5G固定無線アクセス(FWA)用の顧客側設置機器(CPE)、2030年に累積出荷台数が10億台となる見通しに。
5G CPEの出荷は欧州が世界最大の市場となり、2025年以降に5G CPEの平均価格が急落する見通しに。
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、FWA用の5G CPEの累計出荷台数は2030年に10億台を超える見通しで、今後10年のCAGRは47%と飛躍的な伸びが期待されているという調査結果を含むEmerging Technology Opportunities (ETO) Practiceによる最新調査を発表致しました。
その理由は、FWA(Fixed Wireless Access: 固定無線アクセス)が5Gネットワーク用の新規格5G New Radio (NR) の代表的ユースケースとして急浮上しつつあること、そして、FWA契約者は、各世帯の屋内あるいは屋外に設置する機器であるCPE(Customer Premises Equipment: 顧客構内機器)が必要になることが背景にあります。
5G CPEの今後について、アナリストのParv Sharma氏は以下の通りコメントしています。
「高速な固定ブロードバンド回線を家庭に引きたいという需要が世界中でかなり大きなものとなってきている。コロナの流行によりそのニーズがさらに高まった。このかつて無い絶好のチャンスを獲得しようと、キャリア各社は、エコシステムを形成する部品やモジュールベンダーと緊密に連携を取りながら、5Gの基地局やCPEを販売しようとしている。従来からネットワークの設備や機器を扱ってきたHuawei、Nokia、CISCO、ZTE、それにホワイトラベルのCPEを設計製造する中国のODM各社は、4G FWA時代のCPE機器ビジネスを主導してきた。しかし、5Gになり、別の勢力が台頭しつつある。部品やモジュールメーカーからリファレンスデザインがどんどん提供されるようになったことで、これまで家庭や企業向けWi-Fi機器を扱ってきたZyxel、Casa、Netcommなどの企業や、コンシューマ製品に強いSamsung、OPPO、Coolpadが、セルラーCPEを商品ラインナップに加え、世界規模でキャリアとの提携を進めながら、参入してきたのである。先行するHuaweiとNokiaは、すでに多くのキャリアとの提携関係を築いている。両社はさらに事業の拡大を狙っており、特にHuaweiは300米ドルを切る5G CPEを今年後半に投入予定である。但し、米国の貿易禁止措置が同社の目論見が外れる要因になる可能性もあるが、逆に、これが他のCPEベンダーにとって、来年に向けてのチャンスとなる可能性もある。」
調査担当バイスプレジデントのNeil Shar氏は、5G CPEが値ごろになるかが鍵になると指摘しつつ、以下の通り述べています。
「第一世代の5G CPEは明らかに高めの価格設定だった。しかし、需要が増えた結果、5G CPEに載せる5Gの部品やモジュールのコストは急速に下がっている。これを受けて、例えばQualcommは、同社のCPEリファレンスデザインプログラムを通じて、5GとWi-Fi 6に対応するFWA CPEの設計を昨年1年間だけで85以上も顧客と実施し、FWAのエコシステムを成長させている。Unisoc、ASR、MediaTekなど他の部品メーカーも低価格5G CPEのデザインを武器に新たに参入してきており、来年にかけて5G CPEの値ごろ感が急速に出てくると思われる。エコシステムの成長、市場での競争、そしてコミュニケーション・サービス・プロバイダー(CSP)による助成金がFWA普及の触媒となる。」
Shar氏はさらに加えて「今後5G CPEのエコシステムが成熟し、コスト競争が厳しくなるにつれ、CSPはホワイトラベルのCPEを使うようになるだろう。先進機能を満載したCPEが必要だからである。例えば、5G NR (NSA/SA) 対応、マルチバンド、Wi-Fi 6/6E対応、メッシュネットワーク機能、VoNR(訳注 5G NRを用いた音声通話)機能、そして、ロバスト性や簡単インストールのツールといった機能である。こうした機能によって、CSPはインストールや開通処理のコストを抑えることができる。」と述べています。
また、コンサルティングディレクターのShiv Putcha氏は、CPE市場の地域特性について、以下の通り述べています。
「最初の数年は、北米とアジア(オーストラリア、韓国、日本)が5G CPEの主な出荷先になるだろう。例えば米国では、都市部でのミリ波の運用と、郊外でのCBRS(Citizens Broadband Radio Service: 市民ブロードバンド無線サービス)の提供が、FWA普及の原動力となる。しかし、2030年までに、5G CPE設置台数は欧州において最大になるだろう。その理由は、膨大な人数のDSL利用者のアップグレードが見込まれるからである。」
同氏はさらに「セルラーCPEは家庭内どこでも繋がるFWAインフラの一部になる。この10年で累計ほぼ10億台のCPEが出荷される見通しであり、ハードウェアだけで約3,000億米ドル(約32兆円)の市場規模となる。」と付け加えています。
FWAの動向、採用、事業機会、エコシステムの成長、将来予測に関する詳細分析は、下記リンク先よりご購入可能です。
https://www.counterpointresearch.com/report-global-household-fwa-subs-cross-half-billion-2030/
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
出典: Counterpoint Research 5G FWA CPE Tracker 2020年7月
5G CPEの今後について、アナリストのParv Sharma氏は以下の通りコメントしています。
「高速な固定ブロードバンド回線を家庭に引きたいという需要が世界中でかなり大きなものとなってきている。コロナの流行によりそのニーズがさらに高まった。このかつて無い絶好のチャンスを獲得しようと、キャリア各社は、エコシステムを形成する部品やモジュールベンダーと緊密に連携を取りながら、5Gの基地局やCPEを販売しようとしている。従来からネットワークの設備や機器を扱ってきたHuawei、Nokia、CISCO、ZTE、それにホワイトラベルのCPEを設計製造する中国のODM各社は、4G FWA時代のCPE機器ビジネスを主導してきた。しかし、5Gになり、別の勢力が台頭しつつある。部品やモジュールメーカーからリファレンスデザインがどんどん提供されるようになったことで、これまで家庭や企業向けWi-Fi機器を扱ってきたZyxel、Casa、Netcommなどの企業や、コンシューマ製品に強いSamsung、OPPO、Coolpadが、セルラーCPEを商品ラインナップに加え、世界規模でキャリアとの提携を進めながら、参入してきたのである。先行するHuaweiとNokiaは、すでに多くのキャリアとの提携関係を築いている。両社はさらに事業の拡大を狙っており、特にHuaweiは300米ドルを切る5G CPEを今年後半に投入予定である。但し、米国の貿易禁止措置が同社の目論見が外れる要因になる可能性もあるが、逆に、これが他のCPEベンダーにとって、来年に向けてのチャンスとなる可能性もある。」
調査担当バイスプレジデントのNeil Shar氏は、5G CPEが値ごろになるかが鍵になると指摘しつつ、以下の通り述べています。
「第一世代の5G CPEは明らかに高めの価格設定だった。しかし、需要が増えた結果、5G CPEに載せる5Gの部品やモジュールのコストは急速に下がっている。これを受けて、例えばQualcommは、同社のCPEリファレンスデザインプログラムを通じて、5GとWi-Fi 6に対応するFWA CPEの設計を昨年1年間だけで85以上も顧客と実施し、FWAのエコシステムを成長させている。Unisoc、ASR、MediaTekなど他の部品メーカーも低価格5G CPEのデザインを武器に新たに参入してきており、来年にかけて5G CPEの値ごろ感が急速に出てくると思われる。エコシステムの成長、市場での競争、そしてコミュニケーション・サービス・プロバイダー(CSP)による助成金がFWA普及の触媒となる。」
Shar氏はさらに加えて「今後5G CPEのエコシステムが成熟し、コスト競争が厳しくなるにつれ、CSPはホワイトラベルのCPEを使うようになるだろう。先進機能を満載したCPEが必要だからである。例えば、5G NR (NSA/SA) 対応、マルチバンド、Wi-Fi 6/6E対応、メッシュネットワーク機能、VoNR(訳注 5G NRを用いた音声通話)機能、そして、ロバスト性や簡単インストールのツールといった機能である。こうした機能によって、CSPはインストールや開通処理のコストを抑えることができる。」と述べています。
また、コンサルティングディレクターのShiv Putcha氏は、CPE市場の地域特性について、以下の通り述べています。
「最初の数年は、北米とアジア(オーストラリア、韓国、日本)が5G CPEの主な出荷先になるだろう。例えば米国では、都市部でのミリ波の運用と、郊外でのCBRS(Citizens Broadband Radio Service: 市民ブロードバンド無線サービス)の提供が、FWA普及の原動力となる。しかし、2030年までに、5G CPE設置台数は欧州において最大になるだろう。その理由は、膨大な人数のDSL利用者のアップグレードが見込まれるからである。」
同氏はさらに「セルラーCPEは家庭内どこでも繋がるFWAインフラの一部になる。この10年で累計ほぼ10億台のCPEが出荷される見通しであり、ハードウェアだけで約3,000億米ドル(約32兆円)の市場規模となる。」と付け加えています。
FWAの動向、採用、事業機会、エコシステムの成長、将来予測に関する詳細分析は、下記リンク先よりご購入可能です。
https://www.counterpointresearch.com/report-global-household-fwa-subs-cross-half-billion-2030/
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
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