関係人口は「集める」のではなく「集まる」——陸前高田15年の構造を、岩手のNPOがPodcastで全公開
SET理事・加藤遼氏がゲスト。関係人口をつくる構造・観光の語源・非言語の継承——3つの問いを毎週金曜配信
岩手県陸前高田市。15年間でのべ3万人以上の若者が活動したこの地域に、今も毎年3000人以上の若者が新たにやってくる。なぜ「また来たい」と思われ続けるのか——その構造を問うPodcastシリーズ「人が来続けるまちの構造——それは、移植できるのか」を、認定NPO法人SET(岩手県陸前高田市、理事長・三井俊介)が2026年8月28日からから配信開始しました。全3回を毎週金曜日に配信し、ゲストにSET理事・加藤遼氏を迎えます。spotify、Amazon Musicで聴取できます。

■ シリーズが問う「構造」とは何か
SETが陸前高田で積み上げてきた民泊・浜野菜・剣舞といった取り組みは、戦略として設計されたものではなく、土地と住民との関係から時間をかけて生まれてきたものです。加藤氏はエピソード収録の中でこう語っています。「耕し方は紙に書いて渡せる。けれど、その根っこにある世界観は、言葉でも研修でも移らない。経験でしか移らない」。この言葉が示すように、SETが問うのは「再現性」の単純な有無ではなく、経験を通じてしか渡せないものをどのように全国へ広げていくか、という構造的な問いです。同時に「生えてくるものは土地ごとに違う」という認識も軸に置いており、他地域での画一的な複製を想定するものではありません。
■ 各回の内容
第1回〔8月28日〕「人は集めるのではなく集まる——関係人口を成り立たせる3つの立場」では、行く人・受け入れる人・コーディネーターという3つの立場から、人が来続ける地域の構造を解きほぐします。受け入れが住民にとって「趣味」へと変わっていく過程や、訪れる側の不安が「必要とされた安心」へと反転する変化が議論の中心に置かれています。
第2回〔9月4日〕「観光とは、地域の光を見ること——消費する旅から、学ぶ旅へ」では、観光の語源である「地域の光を見る」という視点を出発点に、江戸の講・修学旅行・陸前高田の民泊を例として、消費する旅と何かを生み出すための旅の違いを問い直します。
第3回〔9月11日〕「非言語でしか渡せないものがある——移植の条件とは」では、わかめ作業を10日間で60時間ともにするような、言葉ではなく経験を通じた共有の場が、なぜ構造の継承に不可欠なのかを探ります。「言語より非言語のほうが情報量は多い」という指摘を軸に、シリーズ全体で積み上げてきた問いに正面から向き合います。
■ 今後の展開
第2回・第3回は順次公開予定です。SETは今後も、15年間の現場から生まれた実践と問いをPodcastという形で継続的に発信します。関係人口・地域づくりに携わる実践者や研究者、政策担当者の方々に広く聴いていただける内容です。
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■ 認定NPO法人SETについて
SETは「一人ひとりの"やりたい"を"できた"に変え、日本の未来にGoodなChangeを起こす」をミッションに掲げ、2011年の東日本大震災以降、岩手県を中心とした地域で若者と住民がともに学び合う仕組みをつくってきました。修学旅行民泊や大学生・社会人向けプログラム、地域コミュニティづくりなどを通じて、若者が地域の日常に関わり、住民とともに学び合う"続く関係"を育んでいます。2024年度は年間5,000人以上が参加。現在では岩手県のみならず複数地域で活動を展開。若者の成長と地域の活力を同時に生み出しながら、人と地域の関係性そのものを基盤とした、持続可能な地域づくりに取り組んでいます。過去に2度の内閣総理大臣賞受賞、その他多数受賞。
【団体概要】
認定特定非営利活動法人SET
所在地:岩手県陸前高田市広田町字山田52-6
理事長:三井俊介
設立:2011年3月12日(法人化:2013年6月18日、認定取得:2025年10月16日)
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