今回で記念すべき“100回目”世界最古の国際人道基金※1「昭憲皇太后基金」の配分決定

~約5,591万円を16カ国に~

日赤

赤十字国際委員会と国際赤十字・赤新月社連盟で構成される昭憲皇太后基金合同管理委員会は、今年度の同基金の配分先を決定しました。
記念すべき100回目となる今回は、16カ国の赤十字・赤新月社に対して総額約5,591万円(475,997スイスフラン※2)が配分されます。
同基金の配分額は1921年(大正10年)の第1回から今回(第100回)までで、累計17億円以上(15,100,641スイスフラン※2)配分先は170の国と地域にのぼります。

 

 

 

昭憲皇太后昭憲皇太后

昭憲皇太后基金(The Empress Shôken Fund)とは?

昭憲皇太后(明治天皇の皇后)が、1912年(明治45年)の赤十字国際会議に際し、各国赤十字社の平時事業にと、ご寄付された10万円(現在の3億5千万円相当)を基に創設されました。
当時、戦時救護を主に行っていた赤十字において、自然災害や疾病予防等の平時活動を奨励するための基金設立は画期的なことであり、世界の国際開発援助の先駆けとなりました。また、100年以上継続している平時における人道活動を対象とした世界最古の国際人道基金※1として世界で広く知られています。
 同基金は、国際赤十字の中に設けられた合同管理委員会によって運営され、日本の皇室をはじめとする日本からの寄付金によって支えられており、原資を切り崩すことなく、そこから得られる利子が世界の赤十字社の活動に配分されます。
毎年、昭憲皇太后のご命日にあたる4月11日頃に配分先が発表され、今年度は、記念すべき「100回目の配分」となります。

◆◇◆◇ 第100回 昭憲皇太后基金支援事業 ◆◇◆◇

1. ケニア赤十字社(アフリカ):約387万円(32,952スイスフラン)
若年層へのデジタルボランティア活動の推進
若年層がオンラインで活用できるボランティア活動のプラットフォームを導入します。

2. マラウイ赤十字社(アフリカ):約352万円(29,965スイスフラン)
災害対応体制の構築
発災後すぐに対応できる訓練された災害対応チームをマラウイ赤十字社全支部に配置します。

3. 南スーダン赤十字社(アフリカ):約352万円(30,000スイスフラン)
植林による環境保護活動
果樹の植栽によって、脆弱な地域コミュニティでの人々の栄養状態と気候変動による影響を改善します。

4. ベナン赤十字社(アフリカ):約352万円(30,000スイスフラン)
女性のリプロダクティブ・ヘルスと自主性の支援
女性の収入創出活動を強化するとともに、自分や家族の健康に関する情報へのアクセスを増やします。

5. バハマ赤十字社(南アメリカ):約352万円(30,000スイスフラン)
気候変動に強いコミュニティの開発
災害リスクの軽減と気候変動への耐性を高めるため、5つの島の支部職員とボランティアのネットワークを拡大し、能力を強化します。

6. コスタリカ赤十字社(南アメリカ):約352万円(30,000スイスフラン)
先住民コミュニティの安全な生活環境の構築
遠隔地にある先住民コミュニティにおいて、緊急事態や災害に適切に対処できる環境の構築を目指します。

7. ニカラグア赤十字社(南アメリカ):約346万円(29,494スイスフラン)
 高齢者への新型コロナウイルス感染症対策支援
 3つの高齢者養護施設で、医療支援・感染症の予防・メンタルヘルスを推進します。

8.  アルゼンチン赤十字社(南アメリカ):約352万円(30,000スイスフラン)
 組織強化のためのシステム構築
アルゼンチン赤十字社内の意思決定の基礎となるデータを収集・検証するモジュールを開発し、65支部に導入して活用します。

9.  フィリピン赤十字社(アジア大洋州):約352万円(30,000スイスフラン)
水・衛生環境の改善
 給水・排水・トイレ・廃棄物処理等、衛生環境改善に関するガイドラインを作成し、地域コミュニティに配布します。

10. パキスタン赤新月社(アジア大洋州):約302万円(25,678スイスフラン)
血液製剤の保管機能の強化と供給システムの自動化
地域の血液センターにおける新鮮冷凍血漿の保管機能を向上させ、血液製剤の供給システムを自動化し、2021年「世界献血デー」を開催して自発的な献血の意識を高めます。

11. ベトナム赤十字社(アジア大洋州):約352万円(30,000スイスフラン)
プロジェクト管理と社会福祉に関する能力強化
提案書の作成からプロジェクト管理、社会福祉に関する研修をベトナム赤十字社の職員に提供します。

12. 東ティモール赤十字社(アジア大洋州):約352万円(30,000スイスフラン)
リプロダクティブ・ヘルスの知識向上
性と生殖に関する健康について、若年層の知識を向上させます。

13.  エストニア赤十字社(ヨーロッパ・中央アジア):約352万円(30,000スイスフラン)
ボランティア研修の体系化による能力強化
データベースを構築してボランティアの募集・研修・確保を行い、エストニア赤十字社の4つの地域の能力を向上させます。

14. ジョージア赤十字社(ヨーロッパ・中央アジア):約331万円(28,208スイスフラン)
健康増進への継続的な取り組み
衛生的な習慣と予防接種の重要性を普及し、予防接種を推進することにより、新型コロナウイルス感染症の影響を減少させます。

15. ルーマニア赤十字社(ヨーロッパ・中央アジア):約349万円(29,700スイスフラン)
児童養護施設にいる若者の脆弱性の解消
心理社会的手法を用いて、児童養護施設にいる60人のティーンエイジャーを支援します。

16. イラン赤新月社(中東・北アフリカ):約352万円(30,000スイスフラン)
ビジネスアプローチによる地域の能力強化
地方の商工施設と協働した小規模なビジネス支援により、周辺地域住民が収入を得られるようにします。

 
※1  昭憲皇太后基金は平時の国際支援を目的とした世界初の国際人道基金であり、現在も当時と同様の形で支援が継続している最古のものである(赤十字社調べ)
※2  CHF=117.46円(4月5日レート)
 

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会社概要

日本赤十字社

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URL
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業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都港区芝大門 1-1-3
電話番号
-
代表者名
清家 篤
上場
-
資本金
-
設立
1877年05月