富澤商店、Microsoft 365機能を活用した生成AIで社内ナレッジ共有を高度化

〜 追加開発・高額投資無しで実現した、生成AIを活用したDX事例 〜

株式会社富澤商店

日本最大級の製菓・製パン材料、器具を販売する創業106年の株式会社富澤商店 (以下、富澤商店)は、ITコンサルティング企業である株式会社Jarminal(以下、Jarminal)と業務提携し、Microsoft365の標準機能と生成AIを活用したナレッジ共有システムを構築しました。本取り組みは、Microsoft365の既存ライセンス(E3/E5)と最小限のAzure Open AIを活用し、新たなSaaS契約や大規模なシステム導入を行わずに構築。店舗と本社間の情報格差の解消、業務効率化、人材育成のスピードアップを実現した、再現性の高いDX事例です。

■背景と課題

富澤商店は、製菓・製パン用の原材料を中心に10,000点を超える商品を取り扱い、約8,000件のレシピを自社開発しています。全国に88店舗を展開し、プロ仕様の商品を一般のお客様にも販売しています。しかし、これら豊富な商品・レシピに関するナレッジの多くは本社で作成され、部門ごとに分散管理されていました。このため、本社と店舗の間で情報の行き違いや格差が生じ、新人スタッフの教育や日々の業務に必要な情報が十分に共有されていない状況でした。その結果、店舗では経験豊富なベテランスタッフに社内からの問い合わせが集中し、負担が偏るという課題を抱えていました。こうした課題をデジタル技術で解決すべく検討を進める中で、生成AIをはじめ最新のIT技術を活用した業務効率化サービスを提供するJarminalと出会い、この度の業務提携に至りました。JarminalはDX推進の専門知識を持ち、パートナーとして本取り組みを支援しました。

■解決策:Microsoft365×生成AIによるナレッジ共有のデジタル化

図1:ソリューションの全体像
図2:実際のTeamsでの生成AIチャットボットのやり取り

富澤商店はJarminalとともに、Microsoft365環境に生成AIチャットボットを導入。AIが社内に蓄積された情報を検索・参照し、店舗スタッフの質問に自然言語で答える仕組みです。RAG(Retrieval Augmented Generation)技術を活用し、かつ、Copilot Studioで内製可能な運用体制を整えています。

■導入の効果

新人スタッフの教育支援から店舗スタッフの問い合わせ対応まで、AIが夜間・休日を含めて、社内の問い合せに答えることが可能に。これにより、各店舗でこれまでベテランスタッフに集中していた問い合わせ対応が大幅に効率化されました。新人を含むスタッフ自身が生成AIに質問して解決できる場面が増えたことで、特定の個人に負荷が偏ることが減り、スタッフ全体の生産性向上に繋がっています。その結果、スタッフはこれまで以上にお客様対応や店舗運営といった本来の業務に専念できるようになり、お客様に寄り添ったサービスの提供が可能となりました。

■取り組みのポイント

図3:本取り組みの中で考慮した点
図4:運用イメージ

本取り組みでは、単にシステムを導入するだけでなく、組織全体で安全かつ効果的に生成AIを活用するために、以下の施策を実施しました。

デジタル技術の活用

Microsoft 365上で動作する生成AIと社内データを連携させたソリューションを開発・導入しました。

② 業務プロセス・役割の見直し

生成AI導入に伴い、社内の業務フローやルールを再検討。例えば、従来は各店舗からの問い合わせ対応を担っていた本部スタッフの役割を、AIが参照するナレッジの管理・更新へと見直し。また、問い合わせ履歴を蓄積・分析し、改善活動に活用する業務プロセスを構築しました。

③  情報セキュリティ対策

社内のナレッジを集約するにあたり、アクセス権限の管理やデータの取り扱いルールを整備。また、セキュリティ対策を講じることで、生成AIが社内のナレッジをセキュアに扱える環境を構築しました。

④社員への生成AI研修

全社的に生成AIの特性や活用方法に関する研修を実施し、社員一人ひとりのITリテラシーを向上させました。研修では、現場での生成AI活用のユースケースを整理し、すぐに使えるプロンプトを整備しました。問い合わせ対応用の生成AIチャットボットに限らず、データ分析や販促企画など、Copilotを現場主導で活用する土壌を作りました。

これらの包括的な取り組みにより、富澤商店社内では生成AIを安全かつ効果的に活用できる基盤が整いました。

■今後の展望

富澤商店は、今後もデジタル技術を積極的に活用し、業務プロセスの改善や効率化を図ることで、より一層お客様に寄り添ったサービスを提供してまいります。本事例のようにDXを通じて、社員が働きやすくお客様に喜ばれる環境づくりに努めていきます。

■株式会社富澤商店

実店舗販売とEC、卸販売を通じてパンやお菓子の材料をはじめ、器具・道具やラッピング資材、スパイス、和菓子材料、洋食材、和食材、豆、中華、エスニックにいたるまでの幅広いカテゴリー、産地・品質にこだわった1万点以上の食材を中心とした豊富なアイテムをリーズナブルな適正価格でお客様へお届けしております。

〈会社概要〉

社名:株式会社富澤商店

代表取締役:富澤 淳

事業内容:・製菓製パン食材、器具専門店を運営(実店舗・ECサイト)

     ・オリジナル食材、器具、ラッピング資材の商品開発

     ・オリジナル器具、ラッピング資材の輸入

     ・菓子製造業、食品・食料品製造業、瓶詰・缶詰製造工場運営

コーポレートサイト:https://official.tomiz.com/

公式オンラインショップ:https://tomiz.com/

〈会社概要〉

社名:株式会社 Jarminal

代表取締役:北河 政人

事業内容:IT・業務コンサルティング事業

コーポレートサイト:https://www.jarminal.com/

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会社概要

株式会社富澤商店

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URL
https://official.tomiz.com/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都町田市小山ヶ丘3丁目22-9
電話番号
-
代表者名
富澤 淳
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
1919年04月