10X、21億円の資金調達を実施
-ネットスーパーの黒字化と事業成長を両立。小売向け新プロダクト拡大へ-
小売企業のDXを支援する株式会社10X(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:矢本真丈、以下10X)は、グローバル・ブレイン株式会社およびJICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社をリード投資家とする第三者割当増資(一部株式譲渡を含む)等により、総額21億円の資金調達を実施しました。今回調達した資金により、主力の「Stailer(ステイラー) ネットスーパー」のプロダクト強化と、新たな小売支援プロダクトの開発を推進してまいります。

■10Xのミッション
10Xは、「小売業の未来を拓く」をミッションに掲げ、小売業が直面する構造的な課題に向き合い続けています。スーパーマーケットをはじめとする小売業は、地域の食文化を支える重要な社会インフラでありながら、人口減少や労働力不足、デジタル対応の遅れといった変化の波に直面しています。
10Xは、こうした状況に対し、小売の本質的価値を守りながら、顧客体験やスタッフの方々の働き方を10xに進化させることを目指し、各地の事業者とともに現場に根ざした支援を進めてきました。パートナー企業の皆様に対し、単なるITツールの導入ではなく、長期的な共創による「産業としての変革」を見据えて協働を進めています。
■「Stailer ネットスーパー」の実績
現在、スーパーマーケットやドラッグストアのEC化を支えるプロダクト「Stailer ネットスーパー」は、ライフ、スギ薬局、フジなどの大手小売企業に導入され、年間流通総額(GMV)は数百億円規模に達し、Stailerを通じて提供するネットスーパーのGMV成長率は市場平均の約10%を大きく上回る56.7%となる(※2024年実績)など、著しい成長を遂げています。
また、Stailerの導入による小売事業者のオペレーション最適化の支援等により、小売事業者側の収益面でも顕著な成果が表れています。たとえばデリシアでは導入から1年で売上は前年比1.4倍、注文数は1.8倍に成長、店舗営業利益も大幅に改善し黒字化を実現しました。他の導入先においてもネットスーパーが抱える最大の課題とされる「利益化」において、事業の黒字化事例を多数創出しており、単なるシステム導入にとどまらず、売上と利益の両面で事業成果を実現するプロダクトとして小売事業の経営・持続可能性の強化を支えています。
■資金調達に関して
今後、さらなる「Stailer ネットスーパー」の拡大に加え、新たな小売DX支援プロダクトの開発を見据え、総額21億円の資金調達を実施しました。調達した資金は、Stailerの継続的な改善に加え、小売事業者の多様な課題に対応する新規プロダクト群の開発に充てていきます。
新たに参画いただいた投資家の皆様とともに、10Xは今後も地域に根ざした小売企業を支え、次の10年に向けて「小売業の未来を拓く」挑戦を続けてまいります。
投資家一覧
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グローバル・ブレイン9号ファンド
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JIC ベンチャー・グロース・ファンド 2号投資事業有限責任組合
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GMO Venture Partners株式会社
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三菱UFJキャピタル株式会社
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KDDI Open Innovation Fund 3号(運営者:グローバル・ブレイン株式会社)
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Canon MJ MIRAI Fund(運営者:グローバル・ブレイン株式会社)
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高輪地球益ファンド(運営者:グローバル・ブレイン株式会社)
■投資家からのコメント

グローバル・ブレイン株式会社 代表取締役社長 百合本 安彦氏
10Xは、ネットスーパーという難易度の高い領域で実績を築き、小売業が抱える構造的課題に対して、深い業界理解と優れたプロダクト開発力をもって真摯に取り組まれています。さらに、システムの提供にとどまらず、導入企業の経営成果にまでコミットする継続的な支援の姿勢も高く評価しています。グローバル・ブレインは、こうした姿勢に共感し今回の出資を決定いたしました。今後のさらなる挑戦に向け全力で支援してまいります。

JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社 木村 孝志氏
この度、今回のラウンドに参加させていただけることを嬉しく思います。日本の小売業は、人口減少や労働力不足、デジタル対応の必要性等、変化の波に直面する中で、地域の食文化を支える重要な社会インフラとして今後も発展していく必要があります。10Xは、矢本社長をはじめとした経営陣及び従業員の皆様が、小売業が直面する構造的な課題を解像度高く捉え、お客さまと向き合い、高い信頼を受け、事業として成長を遂げてきています。今回の資金調達を通じて、Stailerの更なる成長、加えて新たな小売支援プロダクトの開発が進み、お客さまとの共創型のDX支援により食の社会インフラが今後も強化され、発展していくことを期待しています。

GMO VenturePartners株式会社 取締役 Founding Partner 村松 竜氏
GMO VenturePartnersは「バーティカル×Fintech」を重要な投資テーマとしています。既存産業における非効率な業務がDXによって解消される過程で、新たなFintechの機会が創出されており、未だに10%程度の日本の「EC化率」は現在の英国と同水準の30%までは引き上げられると期待しています。
食品小売業界は長年にわたりEC化率が低い水準でしたが、10Xはシステム提供にとどまらずネットスーパーの業務全体に深く関与することで、生産性向上や収益性改善を実現しており、この巨大市場のEC化がいよいよ本格的に動き出しています。
共働き世帯の増加に加え、既存商圏の人口減少や労働力不足といった重大な社会的な課題が進行する中で、10Xが次世代の生活を支えるECインフラとして、社会に不可欠な存在となることを期待しています。
■代表コメント

株式会社10X 代表取締役CEO 矢本 真丈
10Xはこれまで、小売業が抱える構造的な課題に正面から向き合い、Stailerというプロダクトを通じて、現場に根ざした変革に取り組んできました。導入先のネットスーパー事業において“黒字化“という成果を実現できたのも、現場と経営の両方に向き合い続けてきたからこそだと感じています。
今回の資金調達を通じて、Stailerを“ネットスーパーのサービス”にとどめず、発注・価格戦略・MD・販促など、スーパー業務全体を支える“次世代の小売業インフラ”へと進化させていきます。特に、現場の省人化や属人性の解消といったテーマに対して、テクノロジーで本質的な支援を届けられるよう、プロダクト・組織ともにより強くしていきます。
小売業の未来は、現場の挑戦から生まれます。私たち10Xは、全国のパートナー企業の皆さまとともに、次の10年に向けて『小売業の未来を拓く』挑戦を続けてまいります。
【Stailerについて】
Stailerは、スーパーマーケットやドラッグストアといった小売・流通事業者向けのECプラットフォームです。ユーザー向けのアプリ、バックヤード向けのピックパック・配達管理アプリ、受注管理・在庫管理システム、BOPIS(店舗受け取り・ドライブスルー受け取り)など、小売ECの事業成長に必須なシステムをフルセットで提供しています。
【10Xについて】
会社名:株式会社10X(テンエックス)
本社:〒103-0004 東京都中央区東日本橋1丁目4-6 東日本橋一丁目ビル 5F
設立: 2017年6月26日
代表取締役社長:矢本 真丈
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