FromプラネットVol.139<マスクに関する意識調査>
国内1,300社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする 『Fromプラネット』 の第139号として、マスクに関する意識調査の結果をご紹介します。未掲載のデータもご提供できますのでお気軽にお問い合わせください。
- “予防目的でマスクをする”人は3年半前の1.5倍に!
はじめに、「かぜやウイルス、花粉症などの予防目的でマスクをしているか」について聞きました(図表1)。その結果、「マスクをする」人(「よくする」と「たまにする」の合計)は実に約9割に。過去2回の調査(2015年12月と2016年12月に実施)と比べると、「マスクをする」人は2015年→2016年は約4ポイントの上昇であったのに対し、2016年→2020年は実に1.5倍と大きく上昇。同時期を性別でみてみると、男性約1.7倍、女性1.3倍に。いまや、マスクは生活に欠かせないものになったことがわかります。
- 70代以上男性の半数が、“コロナを契機にマスクをするようになった”
「コロナ前はしなかったが、するようになった」人も全体の3分の1いました。その比率は50代以上の男性が高く、特に70代以上では半数以上に。70代以上女性でも4割強にのぼります。高齢者には従来、マスクをつける習慣があまりなかったが、コロナの重症化リスクが高いと言われ、予防のためにマスクを日常的に使うようになった、という行動変化があったようです。
- “手作りマスク”は女性の支持集める “夏用”や“高機能”マスクに熱視線
今後使いたいマスクでも、ツートップは不変。ここで頭角を現すのが「夏用マスク」です。布製・不織布製ともにおよそ2割の支持を得ました。マスクが欠かせない夏を乗り切るために熱い視線を集めているようです。また、抗菌・防臭・保湿性などがある「高機能マスク」も、不織布製を中心に使ってみたい人が多くなっています。
一方、さまざまな物議を醸した政府配布の、いわゆる「アベノマスク」は、現在使っている人は3%あまり。今後使いたい人も2%にとどまりました。
- “値段”と“性能”…マスクには両方を求めたい!
各項目の男女差をみてみると、「サイズ」「耳が痛くならない」など4項目で女性が10ポイント超上回り、全般に女性の方がマスクへの“こだわり”が大きいようです。男性が唯一上回ったのは「メガネがくもらない・くもりにくい」こと。マスク上部から漏れる呼気によるメガネのくもりは、“メガネ男子・女子の永遠の悩み”ともいえるでしょう。
品質への信頼感などから、「日本製であること」を重視する人も2割にのぼりました。そこで、日本製の不織布マスク(50枚入り)をいくらまでなら買うか、についてもきいてみたところ(図表5)、「1000円未満」が6割強にのぼり、「1000円台」3割弱、「2000円以上」という人も6%強いました。
2月以降のマスク入手難の一因として、供給先として中国に大きく依存していたことが言われました。マスクメーカーが増産体制を整えたほか、異業種がマスク生産に参入するなどもあり、一時期すっかり姿を消した日本製マスクを店頭で見かけることも増えてきました。輸入品に比べて価格が高いのは仕方ないにしても、それを受け入れている消費者は着実にいるようです。
- “息がこもること”が、マスクの悩み上位の誘因!
男女差をみてみると、こちらもほとんどの項目で女性のほうが高くなっています。特に、「暑さ・蒸れ」、これに関連する「肌荒れ・ニキビ」のほか、「マスク跡」、さらに「メイクが落ちる」の4項目は、男性と10ポイント以上の差になりました。
悩みのなかには、マスクの選び方によって、ある程度解消できそうなものも。図表4の「マスクを選ぶ際に重視すること」で対応する項目の順位をみると、「息苦しい」は3位、「耳が痛くなる」は6位です。マスク本体やゴムの形状・素材、サイズなどの選択次第で改善が期待できそうです。一方で、ある程度は仕方ないと思われているのか、「暑さ・蒸れ」「メガネがくもる」「メイクが落ちる」はマスク選びの際にはそれほど重視されていないようです。
- 定番の“白”に根強い支持、最も色を楽しんでいるのは60代女性
「今後使いたい色」「異性に使ってもらいたい色」についてもきいてみました(図表8)。両項目・男女とも「白」が不動のトップ。以下、男性は「薄いブルー」「グレー」「黒」、女性は「薄いピンク」「薄いブルー」「柄もの」と続きました。これと、「異性に使ってもらいたい色」の順位を男女クロスさせると、ほぼ同じというのも面白いですね。家族や友人などにマスクをプレゼントする際に、このランキングを参考にしてみるとよいかもしれません。
- “withコロナ時代”、マスクと付き合っていくには…?
【困りごと・心配ごとが多い、夏のマスク】 ● 子どもたちがマスクをつけて学校と幼稚園に通っており、きちんと熱中症対策されているか気になる。夏はコロナより熱中症が心配。暑くなったら(鼻を出すよう)マスクを少し下にずらすように教えている。(女性30代) ● 暑い日に長時間マスクを着けていると、息苦しいし、汗がマスクの中にたまるし、ニキビができるし、マスクの部分だけ日焼けせずに白くなっていたらどうしようと、困ることが多いです。(男性50代) 【洗う・使い分け…それぞれの工夫】 ● 使い捨てマスクも洗って消毒して何度も使うようになった。以前では考えられなかったこと。(男性50代) ● 病院に行くときや電車を使用する外出には不織布マスク、近所へのちょっとした買い物程度ならバイク乗り用のバンダナ風覆面マスクなど、使用シーンによって使い分けている。(女性50代) ● 夏用マスクが市販されているが、これ以上マスクのストックを増やしたくないので、ハッカ油をスプレーして着用しています。以前より快適です。(女性50代) 【手作り・ファッションを楽しむ】 ● マスクを手作りしたら子どもが喜んで着けてくれる。親子お揃いの柄に、すごく嬉しそうだった。(女性30代) ● 友人に、自分が持っている服に合うマスクをデザインしてもらい作ってもらった。手作りマスクのほうがファッション性があることに気づき、普段からつけて行動するようになった。(男性20代) ● 通勤用のシャツに合わせて、平日通勤時に5種類のカラーマスクをしている。(男性60代) ● イヤリングに見えるようなチャームをマスクにつけて、オシャレを楽しむ。(女性20代) 【第2・第3の波に備えて…】 ● 秋に向け感染がより広がりそうなので、今から日本製のマスクを探して備蓄をしようと思っている。(女性40代) ● 次にいつまた品薄になったり高騰するかわからないので、今のうちに買いためておきたい。(女性30代) 【コロナ前からの変化に感じること】 ● マスクが生活必需品になるとは思いもしなかった。今後も外出時のマスクが当たり前になると、生活やマナーの面でもこれまでの常識が通用しなくなる。こういった世界の変化に驚いている。(男性40代) ● 黒いマスクに次第に慣れ、柄マスクを自分も着用するようになり、「ここまで価値観が変わるものか」と歴史の生き証人になったよう。買いだめや店員さんへの対応など、ウイルスより怖いのは人間だとも感じた。(女性40代) |
調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「マスク」に関する意識調査を実施。
期間:2020年7月17日~20日、インターネットで4,000人から回答を得ています。株式会社プラネットとは https://www.planet-van.co.jp/
メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。
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