ローデ・シュワルツとSamsung社が、FiRaコンソーシアムが規定するセキュア・レンジング・テストケース採用の基盤を整備

ローデ・シュワルツとSamsung社は協力して、超広帯域(UWB)PHY層のセキュア・レンジング(安全な測距)テストケースを検証し、FiRa仕様に基づいたデバイスのセキュア・レシーバ特性を評価しました。これはFiRa 2.0技術仕様で規定された新しいテストケースであり、UWB技術をベースとしたセキュア・レンジング・アプリケーションに対する物理層攻撃を防ぐためのものです。今回はSamsung社の最新UWBチップセットについて、これらのテストケースをローデ・シュワルツのR&S CMP200無線機テスタで検証しました。

WBテスト機能を内蔵したR&S CMP200無線機テスタ。WBテスト機能を内蔵したR&S CMP200無線機テスタ。

ローデ・シュワルツのR&S CMP200無線機テスタはFiRa® Consortiumの検証プロセスに合格したFiRa 2.0 PHYテストの認定ツールです。このたびローデ・シュワルツとSamsung社が物理層のセキュリティ・テスト・ケース検証に成功したことで、規格化されている超広帯域(UWB)アプリケーションへの悪意ある攻撃に対するレジリエンスがさらに高まることとなりました。


UWBには、正確なToF(Time of Flight)評価と相対位置の決定に基づいたセキュア・ファイン・レンジングというユニークな能力があります。そのためUWB対応機器は、接続された機器の距離と方位を正確かつ安全に測定できるのです。こうした機能から、UWBはアントラック屋内ナビゲーション(untracked indoor navigation)、ソーシャル・ディスタンスの確保、ハンズフリー・アクセス、アセット・トラッキング、チケット確認、モバイル決済、ポイント&トリガー(point-and-trigger)アプリケーションなど、幅広いユースケースに最適な技術となっています。今回ローデ・シュワルツは、FiRa 2.0テスト仕様に規定されたPHYセキュア・レンジング・テストケースを実装し、Samsung社の最新UWBチップセットを用いて検証しました。これによって、チップセットからデバイス、サービス・インフラまで相互運用可能なUWBエコシステムの実現に向けて、また一歩前進したかたちとなりました。


ローデ・シュワルツはR&S CMP200無線機テスタにUWBテスト機能を統合し、5G mmWave/FR2とUWB機能の両方について、研究開発でも量産の現場でもそのRFテストが可能な市場で唯一のテスト・プラットフォームとしました。そのため研究開発のみならず、量産時のUWBテストにともなう課題に対処するのにも最適です。同テスタにはシグナル・アナライザと信号発生器の機能が1台に統合されています。さらに、このR&S CMP200にローデ・シュワルツのシールド・チャンバと自動化ソフトウェアWMTを組み合わせれば、IEEE 802.15.4a/z仕様に準拠した伝導モードおよび放射モードにおけるトランスミッタ/レシーバのほか、ToFと到来角(AoA)測定のための完全なソリューションが整います。


ローデ・シュワルツでモバイル無線機テスタを担当する上級副社長のChristoph Pointnerは次のように説明しています。「当社ローデ・シュワルツは、より安全に“つながる”社会の創造に全力で取り組んでいます。その当社にとって、新しいワイヤレス通信技術への悪意ある攻撃に対する耐性を保証可能な手段を整備することは最も重要な優先事項です。そのため、今回Samsung社と協力して、FiRa PHYセキュリティ・パラメータ機能の早期検証を行えたことを大変うれしく考えています」。


Samsung Electronics社で接続性開発チームを統括する取締役副社長のJoonsuk Kim氏も次のように話しています。「IEEE 802.15.4a/z規格のUWBソリューション開発で培った当社の経験を活かしながら、より安全でもっと相互接続性の進んだ世界を実現するためにローデ・シュワルツ社と共同で取り組めることに大きな期待を寄せています。この協力を通じて、業界によるFiRa認証への準拠を保証するだけでなく、最新のセキュア・レンジング機能を備えたUWB機器間の相互運用性に関する確かな指針を提案していきたいと考えています。今後もUWB技術における当社の先進性を活かしながら、価値あるサービスとユーザー・エクスペリエンスの提供に専心することに変わりはありません」。


ローデ・シュワルツは、このUWB テスト機能を内蔵したR&S CMP200無線機テスタをバルセロナで開催のMobile World Congress 2024ホール5・小間番号5A80の展示ブースに出展しました。ローデ・シュワルツのUWBテストソリューションについて詳しくは https://www.rohde-schwarz.com/uwb をご覧ください。 


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FiRa Consortiumについて

FiRa Consortiumは、超広帯域(UWB)技術の安全かつ精細な測距・測位機能を利用して人や機器の精密な位置の把握を可能し、私たちの環境との関わり方を変革すること目指す会員主導の組織です。この目的を達成するため、FiRaでは技術仕様および認証方法を策定して効果的な規制の在り方を提唱するともに、幅広いUWBのユースケースの定義も進めています。UWBおよびFiRa Consortiumについて詳しくは www.firaconsortium.org をご覧ください。


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世界をインスパイヤし続けるSamsung社は、その革新的なアイデアと技術を通じて未来を形にしています。テレビから、スマートフォン、ウェアラブル端末、タブレット端末、デジタル家電、ネットワークシステム、メモリ、システムLSI、半導体やLEDソリューションまで、そうした技術の世界を変えているのです。最新のニュースについては、http://news.samsung.com のSamsung Newsroomをご覧ください。


ローデ・シュワルツについて 


ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2022/2023会計年度(昨年7月から本年6月まで)には27.8億ユーロの純収益を上げました。また、2023年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約13,800名の従業員が全世界で活躍しています。


R&S®は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG.の登録商標です。


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会社概要

URL
https://www.rohde-schwarz.com/jp/home_48230.html
業種
製造業
本社所在地
東京都新宿区西新宿7-20-1 住友不動産西新宿ビル27階
電話番号
-
代表者名
ジャック・ジョルダ
上場
未上場
資本金
3億3000万円
設立
2003年04月