韓国のRAPAとアンリツがB5G/6Gの技術検証で協力
写真:基本合意書(MoU)を手にする韓国電波新興協会Vice President Song Jung-su氏とアンリツ株式会社 取締役 常務執行役員 通信計測カンパニープレジデント 島 岳史(写真左から)
RAPAとアンリツは、B5G/6Gでの活用が議論されているFR3(7 GHz-24 GHz)やサブテラヘルツ帯(100 GHz以上)の検証が可能な試験環境の構築、およびPoC [※]段階からの技術協業を含む、さまざまな分野で協力し、B5G/6Gの技術開発を支えてまいります。
RAPAは、韓国仁川市にある松島(ソンド)IoT技術支援センターに、今年から「Anritsu B5G/6G Test Lab」を新設し、試験環境の構築と設備の拡充を段階的に進める予定です。これにより、6G機能に拡張したアンリツの5Gテスター MT8000Aを用いて、韓国国内で効率的に6Gの検証可能な環境が整います。
今後、B5G/6Gアンテナやモジュールを開発するメーカーなど、「Anritsu B5G/6G Test Lab」の利用者は、B5G/6G分野の基盤技術開発段階から検証を進めることが可能になります。また、韓国における6G技術開発事業の立ち上げに伴い、関連する国家R&Dプロジェクトの成果を検証することも可能になる予定です。
RAPAのVice PresidentであるSong Jung-su氏は次のように述べています。「この合意は、RAPAとアンリツがB5G/6G分野でのリーダーシップを強化する契機となるでしょう。RAPAの検証インフラを基盤とし、今後、B5G/6G分野での検証環境の提供や開発検証を通じて、韓国の6G産業の活性化や移動体通信技術の発展の最前線となることを期待しています。」
アンリツの海外子会社であるAnritsu Corporation, Ltd.(韓国ソウル市)の社長 Yu Hyun-kilは次のように述べています。「B5G/6G分野への参入に伴う新たな検証環境の提供と開発検証への貢献を通じて、産学研(産学研連携)エコシステムの形成に貢献できることをうれしく思います。アンリツは進化し続ける基地局シミュレータ技術をベースに、移動体通信分野のテストソリューション企業として成長を示していきます。」
アンリツ株式会社 取締役 常務執行役員 通信計測カンパニープレジデント 島 岳史は次のように述べています。「アンリツは、B5G/6G分野の基礎研究に取り組んでおり、今回の合意はB5G/6G産業の発展にとって重要な一歩になると確信しています。アンリツは、業界をリードするパートナーとの協業により、韓国が掲げる国家戦略技術の一つである『次世代通信』分野において、信頼性の高いテストソリューションプロバイダーとなることを目指すとともに、業界の活性化に貢献してまいります。」
韓国電波振興協会について
韓国電波振興協会(RAPA:Korea Radio Promotion Association)は、韓国電波法第66条第2項に基づき設立された特殊法人。電波・放送・通信事業者間の連携・関係の強化、電波放送産業の国際化、電波利用技術の標準化などを通じて、電波の効率的な運用、電波環境の変化への対応、電波利用技術の健全な発展を促進し、電波放送振興のための環境づくりに寄与することを目的としています。
詳しくはhttps://www.rapa.or.kr/en/main.doをご覧ください。
用語解説
[※] PoC
Proof of Concept(概念実証)の略称。試作開発に入る前段階の検証プロセスのこと。新しい概念・理論・手法・アイデアなどの実現可能性、得られる効果などを検証する。
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