【2025年調査】150名のSEO担当者が明かす「記事コンテンツ制作」のリアルと課題（Rank-Questが徹底解剖！）

https://rank-quest.jp/column/column/seo-company/ 【SEO対策】で検索順位No１を獲得したランクエスト（注１）が記事コンテンツ制作の実態と課題を徹底調査

株式会社eclore

2025年2月24日 09時30分

SEO対策を進めるうえで、記事コンテンツの制作は多くのSEO担当者にとって重要なテーマのひとつです。しかし、制作体制の構築や1本あたりのコスト配分など、その進め方は企業によって異なり、「これが正解」と断言できる方法が見つからないという声も少なくありません。さらに、記事のクオリティをどこまで追求するかは、ビジネス目標や運用リソースの状況に応じて大きく変わるため、多くのSEO担当者が試行錯誤を続けているのが現状です。

こうした背景を踏まえ、【SEO対策】で検索順位No.1を獲得した（注１）ランクエスト（https://rank-quest.jp/column/column/seo-company/ ）は、2025年2月20日、SEO業務に携わるプロフェッショナル150名を対象に「記事コンテンツ制作の実態」を探る独自調査を実施しました。

本調査では、以下の4点について多角的な視点から分析し、実際にどのような取り組みが行われているのかを探っています。

◆ 記事の企画・制作体制はどのようになっているか？

◆ 1本の記事を制作する際にかかる平均的なコスト（時間）は？

◆ 記事の制作プロセスにおいて「最も大きな課題（苦労）」だと感じていることは？

◆ 今後、記事の企画・制作プロセス改善のために強化したい取り組みは？

それでは、調査結果をもとに「記事コンテンツ制作」の実態と、そこに潜む課題を詳しくひも解いていきましょう。

（注１）2025年1月9日に東京都新宿区で、PCブラウザーからGoogle検索を行い、その結果を測定しました。検索キーワードは「SEO対策」で、クッキーや履歴を削除した上で計測しています。なお、他の地域やデバイス、検索タイミング、検索エンジンのアルゴリズムの変更などによって、順位が変動する場合があります。

調査結果①：「記事コンテンツの企画・制作体制」は、次のうちどれに最も近いですか？

最も多かった回答は「内製と外注の併用（社内ディレクション＋一部業務を外部ライターに依頼等）」で、全体の約46％を占めています。次いで「外注中心（取材・執筆・編集を主に外部ライターや制作会社に委託している）」と「内製のみ（社内メンバーが企画・執筆・編集まで一貫して行う）」がともに26.7％、最後に「その他」が0.6％でした。

最も多かった“内製と外注の併用”という結果からは、記事コンテンツの企画・制作において「社内でのディレクションや編集方針の決定は自社で行いつつ、取材・執筆などの一部業務は外部に任せる」という、柔軟な運用が浸透していることがうかがえます。自社スタッフのリソースや専門性を活かしつつ、外部ライターなどのプロフェッショナルの力を借りて効率よく質を高める、といったメリットが背景にあると考えられます。

一方で、外注に大きく依存する企業（外注中心）と、逆にすべてを自社で賄う企業（内製のみ）が同率の26.7％という点も興味深いです。これは企業規模や人的リソース、また求めるコンテンツの種類や質など、さまざまな要因によって制作体制の取り方が大きく異なることを示しているといえるでしょう。

このように、内製・外注それぞれの体制をフレキシブルに使い分けている企業が最も多く見られた一方で、明確に外注か内製かを選択している企業も一定数存在する、という結果は、今後のコンテンツ制作体制を考える上でも大きな示唆となると思われます。

調査結果➁：1本の「記事コンテンツ」を制作する際にかかる平均的なコスト（外部発注費や人件費を含む）および制作時間は、どの程度を見込んでいますか？

最も多かった回答は「1〜3万円未満／4〜6時間程度」で、全体の35.3%を占めています。次いで「3〜5万円未満／7〜12時間程度」が28.7%、続いて「1万円未満／1〜3時間程度」が16%、その後「5万円以上／10時間超」が14.7%、最後に「把握していない／算出が難しい」が5.3%という結果でした。

これらの結果から、多くの企業が1本の記事制作に対して1〜3万円程度のコストと4〜6時間ほどの工数を見込んでいることがわかります。

また、「3〜5万円／7〜12時間」という比較的コストと時間をかけている層も一定数存在しており、制作体制や求めるクオリティに応じて、投下リソースの幅が広いことがうかがえます。

コストや時間の算出が難しい企業も少数ながら存在するため、今後さらにコンテンツマーケティングが重要になる中で、制作効率や予算配分の最適化が課題となっていると考えられます。

調査結果➂：記事コンテンツの制作プロセスにおいて「最も大きな課題（苦労）」だと感じるものは何ですか？ ※複数選択可（注２）

（注２）本設問は複数選択可能ですが、回答を２つまでに制限しています。これにより、記事コンテンツの制作プロセスにおいて「最も大きな課題（苦労）」だと感じるものをより明確に把握することを意図しています。

最も多かった回答は「制作スケジュール管理の負担が大きい」で、全体の40%を占めています。次いで「ネタ・テーマの発掘が難しい」が39.3%、「制作担当者・ライターの確保・育成が難しい」が38.7%と、いずれも制作フロー上の課題が上位を占めていることがわかります。

また、「制作コストが高い／予算確保が難しい」は17.3％、「品質管理・クオリティコントロールが難しい」は20.7%となり、一定の企業がコストや品質の確保にも苦労している実態がうかがえます。

これらの結果から、記事コンテンツ制作では「スケジュール管理」、「アイデア出し」、「制作リソース（人材）の確保」が大きなボトルネックになっていることが読み取れます。

スケジュールやリソースの管理を適切に行うためには、外部リソースとの連携やプロセスの効率化、タスク管理ツールの活用などが考えられます。

また、継続的に魅力あるテーマを生み出すためのインプットやナレッジ共有の仕組みづくり、人材の確保・育成への投資も重要でしょう。さらにコスト面や品質面の課題に対しても、適切な予算配分や品質基準の明確化を行いながら、制作フローを最適化していくことが求められています。

調査結果④：今後、記事コンテンツの企画・制作プロセスを改善するために、強化したい（または導入したい）取り組みは何ですか？　※複数選択可（注３）

（注３）本設問は複数選択可能ですが、回答を２つまでに制限しています。これにより、今後、記事コンテンツの企画・制作プロセスを改善するために、強化したい（または導入したい）取り組みをより明確に把握することを意図しています。

最も多かった回答は「制作フローのマニュアル化・効率化」で44.7%、次いで「企画立案・キーワード選定の精度向上」が44%でした。いずれも記事コンテンツの制作プロセスをより効率的・戦略的に進めるための取り組みが上位に挙がっていることが特徴的です。

三番目に多かったのは「ライターやクリエイターの育成・管理体制」で31.3%となっており、安定したコンテンツ量産とクオリティ確保のためにも人材育成や組織体制の強化が重要視されている様子がうかがえます。

また、「制作コストの削減・予算の最適化」(18%)や「品質管理・校正プロセスの強化」(12.7%)を挙げる企業も一定数存在しており、コストや品質の両面で課題意識を持つ層があることがわかります。

全体として、記事制作の上流工程（企画・キーワード選定）から実務工程（マニュアル化・ツール活用）まで一貫して改善を図る動きが強まっており、効率と品質を両立した制作体制の確立が今後の大きなテーマになっているといえるでしょう。

まとめ：ハイブリッド型が切り拓く記事制作の新潮流

今回の調査によれば、内製によるコンテンツ制作をベースとしながらも、外部の専門家やリソースを柔軟に活用するハイブリッド型が台頭していることが大きな特徴です。

企画立案・取材・執筆など主要工程を社内で押さえつつ、専門性や制作量が求められる局面では外部リソースを活用することで、品質と効率の両立を図る動きが加速しています。

実際には1～3万円・4～6時間程度で制作する企業が多数を占める一方、3～5万円・7～12時間かけるケースも少なくなく、コストや工数の幅が企業ごとに異なる点が浮き彫りとなりました。

さらに、記事制作のプロセスにおいては、スケジュール管理やアイデアの創出、人材確保といった課題が上位を占めるなど、組織運営上の難しさが顕在化しています。

今後は、限られたリソース下でも高品質なコンテンツを継続的に生み出すため、制作工程のマニュアル化やツール活用による効率化、社内メンバーのスキルアップが一層求められるでしょう。特に、キーワード選定や企画の精度向上と合わせて、専門家との連携を強化することで、単なるコスト削減ではなく戦略的な投資として捉える企業が増えていくと考えられます。

執筆者：城下透子

ランクエストライティングチーム編集長

東北芸術工科大学芸術学部文芸学科を卒業後、雑誌・書籍編集プロダクションに入社し、紙媒体での編集業務に携わる。その後、株式会社ecloreに入社。

SEOコラムやインタビュー記事、サービスページなどを執筆し、【SEO対策】で検索順位No.１を獲得した実績（注１）を持つ。座右の銘は、「“言う”と“伝える”は異なる」。