【開催報告】STEM(理系)女子奨学金、初の奨学生を対象とした対面イベントを開催
仲間との出会い、ロールモデルの声──理系の世界が広がった日
公益財団法人山田進太郎D&I財団は、2025年7月24日(木)の午後、STEM(理系)分野への進学を目指す女子高校生を対象とした「STEM Scholarship Student’s PARTY」を東京都内で開催しました。本イベントは、同財団が提供する「STEM(理系)女子奨学助成金」の採択者を対象に実施した制度開始以来初の対面交流イベントです。これまでオンラインイベントは複数回開催してきましたが、奨学生同士が実際に顔を合わせて交流するのは今回が初めてとなります。
当日は、首都圏在住の2024年度の奨学生、大学生・社会人アンバサダーの合計約20名が参加し、座談会や、グループ対抗のクイズ大会、参加者同士の交流を通じて、進路や将来への視野を広げ、理系の可能性をより具体的に思い描くきっかけとなる2時間となりました。

■開催概要
イベント名称:STEM Scholarship Student’s PARTY
開催日時:2025年7月24日(木)13:00〜15:00
開催場所:the ARGYLE aoyama 6F(東京都港区北青山2-14-4)
参加者:2024年度 STEM(理系)女子奨学助成金 採択者・大学生・大学院生・社会人の合計約20名
■オープニング
イベントは、参加者同士の自己紹介からスタートしました。初対面の緊張をほぐすため、「共通点を見つけてグループ名をつける」というアイスブレイクの要素を取り入れたワークも実施。学年や趣味、将来の夢などを共有しながら、自然と会話が広がっていきました。

■クイズアプリ「Kahoot!」を使ったグループ対抗クイズ大会
次に、理系分野で活躍する大学生・社会人アンバサダーによるクイズ大会を実施しました。クイズアプリ「Kahoot!」を使用し、グループごとに4択問題に挑戦。いずれも、アンバサダーが自身の研究や業務をもとに考案したオリジナル問題です。
<出題されたクイズの一例>
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次のうち、天気の急な変化のサインとして“適切でないもの”はどれ?
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コンピュータが「0」と「1」だけで動いている理由はどれでしょう?
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あなたが目をつぶっていても、「友達が右後ろから声をかけた」と気づけるのはなぜでしょう?

回答後には、それぞれの出題者が専門的な視点も交えて解説を行い、参加者たちは興味深そうに耳を傾けていました。
■ぶっちゃけ座談会 〜みんなの先輩に聞いてみよう〜
次のセッションでは、社会人・大学院生の女性アンバサダー2名を迎え、現役大学生による進行で、進路に関するトークセッションを行いました。登壇者は、エンジニアとしてメーカーに勤務する藏悠子さんと、機械学習研究等を専門領域とする慶應義塾大学修士1年の伊藤るるさんです。以下のテーマに沿って、それぞれが自身の経験や想いを語りました。

▶ いつ、なぜ理系を選んだ?
伊藤さん:「大学入学後、学部1年から研究室に入れる環境があり、研究テーマを考える過程で自然と理系を選びました」
藏さん:「文系の家に生まれたけれど、高1のときに先生から“理系じゃない?”と言われて考え直しました。特に夢があったわけではなかったけど、進んでよかったと思っています」
▶ どうやって大学・学部・仕事を選んだ?
伊藤さん:「ビジネスとデジタル技術の間をつなぐ人材になりたくて、“リベラルアーツ”というキーワードを軸に探しました」
藏さん:「高校生のときに“カオス理論”という言葉をテレビで聞いて、なんだかカッコいい!と思ったのがきっかけです。実際は別の分野に進んだけど、今また似たテーマに取り組んでいます」
▶ 今の研究・仕事を選んで良かったこと、大変なこと
伊藤さん:「機械学習やサイバーセキュリティは専門人材が少なく、社会的ニーズが高い分野。女性が少ないので孤独に感じたこともあるけれど、専門性があれば、他分野でも活躍できることがわかりました」
藏さん:「最近、補聴器に関わるようになって、“音”が人の生きる力になることを実感しました。エンジニアとしての責任と誇りを持って、どうすればもっとお客様の力になれるかを考えるようになりました。」
奨学生たちは、登壇者の話にじっと耳を傾けながら、時折うなずいたり、真剣な表情でメモを取ったりしていました。じっくり聞き入る姿からは、話の一つひとつが確かに心に響いているようすが伝わってきました。
■交流PARTY
最後は、奨学生同士やアンバサダーと自由に会話できる「交流PARTY」を実施しました。前半にグループで近況や関心事を共有した後、後半は進路や学び方について対話を深める時間となりました。進路の悩みや経験を共有する中で自然と会話が弾み、連絡先を交換する姿も。奨学生たちの間には、学校を越えた確かなつながりが生まれていました。

■奨学生限定コミュニティ「スカラボ」もご紹介
イベントの最後には、奨学生限定のオンラインコミュニティ「スカラボ(Scholarship Lab)」が紹介されました。Discord上に開設されたこのコミュニティでは、全国の奨学生同士がつながり、進路や勉強に関する相談や情報交換を気軽に行うことができます。
■STEM(理系)女子奨学助成金について
「STEM(理系)女子奨学助成金」は、高校生女子が文理選択時に理系を選択することを支援する、返済不要の給付型奨学金です。2021年度の開始からこれまでに約1,700名を支援、累計支給総額は約2億2,000万円にのぼります。今年度も全国約500人を対象に一人あたり10万円の奨学助成金を給付予定です。進路に迷っている生徒も含め、所得や成績の条件なく応募可能で、スマートフォンから簡単に申し込むことができます。
奨学金の使い道は、塾代や模試費、パソコン購入、体験プログラム参加費など幅広く、実際に多くの生徒が、この奨学金を活用して理系への一歩を踏み出しています。
▶ 詳細・応募:https://www.shinfdn.org/scholarship2025
■公益財団法人山田進太郎D&I財団について
D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の推進を通じて、誰もが能力を発揮できる社会を目指し、2021年7月にメルカリCEO山田進太郎によって設立された公益財団法人です。 特にSTEM(理系)のジェンダーギャップに注目し、中高生女子のSTEM分野への進学やキャリア選択を支援する奨学助成金事業を展開しています。2024年より「Girls Meet STEM」事業を開始し、企業ツアーや大学でのキャンパス・研究室ツアーを通じて、STEM領域で活躍するロールモデルとの交流機会を提供しています。プログラムは通年で開催され、対面およびオンライン形式で参加可能です。
代表理事:山田 進太郎(株式会社メルカリ 代表執行役 CEO)
設立年月日:2021年7月1日(木)
公益財団法人山田進太郎D&I財団公式ウェブサイト:
【一般のお問い合わせ先】
公益財団法人山田進太郎D&I財団事務局
Eメール:info@shinfdn.org
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