quantumがデザインした、ホタテ貝殻から生まれたヘルメット「HOTAMET」が、2023年度グッドデザイン賞「グッドデザイン・ ベスト100」を受賞
読み方:クオンタム)が、甲子化学工業株式会社(本社 : 大阪府大阪市、代表取締役 : 南原在夏)、並びにTBWA HAKUHODO(本社:東京都港区、代表取締役社長兼CEO:今井明彦)と共同開発した、ホタテの貝殻からできた環境配慮型ヘルメット「HOTAMET / ホタメット」が、この度2023年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。さらに、審査委員会により特に高い評価を得た100件である「グッドデザイン・ベスト100」にも選出されています。
HOTAMET(ホタメット)は、廃棄されたホタテの⾙殻を再⽣使⽤して作られたヘルメットです。ホタテの⾙殻を新素材として再利⽤した「カラスチック®」という地球に優しいエコプラスチックを使⽤しており、新品のプラスチックを100%使って作るものと⽐較して、最⼤約36%の⼆酸化炭素削減に寄与しています。
●受賞概要
○受賞対象名 「 HOTAMET (ホタメット) 」
○プロデューサー TBWA¥HAKUHODO 橋本恭輔、加藤卓、 阪元裕樹
○ディレクター 甲子化学工業株式会社 南原徹也+TBWA¥HAKUHODO 宇佐美雅俊、伊藤裕平
○デザイナー quantum 門田慎太郎、竹腰美夏+TBWA¥HAKUHODO 松田健志+SPICE 朝長久裕
○グッドデザイン賞ウェブサイトでの紹介ページ
https://www.g-mark.org/gallery/winners/18607?years=2023&awardCodes=BEST100
●審査員による評価コメント
日本一のホタテ水揚げ量を誇る村では、年間約4万トンもの貝殻廃棄と、廃棄された貝殻による土壌汚染が問題となっていた。ホタメットはこの課題を素材から解決する転換のアイデアであり、サスティナブルの方向性を新たに切り開いている。リサイクルや、量産されるモノのサプライチェーンが見えづらいという社会課題にも応えた製品でもあり、貝殻から炭酸カルシウム、そしてヘルメットへと姿を変えるホタメットは、生産やその環境がスッと腑に落ちる素直な生まれ方をしていて共感が持てる。フォルムや素材感、カラーラインナップに至るまでが「自然」に感じられ、モノがしっかりと語っている製品だと感服した。
●「HOTAMET」について
ホタテの水揚げ量日本一を誇る北海道猿払村が位置する宗谷地区では、ホタテを加工する際に水産廃棄物として貝殻が年間約4万トン発生しています。*さらに2021年には、貝殻の再利用を目的とした国外への輸出が途絶えてしまったことを機に、地上保管による環境への影響や堆積場所の確保などが地域における社会問題となっていました。*北海道水産林務部水産局水産振興課「令和3年度水産系廃棄物発生量等調査」こうした問題を捉えた甲子化学工業株式会社とTBWA HAKUHODOが、同村の余剰ホタテ貝殻の状況を解決すべく、ホタテ貝殻の主成分が炭酸カルシウムであることに着目し、新素材の材料として再利用できることを思いつき開発に着手。その結果生まれた「カラスチック®︎」を使用して開発されたのが「HOTAMET」です。
quantumは、本プロジェクトのプロダクトデザインを担当しています。HOTAMETの貝殻の様なフォルムは、自然界の仕組みを応用し、技術開発に活かすバイオミミクリーの考え方に基づき、ホタテ貝の構造を模倣した、特殊なリブ構造をデザインに取り入れています。その結果、少ない素材使用量でありながら、リブ構造が無い場合と比較して約30%も耐久性を向上させるなど、見た目の美しさはもちろん機能的にも考えられたデザインを実現しました。素材開発から設計に至るまで、環境への負担が少ない持続可能性に配慮したプロダクトとなっています。
●グッドデザイン賞について( http://www.g-mark.org/ )
1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの
評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的な
デザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである
「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。
●quantumについて ( https://www.quantum.ne.jp )
quantumはクリエイティブ×テクノロジー×ビジネスを融合した新規事業開発によって、新しいプロダクト、サービス、ベンチャーを連続的に創り出すスタートアップ・スタジオです。2016年の創業以来、ベンチャービルダーとして自社事業を立ち上げるとともに、75社を超える企業やスタートアップ、大学等の研究機関と取組み、多様な新規事業を生み出してきました。同時に、quantumは世界最大のアクセラレーターコミュニティであるGAN(Global Accelerator Network)が運営するGlobal Startup Studio Network(GSSN)にアジアで最初にスタートアップ・スタジオとして認定されています。
世界各国のスタートアップ・スタジオとベストプラクティスを共有することで、これからもquantumは起業家精神を大切にするカルチャーの中、ハードウェアやソフトウェアを問わない実装力とハンズオン投資&支援力を駆使して、あらゆる形でスタートアップの創出に挑戦していきます。
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