第157回直木賞候補に選出、オール讀物「書店員が選ぶ時代小説大賞」受賞の、佐藤巖太郎『会津執権の栄誉』!伊達政宗に攻められ滅亡へ向かう会津の芦名家を、武将や家臣らそれぞれの視点で描き切った連作短編集
旬な作家の意外な素顔が・・・?旭屋書店「本TUBE」ピックアップ本、著者出演インタビュー企画!【旭屋書店主催イベント:著者出演インタビュー】
旭屋書店では、1月17日から各店舗で“ドラマティック×歴史小説な一冊"にて、佐藤巖太郎さんの『会津執権の栄誉』をご紹介&本書をフィーチャーした『本TUBEニュース』コーナーを設置!連動して、1億人の本と本屋の動画投稿サイト「本TUBE」のスペシャル企画、ピックアップ本の著者への直接インタビューも開催!佐藤巖太郎さん自身に、じっくりと語っていただきました。
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旭屋書店では、佐藤巖太郎さんの『会津執権の栄誉』 (文藝春秋)をフィーチャーし、著者インタビューを実施した。2011年「夢幻の扉」で第91回「オール讀物新人賞」を受賞しデビュー、2016年「啄木鳥」で「第1回決戦!小説大賞」を受賞した佐藤さん。本作は第157回直木賞候補となり、またオール讀物の第7回「本屋が選ぶ時代小説大賞」を受賞した、話題作である。舞台は戦国時代末期、伊達政宗に狙われた会津の名門芦名家の衰亡を、武将や家臣らの様々な視点で描いた連作短編集。それぞれの立場を持つ人間たちの、危機的状況内での決断はいかなるものか――。綿密な取材が紡ぎ出す史実と創作をミックスさせた、重厚な歴史小説となった。
――佐藤さんの作品が世に出たのは、2011年の第91回オール讀物新人賞を受賞された「夢幻の扉」でしたが、この作品を書こうと思われたきっかけをお教え下さい。
「夢幻の扉」は、東日本大震災をきっかけに書きました。人間はああいう危機的な状況ですと、「残された人生で、やりたい事をやらなければいけないな」と考えます。脳内でそういうような物質が働いて、そんな気になるんじゃないかなと思ったんですけど、私の場合はその悪しき現実に対して、保科正之の善政というものが頭に浮かんだんです。それが、「夢幻の扉」の執筆へとつながっているんです。
――「夢幻の扉」は短編です。『決戦川中島』の中の「啄木鳥」も、この『会津執権の栄誉』も短編集ですよね?
デビューが短編でしたし、その後も商業雑誌に短編を載せる事を目的としていましたので、実は長編というものは書いたことが無いんです。長編の本なんかを読んでいますと、半分くらい読んだところで、「私がもしこの内容で書いたとしたら、多分1/5で終わってしまうだろうな」と思うこともあります。長編と短編では頭の使い方とか、書き方がかなり違いますし、別物だと考えた方が良いんじゃないかと考えています。
――今回の「本屋が選ぶ時代小説大賞」受賞で、なにか心理面や創作面で違いなどは出てきましたか?
今までは、自分のために書けば良いという感じで、自分の書きたいことを書いていただけなんですが、書店員さんに選ばれたということは、読者の代表の方にも選ばれたという意味でもあると思いますので、今後は読者のニーズというものも、少し頭の中に入ってきたような気がします。
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単行本: 259ページ
出版社: 文藝春秋
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