【8月M&Aレポート】前年より22件多い95件、6カ月連続増 サンケン電気が600億円で米社買収
一方、8月の取引金額(公表分を集計)は3903億円。7月に続いて1000億円を超える大型案件がなく、件数の割に金額は伸びませんでしたが、サンケン電気が約600億円で米国企業を買収するのを筆頭に、100億円以上の案件数は11件と今年初の2ケタを記録しました。
調査結果の概要
1, 8月までの海外案件、前年比29件増の130件
2, サンケン、磁気センサーの米クロッカスを買収
3, オープンハウス、「渦中」の三栄建築設計にTOB
上場企業に義務付けられている適時開示情報のうち、経営権の異動を伴うM&A(グループ内再編は除く)について、M&A Onlineが集計しました。
8月までの海外案件、前年比29件増の130件
8月の総件数95件の内訳は買収77件、売却18件(買収側と売却側の双方が発表したケースは買収側でカウント)。このうち海外案件は20件で、日本企業が買い手のアウトバウンド取引13件、外国企業が買い手のインバウンド取引7件でした。
海外案件の1~8月累計は130件と、前年101件を29件上回り、コロナ前の2019年の127件を超えて推移中です。
サンケン、磁気センサーの米クロッカスを買収
金額トップはサンケン電気がTMR(トンネル磁気抵抗)センサー大手の米国クロッカス・テクノロジー(カリフォルニア州)を買収する案件で、597億円を投じます。サンケンのM&Aとしては過去最大で、年内に取得完了を見込みます。
サンケンは米国半導体子会社のアレグロ・マイクロシステムズ(ニューハンプシャー州)を通じて、クロッカスの全株式を取得します。
オープンハウス、「渦中」の三栄建築設計にTOB
金額トップ10には伊藤忠をはじめ、TOB案件がずらりと並び、7件を占めました。
なかでも注目されたのが戸建住宅大手、オープンハウスグループによる同業の三栄建築設計の買収発表です。オープンハウスは、創業者で元社長の小池信三氏の反社会的勢力への利益供与問題で揺れる三栄建築設計の全株式取得を目指し、8月半ばから買い付けを始めました。買付代金は最大429億円で、小池元社長らは保有する約64%の株式についてTOBに応募することで合意。小池氏の影響力を排除し、経営の正常化につなげます。
株式の非公開化に向けた東芝のTOBがいよいよ動きだしました。8月8日、国内投資ファンドの日本産業パートナーズ(東京都千代田区)陣営による買い付けが始まりました(9月20日まで)。総額は2兆円。東芝がTOBの受け入れを決定したのは今年3月末。各国競争当局の承認など手続きの完了を踏まえ、ゴーサインが出ました。
レポート全文はこちら
https://maonline.jp/articles/ma_summary_2023h?page=2
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URL:https://maonline.jp/
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