ENEOS 大規模ブルーカーボン創出に向けた調査および養殖試験の開始について
地方独立行政法人北海道立総合研究機構(以下「道総研」)とENEOS株式会社(以下「ENEOS」)は、大規模ブルーカーボン創出に向けた検証を目的とし、北海道周辺海域にて海藻類を対象とした調査および養殖試験(以下「本取組」)を開始しましたのでお知らせいたします。
両者は、CO2吸収源として期待されているブルーカーボンへの取組を推進し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献するため、未来のブルーカーボン創出を目指します。本取組では、北海道周辺海域に生育する海藻類を対象にその特性や生態について調査し、海藻類の成長に適した育成環境や効果的な育成手法に関する実証を進め、ブルーカーボンとしてのCO₂吸収・固定効果を検証していきます。道総研が持つ海洋・水産分野での豊富な知見とENEOSが蓄積してきたブルーカーボンに関する知見を結集し、大規模なブルーカーボン創出を目指します。
<養殖試験のイメージ>

【養殖試験の概要】
実施場所 :北海道周辺海域
対象種 :大型海藻類(在来のコンブ類など)
試験期間 :2025年11月から
主な内容 :ブルーカーボン創出に適した生育環境、育成手法の検証
道総研は、海洋環境の保全や水産物の安定供給に関する試験研究を進めており、北海道の豊かな自然と地域の特色を生かした技術支援を通して、道内産業の振興への貢献を進めています。稚内水産試験場では、北海道におけるコンブ養殖業の振興と地域水産業の発展に寄与することを目的とし、気候変動に適応したコンブ養殖技術の開発および改良に取り組んでいます。効率的かつ持続可能な生産手法の確立を図るとともに、ブルーカーボンを活用した気候変動対策に資する技術的支援をおこなっていきます。
ENEOSグループは、Scope1、2(※1)のCO2排出量を2040年度までに2013年度対比73%削減、そして2050年度までにカーボンニュートラルを実現するという目標を設定しており、ブルーカーボンや森林由来のJ-クレジット創出等、CO2の自然吸収増加に向けた取組を推進することで、「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」との両立に向けて挑戦しています。これまで海草・海藻藻場再生事業においてカーボンクレジット(J ブルークレジット) の認証・取得や産官学連携による大規模ブルーカーボン創出の検討(※2)を進めており、これらの知見を活かし、本取組を通してブルーカーボンの取組を加速します。
今後も両者は、社会課題の解決に向けて協業し、地域固有の自然環境に適応するブルーカーボン創出に取り組みます。また、本取組で得られる知見や成果を活かし、地域産業の振興とともにカーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。
以上
※1 Scope 1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope 2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
※2 2023年12月12日「産官学連携による大規模ブルーカーボン創出の検討開始について」
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
