2月6日は、『国際女性性器切除(FGM/C)根絶の日』
男性を巻き込んで、行動変容や社会の仕組みの変革に取組む国際NGOプラン・インターナショナル
2月6日は、国連デー『国際女性性器切除(FGM/C)根絶の日』です。
国際NGOプラン・インターショナルは、地域の伝統として根付いている女性性器切除(Female Genital Mutilation/Cutting、以下FGM/C)に対し、女の子が安心して暮らせる地域づくりを目指し、エチオピア、ケニア、マリ、シエラレオネなど多くの国々で、地域の人々との信頼関係を築きながら、啓発活動に取組んでいます。
2016年のユニセフの調査※によると、FGM/Cを経験した女の子と女性の正確な数は不明のままですが、少なくとも30カ国で2億人がこの施術を受けているとされており、主に、アラビア海に面したアフリカの角(ソマリア、エチオピアの一部を占める)と呼ばれる半島から大西洋岸までを結ぶ地帯のアフリカ大陸を中心に、一部中東やアジアの国でも行われています。なかでも15歳から49歳までの女の子・女性の間で最も広くFGM/Cが行われている国であるソマリア、ギニア、シエラレオネでは、90パーセントを超えています。現在世界では、大人の女性になるための通過儀礼・結婚の条件として、1日に1万人規模のペースで少女たちがFGM/Cを受けており、少なくとも2億人の女性が施術を経験していると言われています。
※出典:Female Genital Mutilation/ Cutting: A Global Concern, 2016 ユニセフ
FGM/Cは国際社会が認める人権侵害
FGM/Cは、国際的には女の子と女性の人権侵害として認識され、ジェンダー不平等を反映した、女の子と女性に対する極端な差別の現れといえるものです。未成年者の同意を得ないままに実施され、子どもの権利も侵害しています。国連で採択されている「女性差別撤廃条約」「拷問等禁止条約」「子どもの権利条約」などの国際条約に抵触するうえ、各国の法令などでも禁止されています。
国連において2015年9月に採択された持続可能な開発目標(SDGs)では、FGM/Cとジェンダーによる不平等および開発には密接な関係があることが認識され、2030年までにFGM/Cを根絶するためのグローバルな取り組みが呼びかけられました。
SDGsの目標5「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」において、「未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚 及び女性性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する」ことを目指しています。
FGM/C根絶に向けた取り組み
プラン・インターナショナルが活動するマリ、ギニア、シエラレオネ、エジプトなどの国々では、いまもFGM/Cが地域の伝統として根づいています。プラン・インターナショナルは、長い歴史を経て形成されてきたこの慣習に対し、国際社会の価値観を一方的に押し付けるのではなく、実際に施術を行なっている人々や男性を含む地域の人々と地道に信頼関係を築きながら、行動変容や社会の仕組みを変えるための啓発活動に取り組んでいます。
活動国のひとつ、エチオピアでは、15~49歳の女性の74%がFGM/Cの施術を受けています。プラン・インターナショナルは2012年からアムハラ州と南部諸民族州でFGM/Cと早すぎる結婚、女の子に対する暴力の根絶を目指すプロジェクトを実施し、2015年からはガンベラ州、オロミア州へ活動を拡大しています。2013年にプランが活動する14のコミュニティで、慣習法(国家による強制がなくても,人々に法として意識され守られている習慣)でFGM/Cを禁止しました。慣習法はときに法律よりも優先され人々への影響力があります。
活動では、コミュニティの人々を巻き込んだ議論をすすめています。人々の行動や考え方に変化を起こすためには、コミュニティの人々の参加がとても重要です。男性/女性、若者/年長者、字の読める人/読めない人、宗教指導者、教師、生徒など、コミュニティの構成員である全てのグループの代表者が参加することで、広く情報が伝わっていきます。
前出のユニセフの調査によると、15~49歳の女性の63%がこの慣習を止めるべきと考えているそうです。
この課題に対峙するには、コミュニティの人々との話し合いを重ね、十分な納得が得られたうえで決定するプロセスが重要です。一朝一夕に変化を起すことは難しいですが、古くからの悪しき慣習を根絶するために、プラン・インターナショナルは地域に寄り添いながら粘り強く活動を続けます。
【プラン・インターナショナルとは】
プラン・インターナショナルは、子どもの権利を推進し、貧困や差別のない社会を実現するために世界70カ国以上で活動する国際NGOです。創立は1937年。長年にわたり、子どもや若者、地域の人々とともに地域開発を進めてきました。すべての子どもたちの権利が守られるよう、とりわけ女の子や女性への支援に力を入れています。市民社会、政府機関や国際機関と連携しながら、世界を持続的に、前向きに変えていきます。
国際NGOプラン・インターショナルは、地域の伝統として根付いている女性性器切除(Female Genital Mutilation/Cutting、以下FGM/C)に対し、女の子が安心して暮らせる地域づくりを目指し、エチオピア、ケニア、マリ、シエラレオネなど多くの国々で、地域の人々との信頼関係を築きながら、啓発活動に取組んでいます。
2016年のユニセフの調査※によると、FGM/Cを経験した女の子と女性の正確な数は不明のままですが、少なくとも30カ国で2億人がこの施術を受けているとされており、主に、アラビア海に面したアフリカの角(ソマリア、エチオピアの一部を占める)と呼ばれる半島から大西洋岸までを結ぶ地帯のアフリカ大陸を中心に、一部中東やアジアの国でも行われています。なかでも15歳から49歳までの女の子・女性の間で最も広くFGM/Cが行われている国であるソマリア、ギニア、シエラレオネでは、90パーセントを超えています。現在世界では、大人の女性になるための通過儀礼・結婚の条件として、1日に1万人規模のペースで少女たちがFGM/Cを受けており、少なくとも2億人の女性が施術を経験していると言われています。
※出典:Female Genital Mutilation/ Cutting: A Global Concern, 2016 ユニセフ
FGM/Cは国際社会が認める人権侵害
FGM/Cは、国際的には女の子と女性の人権侵害として認識され、ジェンダー不平等を反映した、女の子と女性に対する極端な差別の現れといえるものです。未成年者の同意を得ないままに実施され、子どもの権利も侵害しています。国連で採択されている「女性差別撤廃条約」「拷問等禁止条約」「子どもの権利条約」などの国際条約に抵触するうえ、各国の法令などでも禁止されています。
国連において2015年9月に採択された持続可能な開発目標(SDGs)では、FGM/Cとジェンダーによる不平等および開発には密接な関係があることが認識され、2030年までにFGM/Cを根絶するためのグローバルな取り組みが呼びかけられました。
SDGsの目標5「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」において、「未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚 及び女性性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する」ことを目指しています。
FGM/C根絶に向けた取り組み
プラン・インターナショナルが活動するマリ、ギニア、シエラレオネ、エジプトなどの国々では、いまもFGM/Cが地域の伝統として根づいています。プラン・インターナショナルは、長い歴史を経て形成されてきたこの慣習に対し、国際社会の価値観を一方的に押し付けるのではなく、実際に施術を行なっている人々や男性を含む地域の人々と地道に信頼関係を築きながら、行動変容や社会の仕組みを変えるための啓発活動に取り組んでいます。
活動国のひとつ、エチオピアでは、15~49歳の女性の74%がFGM/Cの施術を受けています。プラン・インターナショナルは2012年からアムハラ州と南部諸民族州でFGM/Cと早すぎる結婚、女の子に対する暴力の根絶を目指すプロジェクトを実施し、2015年からはガンベラ州、オロミア州へ活動を拡大しています。2013年にプランが活動する14のコミュニティで、慣習法(国家による強制がなくても,人々に法として意識され守られている習慣)でFGM/Cを禁止しました。慣習法はときに法律よりも優先され人々への影響力があります。
活動では、コミュニティの人々を巻き込んだ議論をすすめています。人々の行動や考え方に変化を起こすためには、コミュニティの人々の参加がとても重要です。男性/女性、若者/年長者、字の読める人/読めない人、宗教指導者、教師、生徒など、コミュニティの構成員である全てのグループの代表者が参加することで、広く情報が伝わっていきます。
前出のユニセフの調査によると、15~49歳の女性の63%がこの慣習を止めるべきと考えているそうです。
この課題に対峙するには、コミュニティの人々との話し合いを重ね、十分な納得が得られたうえで決定するプロセスが重要です。一朝一夕に変化を起すことは難しいですが、古くからの悪しき慣習を根絶するために、プラン・インターナショナルは地域に寄り添いながら粘り強く活動を続けます。
【プラン・インターナショナルとは】
プラン・インターナショナルは、子どもの権利を推進し、貧困や差別のない社会を実現するために世界70カ国以上で活動する国際NGOです。創立は1937年。長年にわたり、子どもや若者、地域の人々とともに地域開発を進めてきました。すべての子どもたちの権利が守られるよう、とりわけ女の子や女性への支援に力を入れています。市民社会、政府機関や国際機関と連携しながら、世界を持続的に、前向きに変えていきます。
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