日本のサイバーセキュリティとインターネットプライバシー知識、世界11位に転落
NordVPNが2025年版「ナショナル・プライバシー・テスト」で日本の結果を発表。
ISPが収集する情報を理解しているのはわずか6%、自宅Wi-Fiを保護できるのは9%、フィッシングを見抜けるのは20%のみという結果に。

個人向けセキュリティサービスを提供するNordVPN(本社:オランダ・アムステルダム、日本代表:小原拓郎)は、2025年版「ナショナル・プライバシー・テスト(NPT)」における日本の結果を発表しました。
調査結果によると、サイバーセキュリティおよびインターネットプライバシーの知識は昨年から改善されていません。日本のスコアは50点(満点100点)で、世界順位は8位から11位に後退しました。NPTは、人々のサイバーセキュリティおよびインターネットプライバシーの知識を評価し、サイバー脅威やデータ・情報セキュリティの重要性について一般市民を啓発する、世界規模のオープンアクセス調査です。
調査概要
調査期限:2025年7月31日まで
調査対象:186か国、30,792人の参加者。うち日本からは278人が参加。
分析項目:デジタル習慣、プライバシー意識、デジタルリスク耐性
調査機関:NordVPN
日本の概要
日本は50点(満点100点)という結果になり、昨年の8位から転落し世界11位となりました。サイバーセキュリティおよびインターネットプライバシーに対する意識において、世界トップ3にランクインした国は以下のとおりです。
リトアニア 62点
シンガポール 61点
ポーランド 60点
日本の強み
調査結果によると、日本人は強力なパスワードの作成(97%)や、アプリの権限を通じてアプリと共有するデータ(92%)について、よく理解していることがわかりました。SNS上での共有を避けるべき機密データ(90%)や、デバイスがどのようにマルウェアに感染するか(84%)、不審なストリーミングサービスのオファーへの対処法(79%)もよく理解していました。
日本の課題
しかし、インターネットサービスプロバイダ(ISP)がメタデータの一部としてどのようなデータを収集するかを理解しているのはわずか6%で、AIを仕事で利用する際に考慮すべきプライバシー問題を知っているのも9%に留まりました。また、家庭用Wi-Fiネットワークの保護方法を把握しているのも9%に留まっており、フィッシングサイトを識別できるのは5人に1人(20%)のみという結果になりました。

昨年との比較
昨年の結果と比べると、複数の分野で認識の向上が見られました。オンラインプライバシーツールの認知度は2ポイント上昇し19%、AIを利用した詐欺の認識は10ポイント増の56%、ブラウザへのクレジットカード情報保存リスクの理解は2ポイント増の78%となりました。
一方で、脅威からの防御スキルに関しては低下が見られます。偽のURLの見分け方は12ポイント減の33%、フィッシングサイトの識別は10ポイント減の20%、接続機器のプライバシーセキュリティ理解は9ポイント減の36%となりました。
日本のサイバーセキュリティ知識レベル
日本人の5%はサイバーワンダラー(インターネットのプライバシーやサイバーセキュリティについてほとんど知らない)に分類され、最も多かったのは50~74ポイントを獲得したサイバーアドベンチャラー(かなり知識はあるがまだ改善の余地がある)でした。サイバースター(高度な知識を持つもの)の割合は今年わずか4%で、昨年の8%から半減し、世界平均の10%を下回りました。
プライバシーとセキュリティを強化するために、NordVPNの最高技術責任者であるマリユス・ブリエディス氏は、以下6つの実践的アドバイスを紹介しています。
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強力で複雑なパスワードを作成する。オンラインアカウントごとに、強力で複雑なパスワードを使用しましょう。さらに、パスワードマネージャを利用し、可能であればアカウントにパスキーログインを設定しましょう。
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多要素認証(MFA)を有効化する。多要素認証を有効にして、アカウントのセキュリティを強化しましょう。追加確認が求められることで、保護がより強力になります。
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ソフトウェアを常に最新の状態に保つ。ソフトウェア、OS、アプリを定期的に更新することで、脆弱性が修正され、セキュリティパッチが確実に適用されます。
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仮想プライベートネットワーク(VPN)を 使う。常にVPNを使用して、インターネット接続を暗号化し、潜在的な覗き見から個人情報を保護しましょう。
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プライバシー設定を見直す。SNS、モバイルアプリ、その他のオンラインサービスのプライバシー設定を定期的に見直し調整しましょう。
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サイバーセキュリティについての知識を深める。継続的な学習により、オンラインプレゼンスを保護するための十分な情報に基づいた意思決定ができるようになります。
NordVPN最高技術責任者、マリユス・ブリエディス氏のコメント
「AIの普及によりオンライン上のリスクは増大しましたが、安全を守るための基本原則は変わりません。人々は詐欺を見抜く力を向上させている一方で、ソフトウェアの更新を怠ったり、パスワードを再利用したりするケースが少なくありません。こうした小さな隙が、犯罪者にとって好都合な攻撃対象となっています。本テストは、世界中の人々にサイバー脅威について啓蒙し、詐欺、データ収集、監視、その他のオンラインリスクに対抗するための、明確で実践的なガイダンスを提供することを目的としています」
調査方法:ナショナル・プライバシー・テストは、誰でも参加でき、自身と世界の結果を比較できるオープンアクセス調査です。2025年は、186か国から30,792人の回答者が参加し、オンラインプライバシーのスキルと知識を評価する22の質問に回答しました。2025年のデータは2025年7月31日時点で分析され、当レポートに掲載されています。ウェブページの結果との差異がある場合、7月31日以降にテストを受けた参加者により結果が若干変化したことを意味します。さらに、2024年の分析は2024年の全データを考慮に入れています。昨年のレポートは2024年7月17日までの暫定的な結果のみを分析しました。
■NordVPNについて
NordVPNは、世界中で何百万人ものユーザーをもつ先進的なVPNサービスプロバイダーです。7,600台以上のサーバーを118カ国で提供し、専用IPやDouble VPN、Onion Over VPNサーバーなど、多彩な機能を備え、トラッキングなしでオンラインプライバシーを強化します。主要機能の一つである「脅威対策Pro」は、悪質なウェブサイトやトラッカー、広告のブロックに加え、マルウェアのスキャンが可能です。さらに、最新の製品であるグローバルeSIMサービス「Saily」を展開しています。「Saily」は海外旅行者向けに設計されており、現地でSIMカードを購入する必要がなく、簡単にデータ通信が利用可能です。
【会社概要】
会社名:NordVPN
本社:Fred. Roeskestraat 115 1076 EE Amsterdam, Netherlands
日本代表:小原拓郎
NordVPNウェブサイト:https://nordvpn.com/ja/
NPTレポートページ:https://nationalprivacytest.org/jp/report
VPNについて:https://nordvpn.com/ja/what-is-a-vpn/
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