10月11日は国際ガールズデー
今年のテーマ: 「女の子の教育のためのイノベーション」
今年で2回目を迎える国際ガールズデーのテーマは、「女の子の教育のためのイノベーション」。より多くの女の子が学校に通えるように、そしてすべての子どもたちが質の良い教育を受けられるように、ユニセフは “イノベーション”を推進しています。
ご注意:本信は、ユニセフ本部(ニューヨーク)が、現地時間10月11日に配信予定のものを元に、日本ユニセフ協会が作成・配信しております。このため、本文中の日付も10月11日とさせていただいております。オリジナル(英文)は、本部ホームページ(http://www.unicef.org/media/index.html)などを通じて発表される予定です。
世界的に学校に通えない女の子の数は減少する傾向にあります。しかし世界では、未だに多くの女の子が質の良い教育を受けることができず、生まれながらに持つ可能性を伸ばす機会が与えられていません。もし一人の女の子が中等教育をわずか一年間でも受けることができれば、その子の将来の収入は約25%増えるとするデータもあります。しかしながら、今日、世界では何千万人もの女の子が学校に通えていません。そのうち3,100万人は、小学校に通うべき年齢の女の子たちです。
「教育は、女の子たちの未来を変え、彼女たちが住むコミュニティに力を与えることができます。イノベーションによる教育改革によって、世界中すべての女の子に支援を届けることができるのです」とユニセフのアンソニー・レーク事務局長は語ります。
テクノロジーをどのように活用すれば、学校に通うことができない女の子に教育の機会を与え、すべての子どもたちへの教育の質を向上されられるか? ユニセフは様々なパートナーと協力して模索を続けています。
南アフリカでは、ユニセフや政府の他、100を超える民間会社が参加する「テクノガールズ」と呼ばれる取り組みを通じ、青年期の女の子たち1万人が“メンター”(指導者)の役割を担う技術者とつながり、様々な能力を伸ばし、社会人になるための“基礎”を身に付けています。
また、イノベーションは、学校に通えないリスクが非常に高く最も支援が届きにくい子どもたちに、政府や政府の活動をサポートする様々な組織が支援や社会サービスを届ける手段も提供しています。携帯電話のショートメールのシステムを使った「エデュトラック」と呼ばれるプログラムが導入されたウガンダでは、多くの学校や子どもたちが、子どもたちの学習に関する情報や、教員の質の問題、学校でのいじめなどの問題や情報が、ユニセフなどに報告されています。
イノベーションと言っても、それは、いわゆる技術だけの話ではありません。女の子が学校に通えない理由となっている障壁を乗り越えるために取り入れられている“新たな工夫”もイノベーションです。学校の衛生施設(トイレ)の改善や、学校の登下校時に女の子の安全を守ることなども、イノベーションなのです。
「イノベーションというパワフルで新しい手法によって、過去に例を見ないほど多くの女の子に、支援や教育を届けることができています。より多くの女の子たちが学校に通え、勉強を続けることができ、教育課程を終えられるように支援するためには、私たち自身も、これらの新しい手法を用いたり、新しいアイディアを練ったりして、最も有望なイノベーションを広げていくために、学び続ける姿勢が必要です」とレーク事務局長は語ります。
■ 統計情報
・文字を読むことができる母親をもった子どもは、5歳を過ぎるまでの生存率が50%向上する
・教育を受けた女性に比べ、教育を受けなかった女性は、妊産婦死亡のリスクが2.7倍増加する
・サハラ以南のアフリカでは、中学校に通える男の子が100人とすれば、女の子はたった76人
■ 関連情報
ユニセフは「国際ガールズデー」を記念し、様々なイベントを開催します。グーグル ハングアウトを活用し、ブルックリン・インターナショナルスクールの学生とアンソニー・レーク事務局長が、教育に関するディスカッションを行います。また、ユニークな対話方式の掲示板において、見た人が工場で働く子どものイメージを拭い去れるような授業を行い、インド出身の女優フリーダ・ピントーによって、生徒たちのあまり知られていない姿を紹介してゆきます。
ユニセフはまた、インテルの協力を得て、スタンフォード大学コントラ・コスタ・コミュニティーカレッジの学生が参加する24時間コーディングをし続けるイベント「コード・フォー・グッドハッカンソン」(※)を開催。南スーダンでより多くの女の子が質の良い教育を受けられるための新しい仕組み構築に取り組みました。世界で一番若い国である南スーダンでは、中等教育の最後の学年まで残る女の子はたった800人です。
(※)ハッカソンとは、同じテーマに興味を持った開発者が集まり、協議・協力しながら集中的にコーディングを行う催し。
ハッカソンという言葉は、ハック(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた造語とされています。
■ お問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
Kate Donovan, ユニセフ本部(ニューヨーク)
Tel +1 212 326 7452, Mobile +1 917 378 2128, Eメール:kdonovan@unicef.org
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、世界の子どもたちの命と健やかな成長を守るために活動する国連機関です。現在、150以上の国と地域で活動しています。ユニセフは、子どもの権利を守る主要な機関として、保健、教育、栄養、水と衛生、保護、緊急支援などの支援活動を実施しています。活動資金は、すべて個人や企業・団体・各国政府からの任意拠出金でまかなわれています。(www.unicef.org)
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人日本ユニセフ協会(東京都港区)は、国連児童基金(ユニセフ)の活動を世界36の国と地域でサポートするユニセフ国内委員会の一員として、ユニセフ本部との協力協定に基づき、募金や広報、アドボカシーなどを通じてユニセフの活動を支えています。
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