サトーと桜井グラフィックシステムズ、ミクロン銅粉を用いたRFID回路印刷で業務提携 銀・銅ナノ材料を使わない新技術を2026年度下期に実用化へ
株式会社サトー(本社:東京都港区、以下「サトー」)と株式会社桜井グラフィックシステムズ(本社:東京都中央区、以下「桜井グラフィックシステムズ」)は、サトーが2025年11月に発表※1した、ミクロンサイズの銅粉を用いた導電性ペーストによる印刷方式のRFIDアンテナ製造技術(以下、「新技術」)について、量産体制構築と事業化に向け、2026年1月末より業務提携を開始したことをお知らせいたします。
本提携により両社は、サトーの新技術と、桜井グラフィックシステムズが有する高精度なスクリーン印刷技術および試作・量産対応力を融合させ、RFIDアンテナをはじめとするプリンテッドエレクトロニクス※2製品への展開と、2026年度下期の実用化を推進します。
※1. 2025年11月発表内容:https://www.sato-global.com/ja/news/release/2025/20251112/
※2. プリンテッドエレクトロニクス:印刷技術を使って基板上に電子回路や素子を形成する技術。

RFIDアンテナ製造の潮流と、サトーの新印刷技術
現在、RFIDアンテナの製造には、アルミ箔を薬液で溶かすエッチング工法や、型で打ち抜く工法が主流です。しかし、これらの工法では不要部分のアルミ廃棄が発生するほか、薬液洗浄などにより大量の廃液が生じるため、環境負荷の高さが課題となっています。
こうした中、国内外のRFIDメーカー各社は、紙やプラスチックフィルムなど柔軟性を持つ基板上に印刷で電子回路を形成する「フレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクス(以下、FHE)技術」に注目し、アンテナ製造への適用を推進しています。印刷方式は、材料ロスや薬液使用量を抑えられるため、環境負荷の低減が見込まれます。
この潮流を踏まえ、サトーはFHE技術に着目して研究開発を進めた結果、ミクロンサイズの銅粉を導電性ペーストに活用し、印刷によってRFIDアンテナの回路を形成する新技術の開発に成功しました。
銀や銅ナノ粒子を使わず、導電材料の低コスト化と高性能を両立
FHE技術によるRFIDアンテナや電子回路の製造は、導電材料として銀ペーストの使用が主流です。銅ナノ粒子を用いた技術も存在しますが、いずれも材料価格が高く、今後も価格上昇が見込まれています。
これに対し、新技術で活用するミクロンサイズの銅粉は、産業用に広く流通しているため安定的な調達が可能です。銀ペーストや銅ナノペーストに比べ、材料の大幅な低コスト化が見込めるほか、高い導電性と量産適性を両立します。これにより、品質および製造コストの安定化を実現できる技術として優位性を有しています。
業務提携の狙い
桜井グラフィックシステムズは、プリンテッドエレクトロニクスの主要な製造装置であるスクリーン印刷機(シリンダー型全自動スクリーン印刷機)で世界的に高いシェアを誇り、エレクトロニクスから自動車、建材、バイオ・メディカル、さらにはサステナブル素材形成までも支えている企業です。
同社はスクリーン印刷機本体の開発・販売に加え、「モノからサービスへ」の企業コンセプトを軸に周辺設備との統合や新規開発製品の試作から量産受託まで一気通貫で対応可能という強みがあります。
今回の提携により、サトーの新技術と桜井グラフィックシステムズの印刷・量産技術を融合し、実用化に直結する製造基盤を確立し、RFID製造や他分野での活用を視野に入れた本格的な事業化を進めていく方針です。

今後の展開
両社は2026年度下期に、ミクロンサイズ銅粉を活用したRFIDアンテナの生産ラインを立ち上げ、実用化を図ります。 将来的には、真贋判定やリアルタイム追跡など、サプライチェーン全体で個品管理と情報活用を可能にするスマートラベルや、温度・湿度などを検知するセンサー一体型RFIDなどへの展開を見据えています。
さらに、フレキシブルディスプレイ、センサー、ウェアラブルデバイス、太陽電池などへの応用を視野に入れ、他企業との協業を積極的に推進し、次世代エレクトロニクスの発展と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
本件に関するお問い合わせ先:https://www.sato.co.jp/contact/
※その他記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
株式会社 桜井グラフィックシステムズ 概要
スクリーン印刷機の製造・販売において国内トップクラスのシェアを誇る専門メーカーです。長年培った技術力を基盤に、現在は「試作支援・受託生産サービス」に注力し、お客様の製品開発パートナーとして貢献しています。
当社の強みは、厚膜塗布技術(20〜40μm)と大判印刷対応により、インクジェットやオフセット印刷では実現困難な高度な印刷を可能にする点です。医療、エネルギー、半導体、車載など幅広い産業分野での豊富な実績があり、お客様のニーズに応じた最適なソリューションを提供いたします。
設計から製造、保守メンテナンスまで一貫したサポート体制を整え、クリーンルーム完備により高い品質と情報セキュリティを確保しております。また、大学や研究機関との共同研究により、常に最新の技術開発に取り組んでいます。
「試作段階からお客様と共に最適な製品を創り上げる」という方針のもと、単なる設備提供ではなく、検証代行サービスとして技術サポートを含めた総合的なソリューションをご提案いたします。お客様の製品開発における課題解決と、製造プロセスの効率化に貢献することをお約束いたします。
所在地 :東京都中央区日本橋小網町10-2 丸国ビル6階
代表者:代表取締役社長 若尾 篤志
資本金 :3億67百万円(2025年3月31日現在)
企業HP:https://www.sakurai-gs.co.jp/
事業内容:スクリーン印刷機の製造・販売、保守メンテナンス
試作支援・検証代行サービス・受託生産サービス
株式会社サトー 概要
あらゆるものを情報化して、社会のうごきを最適化する。サトーグループは、90を超える国・地域でビジネスを展開する創業1940年のグローバル企業グループです。バーコードやRFIDなどに代表される、自動で情報を認識・入出力するための技術(自動認識技術)を用いて、リアルな世界のあらゆるものを情報化し、その情報を活用することで、現場ごとに最適な課題解決の仕組みを提供しています(2025年3月末時点、連結売上高1,548億円)。
所在地 :東京都港区芝浦3 丁目1 番1 号 msb Tamachi 田町ステーションタワーN
代表者:代表取締役 社長執行役員 グループCEO 小沼 宏行
資本金 :84億円(2025年3月31日現在)
企業HP:https://www.sato-global.com/ja/
事業内容:自動認識ソリューション商品(ラベルプリンター、RFIDプリンター、ラベル自動印字貼付機、ソフトウェア、シール・ラベル、RFIDタグ、ハンドラベラー等)の企画、開発、設計、製造、販売、保守。バーコードリーダー、RFIDリーダー、自動貼りロボットなど他社周辺機器を組み合わせた総合的なソリューションの企画提案。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 商品サービス
- ビジネスカテゴリ
- 電子部品・半導体・電気機器システム・Webサイト・アプリ開発
- ダウンロード
