っており僕にとって大切な作品です。ご一緒した時間は限られているのに、監督作品のファンである僕は、全作品、ご著書を拝見していますので、常に会話を交わしているような気持ちです。三島監督には自分でも知らない、稲垣吾郎、という俳優の新たな一面を引き出していただき心より感謝しています。これからも多くの作品を生み出していただき、これからも多くの作品を生み出していただき、まだ監督作品を知らずに過ごしている方々が一刻も早く監督の世界に出会い、魂の救いを得てほしいと願ってやみません。
稲垣吾郎
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★優等生から問題児へ。
なんと遠くに来たものだ。
三島有紀子監督の初期三作品「しあわせのパン」「ぶどうのなみだ」「繕い裁つ人」をそれぞれ公開時に観
たとき、その真面目で誠実な作風に、三島監督は“正解の人"、“優等生の監督"という、いささか煙たい印象を持ったのだった。
が「少女」「幼な子われらに生まれ」「Red」と作品が続く過程で、いや待てよ、三島監督は決して"正解の人"となどという堅苦しく一元的な監督ではない。弱さを含めた人間の暗部や複雑さにも斬り込める、タフな監督なのだ、と遅まきながら印象をあらためたのだった。
そしてそして、ハ―ドボイルドな問題作「一月の声に歓びを刻め」。
監督自身の体験をベースにした三章仕立てのこの作品の、痛みと傷みの映像的求心力は、直接には描かれていない部分まで鮮やかに想像させ、もう降参だ。
今回の三島有紀子監督特集で、"優等生から本音の問題児監督"へと変貌する作品の流れを、もう一度、体験したい。
あっ、まったく未見の短編作品は、何をさておいても観なくては。
北川れい子(映画評論家)
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■その他応援コメント寄稿者(6/24現在・50音順・敬称略)
浅野忠信、阿部一孝、安藤紘平、猪崎宣昭、石森いづみ、稲垣吾郎、浦田知治、
大内幹男、大塚智子、大槻貴宏、尾下栄治、奥田瑛二、恩田泰子、甲斐よしひろ、
片岡礼子、加藤ひとみ、カルーセル麻紀、菊地洋平、北川れいこ、北村匡平、木村信也、
黒瀧きみえ、古賀重樹、齋藤寛朗、佐伯竜一、桜木紫乃、佐藤浩市、白川和子
高崎俊夫、田嶋文雄、田中拓人、常谷良男、妻夫木聡、中谷美紀、南波克行
延江浩、藤原季節、藤本徹、洪相鉉、前田敦子、目黒啓太、安川午朗
山口智弘、山村卓也、余貴美子
【PROFILE】
三島有紀子(映画監督)
大阪市出身。18歳からインディーズ映画を撮り始め、大学卒業後NHKに入局。「NHKスペシャル」「トップランナー」など市井の人々を追う人間ドキュメンタリーを数多く企画・監督。03年に劇映画を撮るために独立しフリーの助監督として活動後、『しあわせのパン』(12年)、『ぶどうのなみだ』(14年)と、オリジナル脚本・監督で作品を発表。撮影後、同名小説を上梓した。企画から10年かけた『繕い裁つ人』(15年)は、第16回全州国際映画祭で上映され、韓国、台湾でも公開。その後、『少女』(16年)を手掛け、『幼な子われらに生まれ』(17年)では第41回モントリオール世界映画祭で最高賞に次ぐ審査員特別大賞に加え、第41回山路ふみ子賞作品賞、第42回報知映画賞では監督賞を受賞し、好評を博した。ドラマでは、桜木紫乃原作の『硝子の葦』(WOWOW)を監督。
Official site:https://www.yukikomishima.com/
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