【2024年→2025年ソフトウェア開発の総括と展望】「生成AI」の導入率は5割超え

開発において重要視されるのは「開発速度/リードタイム」「コード品質」

Autify

AIと人の総合力でソフトウェア開発・テストプロセスを包括的に支援するプラットフォーム「Autify」を開発・提供するオーティファイ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:近澤良)は、ソフトウェア開発(Web・モバイルアプリケーション開発、品質保証・テスト、情報システムネットワーク・インフラ)に関わるエンジニア400名を対象に、ソフトウェア開発における2024年の総括と、2025年の展望に関する調査を実施しましたので、お知らせいたします。

■調査背景

生成AIの台頭により、ソフトウェア開発の形は大きく変革しようとしています。一方で、世間ではソフトウェア品質やセキュリティが課題となることも多く、注目される技術と実際に取り入れられる技術の間には多少の乖離も見られます。

そこで本調査では、現職でソフトウェア開発や品質保証に携わるエンジニアたちに、2024年の技術トレンドや重要視している指標、働き続ける上で重要な要素についての生の声を集めました。これにより、2025年に向けた技術トレンドの予測と、それに対応するための組織的な取り組みの方向性を示すことを目指しています。

■調査概要

  • 調査名称:ソフトウェア開発の2024年総括と2025年展望調査

  • 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

  • 調査期間:2024年12月27日〜同年12月28日

  • 有効回答:ソフトウェア開発(Web・モバイルアプリケーション開発、品質保証・テスト、情報システムネットワーク・インフラ)に関わるエンジニア400名

※ 合計を100%とするため、一部の数値について端数の切り上げ処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。

■2024年に注目されたソフトウェア開発のトレンド、第1位「生成AI」

「Q1.2024年に注目されたソフトウェア開発のトレンドとして、思い浮かべるキーワードをお選びください。(複数回答)」(n=400)と質問したところ、「生成AI」が67.3%、「ローコード/ノーコードプラットフォーム」が25.5%、「サイバーセキュリティ」が23.3%という回答となりました。

生成AIが他と大差をつけて1位となり、業界の関心の高さが伺えます。また、ノーコード/ローコードプラットフォームが続いて2位となり、エンジニアであってもコーディング不要で開発を進められるツールに関心を寄せていることが伺えます。

3位、4位にサイバーセキュリティ・マルウェア/ランサムウェアが続いているのも印象的です。企業の大小を問わず、ランサムウェアなどのサイバー攻撃のリスクにさらされている現状で、多くの人達が危機感を抱いていることが伺えます。

■半数以上が、実際に「生成AI」を導入したと回答

「Q2.Q1で選択したトレンドのうち、2024年にあなた自身が実際に取り入れたものをお選びください。(複数回答)」(n=400)と質問したところ、「生成AI」が51.3%、「ローコード/ノーコードプラットフォーム」が16.5%、「サイバーセキュリティ」が9.8%という回答となりました。

「生成AI」は登場した当初、活用に慎重な姿勢を取る企業などの割合も一定見受けられましたが、5割を超える方が導入済という回答を見る限り、活用の幅はさらに広がる傾向にあると考えられます。また、「ローコード/ノーコードプラットフォーム」「RPA」「サイバーセキュリティ」「マルウェア/ランサムウェア」などが上位に来ていることから、ますます業務効率化や利便性が求められる一方で、セキュリティ対策をどうしていくかというバランスが求められているものと考えられます。

■話題になったソフトウェア開発のトピック、「生成AIを利用したアジャイルプログラミング」や「ローコードでのコーティングのデバッグ」など

「Q3.あなたの所属する組織や、開発コミュニティ内で特に話題になっていた、ソフトウェア開発に関するトピックを教えてください。(自由回答)」(n=400)と質問したところ、「生成AIを利用したアジャイルプログラミング」や「ローコードでのコーティングのデバッグ」など397の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>

  • 生成AIを利用したアジャイルプログラミング。

  • ローコードでのコーティングのデバッグ、まだ信頼性に不安。

  • AppSheetによるシステム開発。

  • 弊社では自動車の自動運転化デバイスの開発、生産をおこなっているが、生成AIの車両適用の技術、運転のどの領域を生成AIに依存し、どの部分を運転者の意思依存に残すかのポリシーを定義することが難解である。

  • 生成AIを前提としたプラットフォーム設計。

  • コーディングやテストにAIツールを導入し、品質と生産性が向上した。

  • AIを業務システムに取り込む。

生成AIやノーコード/ローコードツールをシステム開発に組み込むことで、品質や生産性の向上を狙い、実際に成果を出している組織が多いことが伺えます。同様に、生成AIそのものをソフトウェアに取り込むことにも関心が寄せられています。一方で、生成AIやノーコード/ローコードツールは仕組みがブラックボックスであることから、デバッグなどの観点で懸念が残っているようです。

■ソフトウェア開発において、4割以上が「開発速度/リードタイム」や「コード品質」を重要視

「Q4.ソフトウェア開発において、あなたが重要視している指標を教えてください。(複数回答)」(n=400)と質問したところ、「開発速度/リードタイム」が44.0%、「コード品質」が41.3%、「バグ検出率」が25.0%という回答となりました。

これらの回答から、開発速度/リードタイムとコード品質に多くの関心が寄せられていることが伺えます。また、バグ検出率に次いでコスト効率・QCDを重視する人が多いことから、一元的に品質を高めるだけでなく、いかにして開発速度やビジネス、コストとのバランスを取るのかが大きな課題であることが推察されます。

■2024年、ソフトウェア開発に利用したAIツール、「GitHub Copilot」「OpenAI Codex」など

「Q5.2024年、ソフトウェア開発においてあなたが利用したAIツールを教えてください。(複数回答)」(n=400)と質問したところ、「GitHub Copilot」が18.0%、「OpenAI Codex」が12.3%という回答となりました。

比較的回答がバラけているものの、GitHub Copilotが比較的良く使われていました。いち早く登場したことと、GitHubを利用する企業においては利用承認がおりやすかったのではないかと推察できます。

一方、ソフトウェア開発においてAIツールを使用していない人が過半数であることを考えると、こうした動きはまだ限定的で、これからまだ普及の余地がありそうです。

本調査のタイミングではまだ話題に上がっていませんでしたが、2025年1月頃からはオープンソースのツール「Cline」が注目を集めており、来年以降勢力図が大きく変わっている可能性もあります。

■エンジニアとして働き続けるうえで重要な要素、「最新技術に触れる機会」が42.3%で最多

「Q6.エンジニアとして働き続けるうえで、重要だと思う要素を教えてください。(複数回答)」(n=400)と質問したところ、「最新技術に触れる機会」が42.3%、「ワークライフバランス」が39.5%、「スキルアップのサポート(学習時間の確保・資格取得など)」が37.3%という回答となりました。

最新技術に触れる機会、ワークライフバランス、スキルアップのサポート、給与水準がほぼ同列という結果になりました。エンジニアの多くが長期的な成長を見据えながら、メリハリを持って働き、良い待遇も得たいと考えていることが推察されます。

一方で、キャリアパスへの関心は最も低く、組織内での昇進などに比べると技術的な成長を重視するエンジニアが多いことが伺えます。

■2025年に注目しているソフトウェア開発のトレンド、「ゼロトラストセキュリティ」や「コード生成の自動化」など

「Q7.2025年、ソフトウェア開発関連でトレンドになると注目している技術や取り組みを教えてください。(自由回答)」(n=400)と質問したところ、「ゼロトラストセキュリティ」や「コード生成の自動化」など396の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>

  • ゼロトラストセキュリティ。

  • 生成AIを使ったソフト開発により外注工数を低減する。

  • ローコードによるアジャイル開発は生成AIとの組み合わせによりDX推進のキーになるだろう。

  • テスト自動化促進。

  • コード生成の自動化。

  • 次世代AI技術。

  • 労働工数のニーズに対し明らかに労働人口が不足することが見込まれる産業を自動化でカバーする技術。

生成AIによる開発コストの削減やテスト自動化の促進が多く挙げられました。同時に、ゼロトラストセキュリティのようなセキュリティ施策に注目する人も多く、高生産性・高品質・高セキュリティを同時に成り立たせるような技術への関心が見られます。

■2025年に取り入れたいソフトウェア開発の技術や取り組み、「既存アプリケーションへのAIの組み込み」や「プロンプトエンジニアリング」など

「Q8.2025年、あなた自身が取り入れたいと考えているソフトウェア開発関連の技術や取り組みを教えてください。(自由回答)」(n=400)と質問したところ、「既存アプリケーションへのAIの組み込み」や「プロンプトエンジニアリング」など396の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>

  • マルチクラウド環境の導入。

  • AIによる画像解析。

  • PythonやRPAを利用したツール作成。

  • ノーコード開発。

  • 既存アプリケーションへのAIの組み込み。

  • プロンプトエンジニアリング。

  • 生成AIのほか、LCP(ローコードプラットフォーム)をもっと活用したい。

これまでの回答と同様、生成AIとノーコード・ローコードに関する取り組みに関心が集中しました。特に、既存のアプリケーションへのAIの組み込みやプロンプトエンジニアリングといった回答からは、ChatGPTなどのLLM(大規模言語モデル)の台頭により既存システムへのAI組み込みのハードルが下がったことが見て取れます。

■AIによる開発環境の変化、「アルゴリズムのある要素の開発自動化」や「経費削減と人材不足の解消」など

「Q9.2025年、AIによって開発環境がどのように変化すると思いますか。(自由回答)」(n=400)と質問したところ、「アルゴリズムのある要素の開発自動化」や「経費削減と人材不足の解消」など396の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>

  • コードの自動生成とデプロイの高速化。

  • アルゴリズムのある要素の開発自動化。

  • 経費削減と人材不足の解消。

  • データベース検索の高度化と迅速化。

  • 生産性も品質も高まる。

  • 人件費の削減や作業の効率がアップする。

  • AIがコードを書いてくれて、人間がテストを行い、障害対応もAIになると考える。

アルゴリズムやロジックが明確で予測可能性が高いタスクに対し生成AIを適用したいと考えるエンジニアが多く、これにより経費削減や人材不足の解消、生産性の向上、品質向上などを狙っていることが見られます。また、将来的にコーディングやデバッグはAIの役割となり、人間の仕事はテスト、つまり「どう動くべきか」を定義する仕事になるのではと予想する方もいました。

■まとめ

2024年に注目されたソフトウェア開発のトレンドは、第1位が「生成AI」(67.3%)であり、400名のうち51.3%が、実際に「生成AI」を導入したと回答しました。また、ソフトウェア開発において、40%以上が「開発速度/リードタイム」や「コード品質」を重要視しており、2024年にソフトウェア開発において利用したAIツールとして、「GitHub Copilot」(18.0%)や「OpenAI Codex」(12.3%)を挙げています。さらに、エンジニアとして働き続けるうえで重要な要素については、「最新技術に触れる機会」が42.3%で最多となりました。

今回の調査では、ソフトウェア開発において、生成AIをはじめとする最新技術への関心が高まっていることが明らかになりました。特に生成AIは、コード品質や開発速度の向上に寄与し、業界全体の技術革新を後押ししています。このようなトレンドを背景に、効率的で高品質な開発を実現するAIツールやプラットフォームの活用が、2025年においても業界全体の成長や競争力強化において重要な役割を果たすでしょう​​​。


■AIを用いたソフトウェアテスト自動化プラットフォーム「Autify」

オーティファイ株式会社は「技術の力で世界中の人々の創造性を高める」をミッションに掲げ、AIと人の総合力でソフトウェア開発サイクルを包括的に支援するQuality Engineeringプラットフォームを提供しています。国内外でエンジニアとしてキャリアを積んだオーティファイCEO近澤の「多様化するユーザーのニーズに即座に対応するために、開発に集中できる環境を作りたい」という想いから生まれました。オーティファイが開発・提供するプラットフォームは、AIを活用したノーコードテスト自動化ツール「Autify NoCode」、生成AIがテストケースを自動生成する「Autify Genesis」、そして、Autifyの品質保証・自動化プロフェッショナルによるテスト自動化導入支援・品質保証サービス「Autify Pro Service」の3つで構成されており、IT予算のおよそ1/3を占めるソフトウェアテストの効率化、さらには開発組織の生産性向上を実現します。

詳しくはこちら:https://autify.jp/


■会社概要

会社名 :オーティファイ株式会社 (日本支社)

設立 :2017年2月3日

代表者 :代表取締役CEO 近澤 良

所在地 :〒103-0004 東京都中央区東日本橋2丁目22-1 クロスシー東日本橋ビル6階

事業内容:AIと人の総合力でソフトウェア開発サイクルを包括的に支援するQuality Engineeringプラットフォーム「Autify」の開発・販売

URL :https://autify.jp/

【本件に関するお問い合わせ先】

オーティファイ株式会社

TEL:050-6883-0157

E-mail:press@autify.com

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会社概要

オーティファイ株式会社

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URL
https://autify.jp
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区東日本橋2丁目22-1 クロスシー東日本橋ビル6階
電話番号
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代表者名
近澤良
上場
未上場
資本金
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設立
2017年02月