患者・医療者・統計家とともに考えた患者・研究者ファーストなePRO(電子患者日誌)「3H P⁻Guardian」の提供を開始
~研究者が自由に質問項目を設定。実臨床での遠隔ツールとしても活用可能~
がん情報サイト「オンコロ」https://oncolo.jp/ を運営する3Hクリニカルトライアル株式会社(東京都豊島区、代表取締役:滝澤 宏隆 、以下3H))は、患者や医療・医薬現場ニーズに即した新たなePRO(電子患者日誌、以下ePRO)※1「3H P⁻Guardian」の提供を開始しました。
【開発の背景】
医師は、患者の日常時の状態を把握することが難しく、患者も自身の状態を医師に正確に伝えることが難しいという課題があり、日常での症状悪化の兆候や治療の副作用といった有害事象などに対し、医師が十分に対応できないといったケースもあります。加えてがん薬物治療時の医療者と患者間の有害事象評価の不一致なども問題提起されており、リアルタイムで患者自身のアウトカムを取得できるePROの必要性が高まっています。※2
また海外ではePROなどのがん患者の在宅時の有害事象を確認できる仕組みを導入することで生存期間が約5カ月延長したといった研究なども発表されており、臨床的な有益の可能性が報告されています。※3
他方、医薬業界においても、欧米を中心にePROの導入が加速しており、海外に比べ遅れていた国内においても、Patient Centricity活動の活発化や、医薬品の評価に費用対効果評価が含まれたことなどで、指標の一つとして患者評価の重要性が高まっており、その手段としてePROへの関心が高まっています。
こうした背景のもと、医療・医薬の現場においてePRO導入に関心が高まりつつあるものの、企業主導治験におけるePRO導入コストは5,000万円程度といった報告※4もあり、導入費用が大きな課題となっています。
そこで3Hでは、患者、医師・研究者の協力のもと、患者・研究者ファーストの思想で、高齢者でも使いやすいインターフェースやアラートなどの見守り機能、国際標準スケール及びその入力許容範囲を設定できる安価でフレキシブルなePROシステム「3H P⁻Guardian」を開発しました。
臨床研究・試験の導入にあたっては、必要に応じて、企画から実施・運用まで支援するとともに、今後は、医師より要望の多かった電子カルテへの連動なども予定しています。
※1 ePRO(Electronic Patient-Reported Outcomes/電子患者日誌):患者から直接得られる患者の状態情報(PRO)を電子的に収集する仕組み
※2「パーソナルヘルスレコード(PHR)における生体センサとの共有の可能性」 LIFE2019 2019 年 9 月 12 日-14 日 東京(慶應義塾大学)
※3 Basch E , Deal AM , Kris MG , Sch er HI2, Hudis CA ,Sabbatini P , R ogak L , Bennett AV , Dueck AC , Atkinson TM2, Chou JF , Dulko D , Sit L , Barz A , Novotny P ,Fruscione M , Sloan JA , Schrag D Symptom Monitoring With Patient Reported Outcomes During Routine Cancer Treatment: A Randomized Controll ed Trial J Clin Oncol. 2016 Feb 20;34(6):557 65.
※4 日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 電子化情報部会タスクフォース 3 ePRO の普及に向けて 日本製薬工業協会 医薬品 評価委員会 電子化情報部会( 2016年 3 月)
【開発協力者のコメント】
近畿大学 医学部 内科学 腫瘍内科部門 中川 和彦 主任教授
「2017年にオンコロさんから副作用の程度によりアラートされるアプリの相談を受け、全てのがん種、全ての薬剤への対応と、患者さんに加え、医療者にとってのメリットも検討するように助言をしました。今回、医師主導研究でもリーズナブルで使用できるePROとして開発され、様々な臨床試験で使用されることを期待します。」
聖マリアンナ医科大学 臨床腫瘍学講座 客員教授
京都大学医学部付属病院 次世代医療・iPS細胞治療研究センター 中島 貴子 教授
「患者さん自身による病状理解を応援し、さらに患者さんと医療従事者のギャップを埋める。同時に情報収集の正確性と現場の効率化を向上させる。そんなプラットフォームを目指して3Hさんと共に長年検討してきました。リアルワールド、臨床試験、様々な医療現場で広く使用され、患者さんが、ご自宅、病院、地域の輪の中で治療している、という安心感を得ることができたら嬉しいです。」
東北大学大学院 医学系研究科・医学部 医学統計学分野 山口 拓洋 教授
「欧米に比べ、ePROの導入が遅れているなかで、グローバルスタンダードな指標を使って、適切かつフレキシブルにデータを取得でき、安価に導入できる仕組みを3Hさんと形にすることができました。インフラも未整備な状況の中で、民間発でこうしたソリューションを創出できることは、非常に意義のあることだと思います。」
肺がん患者の会 ワンステップ! 代表 長谷川 一男 氏
「がん患者にとって最大のストレスは、自分の力ではどうにもならない状況に追い込まれることです。その中で、できることを一つずつ見つけて、生きる力に変える、そういうことをしてきました。オンコロさんのアプリには、その患者の背中を押してくれるような気がします。もし生存期間が海外で発表されている論文※3のように延ばせたら、それは自分にとっても、不運にも続くお仲間のためにもなります。そうなってほしいなと思います。」
【主な機能】
●研究者が質問票を自由に作成可能
●見守り機能や情報共有などの機能も完備
●ウェアラブルデバイスやEHRと連携可能。2020年内にEMR、電子カルテ、EDCとも連携予定
■3Hクリニカルトライアルについて
3Hクリニカルトライアルは、人(Human)の健康(Health)と幸せ(Happiness)をつなぐライフサイエンスグループである3Hグループにおいて、主にヘルスケアメディアの運営と10年以上の臨床試験・治験支援を行ってきたノウハウをベースに医療と最新のテクノロジーを融合した「ヘルステック」を活用したソリューションを提供しています。詳しくは、https://3h-ct.co.jp/をご覧ください。
医師は、患者の日常時の状態を把握することが難しく、患者も自身の状態を医師に正確に伝えることが難しいという課題があり、日常での症状悪化の兆候や治療の副作用といった有害事象などに対し、医師が十分に対応できないといったケースもあります。加えてがん薬物治療時の医療者と患者間の有害事象評価の不一致なども問題提起されており、リアルタイムで患者自身のアウトカムを取得できるePROの必要性が高まっています。※2
また海外ではePROなどのがん患者の在宅時の有害事象を確認できる仕組みを導入することで生存期間が約5カ月延長したといった研究なども発表されており、臨床的な有益の可能性が報告されています。※3
他方、医薬業界においても、欧米を中心にePROの導入が加速しており、海外に比べ遅れていた国内においても、Patient Centricity活動の活発化や、医薬品の評価に費用対効果評価が含まれたことなどで、指標の一つとして患者評価の重要性が高まっており、その手段としてePROへの関心が高まっています。
こうした背景のもと、医療・医薬の現場においてePRO導入に関心が高まりつつあるものの、企業主導治験におけるePRO導入コストは5,000万円程度といった報告※4もあり、導入費用が大きな課題となっています。
そこで3Hでは、患者、医師・研究者の協力のもと、患者・研究者ファーストの思想で、高齢者でも使いやすいインターフェースやアラートなどの見守り機能、国際標準スケール及びその入力許容範囲を設定できる安価でフレキシブルなePROシステム「3H P⁻Guardian」を開発しました。
臨床研究・試験の導入にあたっては、必要に応じて、企画から実施・運用まで支援するとともに、今後は、医師より要望の多かった電子カルテへの連動なども予定しています。
※1 ePRO(Electronic Patient-Reported Outcomes/電子患者日誌):患者から直接得られる患者の状態情報(PRO)を電子的に収集する仕組み
※2「パーソナルヘルスレコード(PHR)における生体センサとの共有の可能性」 LIFE2019 2019 年 9 月 12 日-14 日 東京(慶應義塾大学)
※3 Basch E , Deal AM , Kris MG , Sch er HI2, Hudis CA ,Sabbatini P , R ogak L , Bennett AV , Dueck AC , Atkinson TM2, Chou JF , Dulko D , Sit L , Barz A , Novotny P ,Fruscione M , Sloan JA , Schrag D Symptom Monitoring With Patient Reported Outcomes During Routine Cancer Treatment: A Randomized Controll ed Trial J Clin Oncol. 2016 Feb 20;34(6):557 65.
※4 日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 電子化情報部会タスクフォース 3 ePRO の普及に向けて 日本製薬工業協会 医薬品 評価委員会 電子化情報部会( 2016年 3 月)
【開発協力者のコメント】
近畿大学 医学部 内科学 腫瘍内科部門 中川 和彦 主任教授
「2017年にオンコロさんから副作用の程度によりアラートされるアプリの相談を受け、全てのがん種、全ての薬剤への対応と、患者さんに加え、医療者にとってのメリットも検討するように助言をしました。今回、医師主導研究でもリーズナブルで使用できるePROとして開発され、様々な臨床試験で使用されることを期待します。」
聖マリアンナ医科大学 臨床腫瘍学講座 客員教授
京都大学医学部付属病院 次世代医療・iPS細胞治療研究センター 中島 貴子 教授
「患者さん自身による病状理解を応援し、さらに患者さんと医療従事者のギャップを埋める。同時に情報収集の正確性と現場の効率化を向上させる。そんなプラットフォームを目指して3Hさんと共に長年検討してきました。リアルワールド、臨床試験、様々な医療現場で広く使用され、患者さんが、ご自宅、病院、地域の輪の中で治療している、という安心感を得ることができたら嬉しいです。」
東北大学大学院 医学系研究科・医学部 医学統計学分野 山口 拓洋 教授
「欧米に比べ、ePROの導入が遅れているなかで、グローバルスタンダードな指標を使って、適切かつフレキシブルにデータを取得でき、安価に導入できる仕組みを3Hさんと形にすることができました。インフラも未整備な状況の中で、民間発でこうしたソリューションを創出できることは、非常に意義のあることだと思います。」
肺がん患者の会 ワンステップ! 代表 長谷川 一男 氏
「がん患者にとって最大のストレスは、自分の力ではどうにもならない状況に追い込まれることです。その中で、できることを一つずつ見つけて、生きる力に変える、そういうことをしてきました。オンコロさんのアプリには、その患者の背中を押してくれるような気がします。もし生存期間が海外で発表されている論文※3のように延ばせたら、それは自分にとっても、不運にも続くお仲間のためにもなります。そうなってほしいなと思います。」
【主な機能】
●研究者が質問票を自由に作成可能
・PRO-CTCAE™ (version 1.0)、EORTC-QLQ-C30 (version 3.0)、EQ-5D-5L、FACT-G (第4-A版)についてはePROベンダー登録・システムマイグレ―ション済み指標。
●見守り機能や情報共有などの機能も完備
患者の家族や医療従事者などに未入力アラートや症状アラートをメール通知できる見守り機能や患者と医療従事者側が双方向にやり取りをできる患者日誌機能、医療機関ごとにクーポンコード発番し、患者や被験者がアプリに当該クーポンコードを入力するだけで容易に紐づける機能など、医療現場に即した様々な機能を実装。
●ウェアラブルデバイスやEHRと連携可能。2020年内にEMR、電子カルテ、EDCとも連携予定
■3Hクリニカルトライアルについて
3Hクリニカルトライアルは、人(Human)の健康(Health)と幸せ(Happiness)をつなぐライフサイエンスグループである3Hグループにおいて、主にヘルスケアメディアの運営と10年以上の臨床試験・治験支援を行ってきたノウハウをベースに医療と最新のテクノロジーを融合した「ヘルステック」を活用したソリューションを提供しています。詳しくは、https://3h-ct.co.jp/をご覧ください。
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