声優・野島裕史さん、速水奨さんら出演で『ある男』オーディオブック化。著者・平野啓一郎さんも特別出演
映画公開の話題作『マチネの終わりに』に続き、平野さんが描く人間存在の根源に迫る長編小説
オーディオブックの制作・配信を行う株式会社オトバンク(本社:東京都文京区、代表取締役社長:久保田裕也)は、『ある男』(平野啓一郎著、文藝春秋刊)のオーディオブック制作を行いました。2019年10月30日(水)より当社が運営するオーディオブック配信サービス「audiobook.jp」にて配信を開始します。
■オーディオブック版『ある男』について
オーディオブック版は、人気声優の野島裕史さんが主人公・城戸役、全編の朗読を速水奨さんが担当したほか計14名のキャストにより、じっくりと味わえる音声ドラマに仕上げました。「audiobook.jp」で配信している平野啓一郎さんのオーディオブック作品は、今年11月1日より映画も公開される『マチネの終わりに』に続き、本作が2作品目となります。
本作オーディオブック版には、著者・平野啓一郎さんも特別出演(役名は非公開)。本編の重要な場面に登場する平野さんの声の演技にもご注目ください。
■著者・平野啓一郎さん×声優・速水奨さんによる『ある男』スペシャル対談動画を公開
オーディオブック配信を記念して、著者・平野啓一郎さんと、朗読を担当した声優・速水奨さんによるスペシャル対談動画を公開いたします。「本作で思い入れのあるシーン」「「小説」と「朗読」でお互いの表現から受けた刺激について」「日常で「ある男」になることはあるか?」等、オーディオブック化における感想や原作から発展したテーマに関して、小説家・声優それぞれの分野で活躍されているお二人にたっぷりお話しいただきました。
動画公開URL:audiobook.jp特設ページ https://pages.audiobook.jp/special/a-man
※完全版は、平野啓一郎さんのnote( https://note.mu/hiranok )にて公開しております。
【対談一部抜粋】
平野啓一郎 やはり小説は基本的にほとんどの人が黙読するだろうというリズムで書いていますね。ただ速水さんが朗読されたのを拝聴しまして非常に落ち着いた立派な朗読で、自分が書いた文章じゃないというような感じがするくらい(笑)大変素晴らしい朗読で感銘を受けまして。
僕は森鴎外がすごく好きで、小説家になるときに彼の文章のリズムを何とか自分のものにしたいなと思い、新潮社さんが出していた朗読テープをずっと聞いていたんです。もちろん読むという方法もあるんですが、音から自分の中でリズムを作っていったので、作品の朗読というものに対して特別な思い入れもあります。なので、自分の作品が朗読されるというのも楽しみでした。実際に拝聴していて…世の中いろんなことが起きていて忙しいし、本を読むときに心静かに落ち着いた気持ちで読むことが求められているんじゃないかなということをいつも思っていて。そういう僕の願いにぴったりの、広がりある雰囲気の朗読でとても感動しました。
速水 上手に読もうと若いころは思っていましたが、今は全く考えないんです。活字、言葉、文章の流れ…それをいかに邪魔しないで読むかということしかないです。美辞麗句という言葉があるように、演じるときにも少し増し増しなことがあるんです。でも、今は増そうという気持ちが全くないですね。
平野 だんだんそうなるんですかね。
速水 上手にならないといけないな、という気持ちもあるんだけど、上手になるというのはそもそも何だろうと思うんですよね。自分が目立つんじゃなくて、その言葉だったり色だったり風景だったり…そういうものを想起する言葉を発することができればそれがベターなんじゃないかなと。
平野 声優のお仕事の時には会話を発声されると思うんですが、小説だと会話じゃない部分のほうが圧倒的に多いですよね。朗読だとそうじゃないところも多いと思うんですが、違いはありますか?
速水 地の文って、朗読する人間がオーケストラを想定するんです。城戸だったら第一バイオリン、香織だったらビオラ…という配置がある。朗読する人間がある意味コンダクターなんですよね。地の文は最も饒舌に音楽を奏でるピアノなんだなと思っています。音色とかリズムとかを考えながら感じながらやってます。
平野 小説を書く時も近い発想で、登場人物を何人くらいでどういう配置でというのは楽器編成みたいに考えていますね。主旋律を主人公が歌っている、演じているイメージでそれに対して、もう少しバスをきかせたような人物がいたり、小見浦みたいな不協和音がいたり…物語の中でどういう風に配置していくかというのを考えているので今お話を聞いてびっくりしました。発想とかなり近くて。
●著者:平野啓一郎
●オーディオブック商品詳細
作品名:『ある男』
著者:平野啓一郎
出版社:文藝春秋
価格:1,760円(税込)
収録時間:約11時間
制作:オトバンク
配信元:オーディオブック配信サービス「audiobook.jp」
特設サイトURL▼
https://pages.audiobook.jp/special/a-man
<作品概要>
物語は、弁護士の城戸に助けを求めてきたかつての依頼者・里枝の奇妙な相談―事故で命を落とした夫の「大祐」は、実はまったくの別人であったということ―をめぐって展開します。夫であった人は、本当はいったい誰だったのか。人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を背負っても、人は愛にたどりつけるのか。「大祐」の人生を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがってくる本作品は、人間存在の根源と、この世界の真実に触れる文学作品です。
●オーディオブック版出演者:
・野島裕史(城戸役)
・速水奨(語り)
・ゆかな(里枝役)
「ふたりはプリキュア」(雪城ほのか役)、「ゴードギアス反逆のルルーシュR2」(C.C.役)、「ONE PIECE」(しらほし役)、「ドラゴンボール超」(ケール役)など多数。
・寺崎裕香(悠人役)
・羽飼まり(美涼役)
ほか徳山靖彦、原田琢磨、島田愛野、伊勢文秀、岩崎了、武田幸史、高岡千紘、野田てつろう 出演
特別出演:平野啓一郎
■オーディオブックとは
■株式会社オトバンク(本社:東京都文京区、代表取締役社長:久保田裕也)
http://www.otobank.co.jp/
■audiobook.jp(オーディオブックドットジェイピー)
https://audiobook.jp/
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